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APEC首脳宣言、自由貿易後退

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 【慶州共同】韓国南東部の慶州で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は1日、首脳宣言を採択し閉幕した。宣言はトランプ米政権の高関税政策を念頭に「世界の貿易システムは依然として重大な課題に直面している」と指摘。一方で昨年の宣言で言及した、世界貿易機関(WTO)を中核とする「ルールに基づく多国間貿易体制への支持を再確認する」との文言は削除した。自由貿易を巡る表現の後退で、米国への配慮とみられる。

 宣言は、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制を巡る動きなどを踏まえ「強靱なサプライチェーン(供給網)を確保する取り組みを支持する」とも強調。保護主義への対抗として「経済協力の深化に引き続き取り組む」と訴えたものの、APECが掲げる自由貿易推進への具体策は乏しく、課題が残った。

 APECは、30日に開いた閣僚会合の声明も公表した。閣僚声明では「WTOで合意されたルールは世界貿易の円滑化の鍵となる」と指摘。首脳宣言は声明を「今後の協力の重要な基盤」と評価した。


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