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日本製紙の瀬辺明社長(59)は19日までに共同通信の取材に応じ、担い手不足が深刻な林業を支援し「(製紙原料となる)木材の安定調達と流通拡大につなげたい」と語った。デジタル化で需要の先細りが避けられない新聞や印刷向け用紙の生産体制を効率化し、成長が見込める事業の設備増強を進める考えも示した。
生育が早い樹木を交配させた「エリートツリー」の苗の生産に取り組む。伐採までの期間が短く、花粉も少ない。「森林の生産性を上げる。木材が安定的に出てくる仕組みを作りたい」と話した。
原材料調達に長く携わった瀬辺氏は「単なる購買者ではなくサプライチェーンの中で役割を果たす責任を肌で感じた」と振り返った。「林業は製紙の根幹だ。社会問題解決と企業の持続的成長を目指したい」と述べた。
一方「(新聞や印刷用紙を生産していた)建屋を活用し、別の機械を入れるなど事業構造を変えていく」と説明。ティッシュペーパーやトイレットペーパーの家庭紙、木材を利用したケミカル事業を伸ばす。「紙は決してゼロにはならない。競争力を維持し文化を守っていく」と強調した。
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