NYマーケットダイジェスト・3日 米指標下振れで金利低下・ドル安・原油安

スポット
(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=156.08円(前営業日比▲1.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.19円(▲0.43円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0904ドル(△0.0056ドル)
ダウ工業株30種平均:38571.03ドル(▲115.29ドル)
ナスダック総合株価指数:16828.67(△93.65)
10年物米国債利回り:4.40%(▲0.10%)
WTI原油先物7月限:1バレル=74.22ドル(▲2.77ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=2369.3ドル(△23.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
5月米製造業PMI改定値
        51.3       50.9
4月米建設支出
(前月比)  ▲0.1%      ▲0.2%
5月米ISM製造業景気指数
        48.7       49.2

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。5月米ISM製造業景況指数が48.7と予想の49.6を下回ったほか、4月米建設支出が前月比0.1%減と予想の0.2%増に反して減少すると米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.38%台まで低下。全般ドル売りが優勢となり、一時155.95円と日通し安値を更新した。米株式市場でダウ平均が一時430ドル超下落したことも相場の重し。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.08まで低下した。

・ユーロドルは3日続伸。欧州中央銀行(ECB)が今週6日にも利下げを決めるとの観測が相場の重しとなり、欧州市場では一時1.0828ドルまで値を下げた。
 ただ、NYの取引時間帯に入ると米経済指標の下振れを受けて全般ドル売りが優勢となった。米長期金利の低下に伴うドル売りも出て、取引終了間際には一時1.0905ドルと3月21日以来の高値を付けた。

・ユーロ円は反落。ドル円の下落につれた売りが出ると一時169.72円と本日安値を更新した。ダウ平均の下落を背景にリスク・オフの円買いも入った。

・メキシコペソは軟調だった。メキシコ大統領選では初の女性となるシェインバウム氏が勝利を収めたが、為替市場ではペソロングを手仕舞う動きが優勢となった。原油先物価格の急落を受けて、産油国通貨とされるペソに売りが出た面もあった。対円では8.80円、対ドルでは17.7476ペソといずれも4月19日以来の安値を付けた。
 なお、メキシコ株式市場では代表的な株式指数であるボルサ指数は6%を超す急落となった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。5月米ISM製造業景況指数が予想を下回り米景気の減速を示すと、景気敏感株や消費関連株に売りが出た。指数は一時430ドル超下落した。ただ、引けにかけては押し目買いなどが入ったため下げ渋った。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発。米長期金利が低下したことで、高PER(株価収益率)のハイテク株には買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。5月米ISM製造業景況指数や4月米建設支出が予想を下回り米景気の減速を示すと、債券買いが優勢となった。

・原油先物相場は4日続落。カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁の「政策金利は当面の間、現状の水準で維持されるべき」との発言が伝わると、金利の高止まりが景気の重しとなり、エネルギー需要を圧迫するとの思惑を強めた。時間外取引から原油相場は重く推移。弱い5月米ISM製造業景況指数や4月米建設支出を受けて金利は低下したものの、景気への不安を高める指標結果が地合いを悪化させ、原油安が加速した。

・金先物相場は反発。さえない5月米ISM製造業景況指数や4月米建設支出といった経済指標の結果が、米金利の低下を促した。金利が付かない資産である金の相対的な投資妙味回復につながったほか、経済指標の悪化や米株安が安全資産とされる金を買う動きを後押しした。

(中村)


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