市場見通し
本日のNY為替市場のドル円は、本日も予定されているバイデン米大統領とマッカーシー米下院議長との債務上限を巡る協議の行方を見守る展開が予想される。
本日予定されているブラード米セントルイス連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演では、6月のFOMCでの追加利上げへの言及に要注目か。
イエレン米財務長官は、先日、6月1日が、米国がデフォルト(債務不履行)に陥るXデイだと警告していたが、6月15日の税収が見込まれる日まで支払い履行を続ける可能性は低いと述べている。
報道によると、バイデン米大統領が、「1兆ドル以上の歳出削減計画を提示した」と述べて、削減を求める野党共和党側に一定の譲歩をする用意があることを明らかにした。
マッカーシー米下院議の反応に要注目となる。
現時点で最も楽観的なシナリオは、これまで通りに期限前に債務上限引き上げが承認されることだが、それ以外の想定されるシナリオを列挙してみたい。
まず、9月末までの短期的な「暫定延長」が想定される。この案は、現時点では、民主党も共和党も否定している。
次に、マッカーシー米下院議長案による来年3月31日までの連邦債務の法定上限引き上げ(1兆5000億ドル)を拡大解釈して、1年間の債務上限適用停止案が想定される。
そして、バイデン米大統領が言及した「合衆国憲法修正第14条」(公的債務の有効性は問われてはならない)の発動も想定されるが、イエレン米財務長官は否定的な見解を述べている。
さらに、2011年当時も緊急避難策として浮上していた合衆国法典第31編第5112条(1兆ドルのプラチナ・コインを発行)が挙げられる。
この奇策に対しては、イエレン財務長官、パウエルFRB議長、アディエモ財務次官が否定的な見解を述べている。
ドル円の一目均衡表でのテクニカル分析では、5月18日に高値138.75円を付けた日に雲がねじれており、変化日となる可能性が浮上している。5月3日に雲がねじれた時は、5月2日の高値137.77円から200日移動平均線(以下200日線)を下抜けて、上昇トレンドから下落トレンドへ変化した日柄となっていた。
200日線に関しては、3月8日に137.91円まで上昇した局面でも、200日線137.44円を上抜けていたものの、翌日には下回り、200日線上の滞空時間は短かった。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、5月18日の高値138.75円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、200日移動平均線の137.15円。
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本日予定されているブラード米セントルイス連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演では、6月のFOMCでの追加利上げへの言及に要注目か。
イエレン米財務長官は、先日、6月1日が、米国がデフォルト(債務不履行)に陥るXデイだと警告していたが、6月15日の税収が見込まれる日まで支払い履行を続ける可能性は低いと述べている。
報道によると、バイデン米大統領が、「1兆ドル以上の歳出削減計画を提示した」と述べて、削減を求める野党共和党側に一定の譲歩をする用意があることを明らかにした。
マッカーシー米下院議の反応に要注目となる。
現時点で最も楽観的なシナリオは、これまで通りに期限前に債務上限引き上げが承認されることだが、それ以外の想定されるシナリオを列挙してみたい。
まず、9月末までの短期的な「暫定延長」が想定される。この案は、現時点では、民主党も共和党も否定している。
次に、マッカーシー米下院議長案による来年3月31日までの連邦債務の法定上限引き上げ(1兆5000億ドル)を拡大解釈して、1年間の債務上限適用停止案が想定される。
そして、バイデン米大統領が言及した「合衆国憲法修正第14条」(公的債務の有効性は問われてはならない)の発動も想定されるが、イエレン米財務長官は否定的な見解を述べている。
さらに、2011年当時も緊急避難策として浮上していた合衆国法典第31編第5112条(1兆ドルのプラチナ・コインを発行)が挙げられる。
この奇策に対しては、イエレン財務長官、パウエルFRB議長、アディエモ財務次官が否定的な見解を述べている。
ドル円の一目均衡表でのテクニカル分析では、5月18日に高値138.75円を付けた日に雲がねじれており、変化日となる可能性が浮上している。5月3日に雲がねじれた時は、5月2日の高値137.77円から200日移動平均線(以下200日線)を下抜けて、上昇トレンドから下落トレンドへ変化した日柄となっていた。
200日線に関しては、3月8日に137.91円まで上昇した局面でも、200日線137.44円を上抜けていたものの、翌日には下回り、200日線上の滞空時間は短かった。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、5月18日の高値138.75円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、200日移動平均線の137.15円。
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DZH Finacial Research
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