WTI原油見通し(市況ニュース):中東情勢の一服、EU圏の景気後退懸念などが影響し、WTI原油価格は下落を継続 (2023年10月25日)

マーケットレポート

昨日(2023年10月24日)のWTI原油動向振り返り

  • 終値:84.903(-2.517)<-2.88%>

※OANDAが提供する商品CFD「WTI原油(USOIL)」の終値です。
※終値はNY時間17時時点のMidです。

USOILは続落。
中東では紛争が継続しているものの、一部の人質が解放され、イスラエルの地上侵攻もないことから、事態の悪化が食い止められています。
関係各国による外交努力も進められており、USOILの価格下落につながった模様です。

また、ユーロ圏や独仏で購買担当者景気指数(PMI)が発表され、強弱まちまちながらユーロ圏経済の弱さが確認されました。
さらに、国際エネルギー機関(IEA)が、世界の化石燃料の需要は2030年までにピークを迎える見通しだと発表しました。
これらも、価格下落圧力として作用した可能性があります。

なお、米石油協会(API)が週間在庫統計を発表し、前週比でおよそ267万バレルの減少でした。
日本時間早朝の発表だったこともあり、USOILは大きな反応を示していません。

【WTI原油(USOIL)】本日(2023年10月25日)のチャートテクニカル分析

【WTI原油(USOIL)】本日(2023年10月25日)のチャートテクニカル分析
(チャートは2023年10月25日7時のもの)

左:日足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Auto_fibonacci」を表示
右:1時間足「OANDA_Heikinashi_Smoothed」「OANDA_Support_Resistance」を表示

<日足チャート分析>

昨日は大陰線をつけ、平均足を勢いよく下抜きました。
これで3営業日連続の下落となり、上昇波動に引かれたフィボナッチの61.8%以上押している状況です。
一方で、陰連中の平均足は実体が短く、大局に変化が起こりそうなことを示しています。
目先は、下落を続けて全値戻しになるか、それとも反発するかに注目です。

<1時間足チャート分析>

ローソク足は平均足の下で高値と安値を切り下げる動きを続けています。
いったんは下落の勢いが一服したものの、直近安値に引かれた中期サポートラインを下抜き、下落に勢いが出ている状況です。
平均足は陰連し、下ヒゲを伸ばしていることから、売り優勢です。
目先は、すぐ下に引かれた中期サポートラインを下抜き、さらに下に位置する長期サポートラインまで下落するかに注目です。

テクニカル分析チャートで使っているオリジナルインジケーター
OANDA_Heikinashi_Smoothedはこちら
OANDA_Support_Resistanceはこちら
OANDA_Auto_fibonacciはこちら
その他オリジナルインジケーターライブラリはこちら

石油・天然ガス採掘装置(リグ)数の推移(週間)

石油・天然ガス採掘装置(リグ)数の推移(週間)

2023年10月20日時点の米国の原油リグ稼働数は、前週よりも1基増加した502基です。
これで2週連続の増加となり、減少が続いていた米国の原油リグ稼働数は下げ止まった形です。
一方、WTI原油価格は、10月25日8時現在は84ドル台で推移しており、下落が続いている状況です。

石油・天然ガス採掘装置(リグ)の稼働数の推移はこちら

原油在庫の推移(週間)

原油在庫の推移(週間)

米EIA(エネルギー情報局)の発表によると、2023年10月13日時点の原油在庫は前週比で449.1万バレルほど減少し、およそ4億1975万バレルです。
原油在庫は過去5年のレンジ下限に近づいており、2023年8月以降は減少傾向が続いています。
原油在庫の減少は、原油価格にプラス要因です。

石油・天然ガス貯蔵量の推移はこちら

またWTI原油(USOIL)リアルタイムチャートは、以下よりご確認下さい。
>WTI原油(USOIL)リアルタイムレート

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