中国株サマリー(9日)

市場概況
反発、8カ月ぶり高値を更新 政策期待などで地合い改善

 9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.83%高の3154.32ポイントだった。深セン成分指数は1.55%高の9788.07ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9011億1600万元だった。

 上海総合指数は小安く寄り付いた後、ほどなくしてプラス圏に浮上し、前引けにかけて上げ幅を拡大した。後場は上値が重かったが、終値ベースで昨年9月6月以来、およそ8カ月ぶりの高値を更新した。中国当局の政策支援を期待する買いが相場を支えた。四川省成都などに続き、浙江省杭州市も9日に住宅購入規制の撤廃を発表したことを受け、規制撤廃の動きがほかの都市へさらに拡大するとの期待が地合いの改善につながった。午前中に発表された4月の中国貿易統計は米ドル建て輸出、輸入が前年同月比でともに前月のマイナス成長からプラスに転じたことも好感された。

 セクター別では、バッテリー素材が全面高となったほか、バッテリーも買われた。中国の工業情報部が8日に公開した「リチウム電池業界規範条件(2024年版)」の草案に、「生産能力の単純の拡大を抑制する」などが盛り込まれたことから、業界な健全の成長につながるとの見方が買いを誘ったようだ。造船も全面高となるなど、ほぼ全セクターで買いが優勢だった。

 A株市場では、油圧シリンダーメーカーの江蘇恒立液圧(601100)、重機メーカーの徐工集団工程機械(000425)、三一重工(600031)、中聯重科(000157)の上昇が目立った。半導体関連のTCL中環新能源科技(002129)、天津中環半導体(002129)なども大幅高。半面、前日にストップ高を付けた永輝超市(601933)が反落したほか、自動車部品メーカーの恵州市徳賽西威汽車電子(002920)、大手国有銀行の中国農業銀行(601288)などが売られた。

 上海B株指数は0.29%高の254.66ポイント、深センB株指数は0.41%高の1128.70ポイントだった。


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