中国株サマリー(16日)

市場概況
反落、3週ぶり安値 3月経済指標の予想下振れを嫌気

 16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比1.65%安の3007.07ポイントだった。深セン成分指数は2.29%安の9155.07ポイントと反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9471億1100万元だった。

 上海総合指数は前場に下げ幅を拡大。心理的節目の3000ポイントが意識されて後場に値を戻す場面があったものの、結局はこの日の安値圏で引けた。終値は3月27日以来3週ぶりの安値だった。米長期金利の上昇に伴い人民元の対米ドル相場に下押し圧力がかかり、中国が追加の金融緩和をしにくくなるとの見方から幅広いセクターで売りが優勢となった。中国国家統計局が午前に発表した3月の小売売上高と鉱工業生産は予想から下振れし、投資家心理を冷やした。同時発表の1−3月の国内総生産(GDP)は前年同期比伸び率が市場予想を上回ったものの、相場への影響は限られた。

 セクター別では電機が全面安。プラスチック製品、通信サービス、電池も安い。一方、国務院(内閣に相当)が前週末に発表した資本市場振興の基本政策を手掛かりに、銀行が逆行高。

 A株市場では、特定用途無線の海能達通信(002583)、アニメ制作の奥飛娯楽(002292)が大幅安。環境関連の北京東方園林環境(002310)と東江環保(002672)は続落した。車載電池関連の国軒高科(002074)と寧波杉杉(600884)、アルミ大手の中国アルミ(601600)も売られた。半面、製紙のチェンミン・ペーパー(000488)がストップ高。鉄道車両メーカーの中国中車(601766)、石油大手のペトロチャイナ(601857)、家電メーカーの海爾智家(600690)と美的集団(000333)も買われた。

 上海B株指数は1.93%安の252.12ポイント、深センB株指数は1.31%安の1062.41ポイントとともに3営業日続落した。


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