NYマーケットダイジェスト・4日 株乱高下・金利上昇・円安

スポット
(4日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.79円(前営業日比△0.29円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.17円(△2.38円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0626ドル(△0.0139ドル)
ダウ工業株30種平均:42520.99ドル(▲670.25ドル)
ナスダック総合株価指数:18285.16(▲65.03)
10年物米国債利回り:4.24%(△0.09%)
WTI原油先物4月限:1バレル=68.26ドル(▲0.11ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2920.6ドル(△19.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは続伸。フォンデアライエン欧州委員長が提案した8000億ユーロ規模の欧州再軍備などが好感されてユーロ買い・ドル売りが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.1040%前後と昨年10月21日以来の低水準を付けたこともユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.0559ドルまで値を上げた。
 トランプ米政権の関税政策が経済に与える悪影響が懸念されて、欧州株相場が大幅に下落すると一時1.0497ドル付近まで伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。一部通信社がメルツ次期独首相の話として「国防費に対する債務ブレーキを改革し、1%を超える支出を免除する」「ドイツは5000億ユーロの特別防衛基金を設立する」と伝わると、全般ユーロ買いが活発化。6時30分前に一時1.0627ドルと昨年12月6日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。

・ドル円は反発。米政権による関税強化をきっかけに貿易摩擦が激化するとの懸念が高まると、世界的に株価が下落。投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが先行した。2月25日の安値148.57円を下抜けて一時148.10円と昨年10月9日以来約5カ月ぶりの安値を更新した。
 ただ、米10年債利回りが上昇に転じると買い戻しが優勢に。「米国とウクライナは鉱物資源のディールで署名の準備」「トランプ米大統領はディールについて議会演説で発表の意向」との一部報道を材料に円売り・ドル買いを進める向きもあり、取引終了間際に149.88円と日通し高値を付けた。ラトニック米商務長官が「トランプ米大統領はカナダとメキシコの関税縮小を明日発表する可能性」「カナダとメキシコについて4月2日に関税の変更があるだろう」と発言したことも相場の支援材料。

・ユーロ円は大幅に3日続伸。世界的な株価の下落を受けてリスク回避の円買いが強まると、0時30分過ぎに155.60円と本日安値を付けた。ただ、そのあとはユーロドルやドル円の上昇につれた買いが優勢となり、159.21円の本日高値まで一転上昇した。ラトニック米商務長官の発言を受けて、過度の通商摩擦懸念が和らいだことも相場の押し上げ要因。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落。米政権がカナダとメキシコの輸入品に対し関税を発動し、中国には追加関税を引き上げた。関税強化による貿易戦争や世界経済への悪影響を懸念した売りが広がった。指数は一時840ドル超下落する場面があった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落。中国での電気自動車(EV)販売が落ち込んだと伝わったテスラが4%超下げた。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。米政権の関税政策への懸念で買いが先行すると、利回りは一時4.1040%前後と昨年10月21日以来の低水準を付けた。ただ、引けにかけては一転売りが優勢に。ラトニック米商務長官が「トランプ米大統領はカナダ・メキシコ関税の軽減を明日発表する可能性」と述べたことで、過度の通商摩擦懸念が和らいだ。

・原油先物相場は3日続落。昨日石油輸出国機構(OPEC)プラスのうち8カ国が4月から増産することが確認されたこともあり3日続落して引けた。米国がカナダとメキシコへの関税賦課を発令し、加墨も報復関税を行うことにより、北米経済への悪影響が原油をはじめとしたエネルギー需要減退につながるとの懸念も重しになった。もっとも、引けにかけてはユーロを中心にドル売りが進んだことで、ドルで取引される原油先物にとっては割安になったことから下げ幅を縮小した。

・金先物相場は続伸。ユーロを中心にドル安が進んだことで、ドルで取引される金先物は割安感から続伸。また、米国がカナダ、メキシコへの関税賦課を発動し、カナダは即時報復関税を実行、メキシコも9日に関税措置を発表することを決定した。国際情勢の混迷を嫌気し、安全資産とされる金先物には買いが集まりやすかった。

(中村)


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