米国の主要株価指数見通し(米国株式市場ニュース):PCE減速と長期金利低下により一時株高もその後反落(2023年10月2日)

マーケットレポート

先週金曜日(2023年9月29日)の米国主要3指数振り返り

  • 終値:
    US30(米国ウォールストリート株価指数30):33535.0(-180.0)<-0.53%>
    US100(米国100株価指数): 14752.2(+14.2)<+0.10%>
    US500(米国500株価指数):4295.3(-12.9)<-0.30%>

※OANDAが提供するダウ工業株30種平均指数を参照にしたCFD「US30」の終値
※OANDA証券が提供するS&P500を参照にしたCFD「US500」の終値
※OANDAが提供するNASDAQ100指数を参照にしたCFD「US100」の終値
※終値はNY時間17時時点のMidです。

9月29日の米国株主要3指数の騰落はまちまちでしたが、共通して安値圏で停滞・反発するような動きとなり、US30は-0.5%を超える下落となりました。

現在、米国では政府機関の一部が閉鎖されるリスクが浮上しています。
米下院は、野党である共和党が提案した、10月末までのつなぎ予算を反対多数で否決しました。
政府機関が閉鎖されれば、雇用統計などの経済指標が発表されない可能性があり、市場の状況を判断できなくなることが懸念されます。
ただ、閉鎖されるのは一部だけで、経済全体への影響は限定的という見方もあり、株価への影響も今のところ限定的です。

また、全米自動車労組のストライキ拡大表明も相場を鈍らせる要因になっています。

個人消費支出(PCE)物価指数は、エネルギーと食品を除外したコア指数が前年同月比で3.9%上昇しましたが、前月からの伸び率は下がっています。
これがインフレ鈍化と判断され、金融引き締めの長期化懸念が少し後退しました。
また、長期金利が低下したことも好感されて株高になりましたが、取引時間の後半には反落しました。

US500が参照しているS&P500の主要セクターでは、エネルギーが約2%下降、金融が約0.9%下降しました。

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年10月2日)のチャートテクニカル分析

【US30(米国ウォールストリート株価指数30)】本日(2023年10月2日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月2日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

1本前の高値を上に抜けてから安値を下に抜けており、包み足と呼ばれる下降トレンドを示唆するチャートパターンで引けました。
また平均足は陰線が継続、ローソク足がその下を推移しており、この点からも下降トレンドの可能性が高いと考えられます。

<1時間足チャート分析>

陽線の平均足に沿って上昇し、中期のレジスタンスラインを上に抜けましたが、反落して平均足を下に抜け、中期のサポートライン付近まで到達しました。
またこの下落で平均足も陰転しています。
このまま下降し続ける場合のターゲットは、すぐ下にある長期のサポートラインとなりそうです。

US30(米国ウォールストリート株価指数30)のリアルタイムレートはこちら

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年10月2日)のチャートテクニカル分析

【US100(米国100株価指数)】本日(2023年10月2日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月2日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

寄りと引けがほぼ同じ価格の実体で、上下にヒゲが長く伸びるという、コマ足を形成しました。
相場の迷いを表すことが多い形ですが、平均足との位置関係や平均足の色を加味すると、全体的な流れは下降トレンドと考えられます。
このまま平均足がレジスタンスになるかが注目されます。

<1時間足チャート分析>

中期のレジスタンスラインと絡み合うように推移しているところから、まず大きく上昇して中期のレジスタンスを新たに形成し下落。
平均足を下に抜けて短期のサポートラインを形成してから上昇し、現在の価格は平均足付近にあります。
平均足が一時的に陰転しており、目先の流れは不鮮明といえそうです。

US100(米国100株価指数)のリアルタイムレートはこちら

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年10月2日)のチャートテクニカル分析

【US500(米国500株価指数)】本日(2023年10月2日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月2日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

先週金曜日の日足は、上下にヒゲが長く伸びた陰線で引けました。
直近の底値から高値、安値を切り上げてはいますが、平均足は実体が長く上ヒゲがほぼ見えない強い下降の形状であり、その下をローソク足が推移していることからも、大局は下降トレンドと見られます。

<1時間足チャート分析>

中期のレジスタンスラインを上に抜けて高値を更新後、反落するときにより高い位置に新たなレジスタンスラインを形成しています。
その後は平均足を下に抜ける下落となり、中期のサポートラインも下に抜けました。
それに伴って、平均足も陰線に転換しています。

US500(米国500株価指数)のリアルタイムレートはこちら

テクニカル分析チャートで使っているオリジナルインジケーター
OANDA_Heikinashi_Smoothedはこちら
OANDA_Support_Resistanceはこちら
OANDA_Auto_fibonacciはこちら
その他オリジナルインジケーターライブラリはこちら

本日(2023年10月2日)の主な米国経済指標

10月2日(月)22:45(米国)9月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
10月2日(月)23:00(米国)9月ISM製造業景況指数
10月2日(月)24:00(米国)パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言

本日発表予定の経済指標はこちら

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャート

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャート
(画像は2023年10月2日7時45分のもの)

S&P500(E-mini)/S&P500の直近1年間のポジション推移です。
買い(Long)が大きく増加、売り(Short)はやや増加し、差し引きすると合計(Net)の売りは大きく減少しました。
Open Interest(総取組高)は、前週と大きく変わりませんでした。

CFTC投機筋の株価指数・商品・債券ポジション推移チャートはこちら

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OANDA Lab編集部

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