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週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、利下げ観測の高まりが重し

市場見通し
◆ポンド、雇用・物価データを受けて3月利下げ観測が高まる
◆ポンド、物価上昇圧力は払しょくされず、指標結果を見極め
◆加ドル、10-12月期GDPに注目も利下げ再燃に警戒

予想レンジ
ポンド円 206.00-212.00円
加ドル円 111.00-115.00円

2月23日週の展望
 ポンドは、来週発表予定の経済指標が2月GFK消費者信頼感調査程度と新規の手掛かり材料に乏しく、今週の雇用・物価データを受けてイングランド銀行(英中銀、BOE)が次回3月会合で利下げに踏み切るとの観測が高まっていることが引き続き上値圧迫要因となる。

 17日発表の10-12月期失業率は5.2%と予想より悪化。約5年ぶりの高水準となった。また、10-12月期週間賃金(除賞与)は予想比下振れの4.5%と前回から伸びが低下し、BOEが重視する賃金指標である民間部門の定例賃金の伸び率はここ5年で最も低い水準となる3.4%に低下した。雇用情勢の悪化傾向が続いていることが景気の足かせとなっている。18日発表の1月消費者物価指数(CPI)は前年比3.0%と予想通りだったものの、前月の3.4%からは伸びが鈍化した。英雇用・物価データを受けて短期金融市場では3月利下げを織り込む動きが加速。年内に2回の利下げを見込んでいる。ただ、一方で1月のコアCPIは前年比3.1%、BOEが注視するサービス業のインフレ率は4.4%といずれも市場予想やBOE予想を上回った。物価上昇圧力が根強い証拠も見られており、今回のデータが利下げの鮮明なシグナルになったとは言い難く、ポンドは経済指標の結果を睨む動きとなりそうだ。

 物価上昇圧力は大きく緩和されず、BOEは今年も慎重な姿勢を維持せざるを得ないが、雇用の鈍化が継続し、リーブス財務相が昨年11月の予算で打ち出した措置が家計を圧迫しはじめるにつれインフレ率の伸びが低下すると、BOEは利下げ姿勢を強めるだろう。英国小売協会(BRC)は英議会が可決した「2025年雇用権利法」の影響で「小売業界では向こう1年で労働コストが増加するとの懸念が著しく強まっている」との見解を示している。

 加ドルは、ドルや円相場に左右される動きとなっているが、加ドル独自では買い材料が乏しく、トランプ関税による売り圧力が継続。来週は10-12月期GDP、12月GDPの発表が予定されているが、カナダ中銀(BOC)による利下げ思惑の強まりも警戒される。17日発表の1月CPIは前年比2.3%と予想や前月を下回ったほか、BOCが重視するコアインフレ指標の一つであるCPI中央値は2.5%、CPIトリム値は2.4%。市場ではこれまで、年末には利上げの可能性があるとの見方が優勢だったが、CPIの結果を受けて7月までの利下げ思惑も台頭してきている。指標で経済の鈍化が見られ、トランプ米大統領のカナダに対する圧力が強まれば、BOCが早期に利下げに動く可能性は否定できない。

2月16日週の回顧
 第2次政権を発足した高市首相が財政拡張政策に前向きな姿勢を示したことを受けて円売りが再燃。ポンド円は一時209円半ば、加ドル円は113円前半に上昇した。ポンドドルはさえない英経済指標の結果も重しに1.35ドル割れまで下落。加ドルは1月CPIの低下も嫌気され、ドル/加ドルは一時1.37加ドル前半までややドル買い・加ドル売りに傾いた。(了)
(執筆:2月20日、9:30)


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