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日商会頭、最低賃金目標に懸念

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 日本商工会議所の小林健会頭(76)が9日までに共同通信のインタビューに応じ、2020年代に全国平均時給を1500円とする最低賃金の政府目標を巡り、引き上げの速度に懸念を表明した。現行のペースなら地方企業の収益が圧迫され「政令指定都市以外の地方で(商業インフラの)破綻が起きてくる可能性がある」と述べた。

 47都道府県の25年度改定額は全国平均が現行から66円増え過去最高の1121円となり、引き上げ額は過去最大だった。小林氏は「上げること自体は反対ではない」とした上で、速度を問題視した。「けが人も出る」と訴え、企業が苦境に陥る恐れを指摘した。

 日商が3月に公表した中小企業調査では、政府目標通りの引き上げが行われた場合、15・9%の企業が「廃業や休業などを検討」と答えた。こうした状況を念頭に「地方企業が担っている商業インフラに穴があく懸念がある」と語った。最低賃金制度は罰則があるとして慎重な政策判断が求められるとみている。

 石破政権はインフレに負けない賃上げを目指して最低賃金の目標を掲げた。


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