巨大流通企業、突然のトップ退場

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 セブン&アイ・ホールディングスは井阪隆一社長が退任する方向で最終調整に入った。創業家による自社買収(MBO)断念が明らかになってからわずか数日。カナダのコンビニ大手の買収提案は、巨大流通企業の突然のトップ退場に発展した。提案を受け入れるか単独で成長を模索するのか、決定期限のめどとなる5月の定時株主総会に向け攻防が続きそうだ。

 セブン創業家は当初、2月末までにMBOを終え、5月の株主総会に諮る見通しだった。だが軸としていた伊藤忠商事の出資が決まらず、9兆円規模ともされる資金確保は難航した。傘下に同業のコンビニ、ファミリーマートを持つ伊藤忠が出資を検討したのは、外資系企業への警戒感からだった。岡藤正広会長は3日、取材に「セブンだけの問題ではなく日本全体の問題。国益を守るという大義があった」と振り返った。

 ただ巨額の出資に社内外の懸念が大きく、1月ごろには見送る方向に動いていたという。2月26日に伊藤忠の出資断念が明らかになり、翌27日に創業家がMBOの断念をセブンに伝えた。


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