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週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、コスト高の波及が景気の重し

市場見通し
◆ポンド、コスト高の波及が景気の重し
◆加ドル、3月雇用統計に注目
◆イラン情勢を巡る報道に翻弄される展開

予想レンジ
ポンド円 209.00-214.00円
加ドル円 112.50-116.50円

4月6日週の展望
 来週のポンド相場は、イラン情勢を巡るヘッドラインに翻弄される展開となりそうだ。米国・イスラエルとイランの紛争が始まって以降、為替市場では、有事のドル買いとその反動が相場全体を揺らす場面が目立っている。ポンドも英国発の材料で方向感を出すというより、ドル主導の値動きに巻き込まれやすく、当面はこの構図が続きそうだ。なお、週明け6日はイースターマンデーの祝日。流動性が薄い中、通常より値幅が出やすい可能性がある。

 ところで、イラン戦争を発端とするエネルギー高や供給制約は英国にも波及しており、英景気を圧迫し始めている。1日に発表された3月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は51.0と、速報値の51.4から下方修正された。中東紛争の影響が次第に表れ始めるなか、供給網の混乱によって納期遅延は2022年半ば以来の深刻さとなり、仕入れコストの上昇幅も1992年以来の大きさを記録した。ただ、ベイリー英中銀(BOE)総裁は市場の利上げ観測を「先走り」とけん制しており、現時点では、物価高懸念が直ちに利上げ観測の強まりには結び付きにくい。

 さらに、スターマー英首相は欧州との経済・防衛関係の強化を訴えており、対イラン対応を巡る米国との温度差も意識される。英米関係の微妙な軋みがすぐにポンド売りに直結するわけではないにせよ、神経質な地合いが続くなかでポンド高が一方向に進む展開は描きにくい。

 加ドルは、イラン情勢をにらみつつ、10日発表の3月雇用統計を待つ展開を想定。中東の混乱で原油先物は急騰したものの、産油国通貨でもある加ドルは伸び悩んでいる。エネルギー価格の上昇は世界経済の不確実性を高め、有事のドル買いが促され、加ドルもその流れに押された。その他でも、カナダは米国との通商問題を抱えている。米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)見直しを巡っては、米国がメキシコと先行協議を行う一方、対カナダとの正式日程は未定。複数のリスク要因が重なり、加ドルの上値は当面重い展開が続きそうだ。また、週末

 10日の3月雇用統計では、持ち直し度合いがポイント。前回2月の就業者数は8.39万人減と急減し、失業率も6.7%まで悪化した。カナダ中銀が注視する材料の1つである「正規雇用者の平均時給」は4.2%上昇と2024年10月以来で最高となった。景気後退懸念とインフレ警戒が同居した格好であり、3月の結果次第では中銀の政策決定を益々難しくさせ、相場は一段と揺れやすくなるだろう。

3月30日週の回顧
 ポンドは週前半に売りが強まった。イラン情勢の混迷が深まるなか、有事のドル買いからポンドドルが1.31ドル半ばまで下落。停戦期待から1.33ドル半ばまで切り返すも、一巡後は再び1.32ドル割れまで戻り売りに押された。ポンド円もドル円が介入警戒感の強まりから失速した影響も受けて、209.60円台まで大きく売られた後、停戦への期待感から一時211円半ばまで買い戻された。

 加ドルは対円では115円半ばから113円後半まで下落。対ドルでは1.39加ドル後半まで加ドル売りとなったが、その後は1.38加ドル後半まで持ち直した。(了)
(執筆:4月3日、9:00)


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