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週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、インフレ加速で堅調維持

市場見通し
◆豪ドル、CPI上振れRBAの引き締め姿勢維持で堅調
◆豪ドル円、日豪中銀の金融政策かい離で1990年以来の高値を更新
◆ZAR、財政健全化と米関税大幅低下が支えに

予想レンジ
豪ドル円 109.00-113.00円
南ア・ランド円 9.60-10.10円

3月2日週の展望
 豪州では労働市場の逼迫が続く中、今週公表された1月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことで、豪ドルは来週も底堅い展開が見込まれる。とりわけ対円や対NZドルでは、日本やNZの金融政策スタンスの違いが意識され、上値余地を探る局面となりそうだ。

 1月インフレ率は前年比3.8%と予想を上振れ。2025年後半に進んだディスインフレの流れが足元で鈍化している結果となった。豪準備銀行(RBA)が重視するトリム平均も3.4%と高止まりし、インフレ目標(2-3%)を上回った。加えて、直近の雇用統計では失業率が3.8%と低水準を維持。賃金上昇と底堅い内需がインフレ圧力を支えており、基調インフレが急速に沈静化する環境にはない。市場では3月16−17日の理事会で政策金利の据え置き予想が優勢ながら、今後のデータ次第では追加利上げ観測が再燃する余地もあり、豪ドルの下値を支える構図だ。

 また、外部環境も追い風となる。最大の貿易相手国である中国の貿易統計では工場受注が予想外に増加し、鉄鉱石価格も堅調に推移。資源国通貨である豪ドルを後押しする。更に、対円や対NZドルでは政策のかい離が一段と意識される。RBAが引き締め姿勢を維持する一方、高市政権が利上げに難色を示し、リフレ派2人が日銀審議委員候補に挙げられている。同様に、NZ準備銀行(RBNZ)はハト派路線を継続している。来週も金融政策の方向性の差が豪ドルの対円、対NZドルの上昇余地を広げる可能性があるだろう。

 なお、来週は3月2日にハンター豪準備銀行(RBA)総裁補佐、3月3日にブロックRBA総裁が講演予定。また経済指標では3月3日に10‐12月期経常収支、1月住宅建設許可件数、3月4日に10‐12月期国内総生産(GDP)、3月5日に1月貿易収支が発表される。GDPには特に注目だ。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は底堅い展開を予想。今週行われたゴドンワナ財務相による予算案の発表では、歳入が非金利支出を上回る基礎的財政収支の黒字化を目標としており、今年も3年連続で黒字を達成する見込みであることが改めて示された。高市政権の財政拡大策を市場が不安視していることもあり、両国の差がZAR円の買いを促し、今週に入り2015年以来の水準まで上昇している。更に、米連邦最高裁判所によるトランプ関税の違憲判断で、南アに対する関税は30%から10%へと引き下げられる。農産物等は昨年の第3四半期は前年比で11%減、第4四半期は39%減となっていたが、今後は米国市場への輸出拡大が期待できることもZARを支えるだろう。なお、来週は3月4日に1−3月期BER企業信頼感が発表される。

2月23日週の回顧
 豪ドルは堅調。豪州のCPIが予想を上振れたことや、高市政権が利上げに難色を示しているとの報道で、豪ドル円は1990年以来となる111.40円台まで強含んだ。対ドルでも0.71ドル台に乗せ底堅さを維持した。ZARは対円、対ドルともに上昇。南アの予算案で財政の改善が示されたことが支えとなった。対円では10年超ぶりとなる9.89円まで上値を広げた。(了)

(執筆:2月27日、9:30)


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