米国の主要株価指数見通し(米国株式市場ニュース):ADPとGDPの結果が株高を誘う。米経済は軟着陸へ(2023年8月31日)

マーケットレポート

昨日(2023年8月30日)の米国主要3指数振り返り

  • 終値:
    US30(米国ウォールストリート株価指数30):34968.5(+94.5)<+0.27%>
    US100(米国100株価指数):15483.2(+87.4)<+0.57%>
    US500(米国500株価指数):4520.6(+19.0)<+0.42%>

※OANDAが提供するダウ工業株30種平均指数を参照にしたCFD「US30」の終値
※OANDA証券が提供するS&P500を参照にしたCFD「US500」の終値
※OANDAが提供するNASDAQ100指数を参照にしたCFD「US100」の終値
※終値はNY時間17時時点のMidです。

8月30日の米国株は、主要3指数が全て上昇となりました。

金曜日の雇用統計の前哨戦となる、ADPが発表する全米雇用報告があり、非農業部門の就業者数増加幅が前月から半減し、予想も下回るという厳しい結果になりました。
さらに、2023年第2四半期の実質GDP改定値も、速報値からは低下しました。

どちらの経済指標結果も、景気の減速を示すものであり、2024年前半にも利下げ局面に入るという見方が広がりました。
フェドウォッチでは、9月のFOMCで金利が据え置かれる確率は、前日の86%から89%に上昇。
11月に金利が据え置かれる確率も、約52%から54%に上昇しました。

経済指標が弱い結果だったことで、JPモルガン・チェースなどの金融株は売られました。
また、8月29日に金融当局が公表した、中堅銀行を対象とした新規制案がマイナス視され、地銀株が売られました。

好調な米国経済の軟着陸が見えてきて、ディフェンシブ株より、グロース株などリスクが高い銘柄が好まれる地合いになっています。

半導体大手のエヌビディアは1%上昇し、終値で過去最高値を更新しています。

クレジットカード大手のマスターカードとビザは、加盟店に課す手数料値上げの報道があったことが影響し、どちらも約0.5%上昇しました。

パソコン大手のHPは、需要減速を理由に通期利益予想を下方修正したことで、6.6%の下降となりました。

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年8月31日)のチャートテクニカル分析

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年8月31日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年8月31日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

またも陽線となり、これでUS30の日足は4連騰となりました。
ローソク足の終値は平均足の価格帯を完全に上抜けしています。
平均足は陰線の状態が続いているものの、上ヒゲが長く伸び始めており、目先のトレンドは不鮮明な状態といえます。
このまま上昇トレンドに転換する可能性も出てきました。

<1時間足チャート分析>

平均足は、一時的に押し目を作ってまれに陰線が混じる以外は、ずっと陽線の状態が継続しています。
その間、中期、長期のレジスタンスラインをブレイクしています。
直近も激しい逆V字の値動きを作りつつも上昇を続けており、中期のサポートライン、レジスタンスラインを形成しています。

US30(米国ウォールストリート株価指数30)のリアルタイムレートはこちら

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年8月31日)のチャートテクニカル分析

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年8月31日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年8月31日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

4本連続で陽線が立ち、直近の高値も更新、ローソク足は完全に平均足を上抜けしました。
それに伴って平均足も久しぶりに陽線転換し、結果的に直近の下落が押し目となった可能性が高まってきました。
上昇トレンドがこのまま本格的に続いていくかに注目です。

<1時間足チャート分析>

長期のレジスタンスラインを上抜けしてから反落するものの、中期のサポートラインを形成しながら反発し、再度長期レジスタンスラインを上抜けしました。
上抜けした後は、しばらくもみ合いの状態が続いています。
平均足はおおむね陽線が続いており、目先はローソク足がその上を推移する上昇トレンドと考えられます。

US100(米国100株価指数)のリアルタイムレートはこちら

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年8月31日)のチャートテクニカル分析

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年8月31日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年8月31日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

4連騰となり、ローソク足は平均足を完全に上方向に抜けています。
前日の平均足は陰線ではあるものの実体部が短く、上方向に長いヒゲが伸びています。
そのため、下落の圧力は弱いと考えられ、このままの展開が続けば陽線転換する可能性が高そうです。

<1時間足チャート分析>

ローソク足が一時的に平均足を下回り、それに伴って平均足も2本だけ陰線が立ちました。
その後はローソク足>平均足の位置関係に戻り、平均足も陽線が続いています。
この上昇で中期のレジスタンスラインを上抜けし、その上に次の中期のレジスタンスラインを形成しました。
目先はここを試すかどうかに注目が集まります。

US500(米国500株価指数)のリアルタイムレートはこちら

テクニカル分析チャートで使っているオリジナルインジケーター
OANDA_Heikinashi_Smoothedはこちら
OANDA_Support_Resistanceはこちら
OANDA_Auto_fibonacciはこちら
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世界の株価指数騰落率ランキング(週間)

世界の株価指数騰落率ランキング(週間)
(画像は2023年8月31日8時00分のもの)

世界の株価指数の週間騰落率ランキングです。
全世界的に株高の展開が続いており、1位はUS100で前週比の騰落率が+546.4、騰落率が+3.66%でした。
その他の米国株価指数は、US2000が3位、US500が4位、US30が6位とそれぞれ上位にランクインしています。

FX・CFDの騰落率ランキングはこちら

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OANDA Lab編集部

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