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本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):ドル円、今夜の米1月雇用統計待ちで動きづらい展開か(2024年2月2日)

マーケットレポート

February 2, 2024

【前日の為替概況】ドル円、145.90円まで下落 米10年債利回りが3.81%台まで低下

1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。
終値は146.43円と前営業日NY終値(146.92円)と比べて49銭程度のドル安水準だった。
米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.95%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。
21時30分前に一時147.11円と日通し高値を付けた。

ただ、前週分の米新規失業保険申請件数や10-12月期米単位労働コスト・速報値が予想よりも弱い内容だったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢に。
前日の安値146.01円を下抜けて一時145.90円まで値を下げた。
米地銀株の急落をきっかけに高く始まったダウ平均が下落に転じると、リスク回避の円買い・ドル売りも入った。

米10年債利回りは一時3.8147%前後と昨年12月28日以来約1カ月ぶりの低水準を付けた。

もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開に。
米10年債利回りが3.88%台まで低下幅を縮めたほか、ダウ平均が再び上昇に転じ370ドル超上昇したことが相場を下支えした。

ユーロドルは反発。
終値は1.0872ドルと前営業日NY終値(1.0818ドル)と比べて0.0054ドル程度のユーロ高水準となった。
欧州市場では一時1.0780ドルと昨年12月13日以来の安値を付けたが、NYの取引時間帯に入ると買い戻しが優勢となった。
低調な米労働関連の指標をきっかけに米長期金利が低下すると全般ドル売りが進み、一時1.0875ドルまで上値を伸ばした。
24時発表の1月米ISM製造業景況指数が予想を上回ったことが伝わると、1.0808ドル付近まで伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。

ユーロ円は反発。
終値は159.21円と前営業日NY終値(158.95円)と比べて26銭程度のユーロ高水準。
ドル円の下落につれた売りが出て一時158.33円付近まで下押ししたものの、NY午後に入ると強含んだ。
ユーロドルの上昇につれた買いが入ったほか、米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出て一時159.21円と日通し高値を更新した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、今夜の米1月雇用統計待ちで動きづらい展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜の米1月雇用統計の発表を控えて動きづらい展開が予想される。

また、米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)は、昨年10-12月(第4四半期)決算の予想外の赤字と減配を公表したことで、株価が急落しており、他の地銀株も商業用不動産へのリスクが再認識されつつあることで、下落している。

昨年春のシリコンバレーバンクの経営破綻を彷彿とさせる米国の商業用不動産のリスクには、中国の不動産バブル崩壊のリスクとあわせて警戒しておきたい。

パウエルFRB議長は、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、「今後入手されるデータとリスクバランスを精査して、決定を下す」と述べていた。
雇用情勢に関しては、「雇用減は予想していないが、雇用が悪化すれば利下げする。
労働市場の予期せぬ弱体化が見られれば、利下げは時期が早まる」と述べていた。
すなわち、今夜発表される米1月雇用統計が悪化した場合、3月FOMCでの利下げ開始の可能性が高まることになる。
1月米雇用統計の予想は非農業部門雇用者数が前月比+18.0万人で、昨年12月の同比+21.6万人から増加幅が減少、失業率の予想は3.8%で12月の3.7%から上昇、平均時給の予想は前月比+0.3%で12月の同比+0.4%から低下、前年比+4.1%で12月の同比+4.1%と変わらずと見込まれている。

昨年12月の雇用統計では、家計調査の就労者数が68.3万人減少していたこと、労働参加率が62.5%となり、約3年ぶりの大幅低下となったこと、労働市場全体で支払われた賃金総額の伸び率が鈍化していたことなどの懸念材料があり、1月の雇用統計で改善されているのか、それとも悪化したままなのかを見極めることになる。
12月は労働の単価が上昇したため、企業は長時間労働者を雇えなくなっており、労働者に支払われる金額の伸びが減速しており、米国経済の減速を暗示していた。

1月の雇用関連の経済指標は、ISM製造業雇用指数は47.1で12月の47.5から低下、ADP全米雇用報告は前月比+10.7万人で12月の+15.8万人から減少しており、今夜の米1月雇用統計ではネガティブサプライズに警戒しておきたい。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、3月19-20日のFOMCでは、据え置き確率が62%台へやや低下、5.00-25%への利下げ開始確率が37%台へやや上昇しており、雇用統計を受けた利下げ開始確率の変化に要注目となる。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 1月マネタリーベース

<海外>
○09:30 ◎ 10-12月期豪卸売物価指数(PPI)
○16:45 ◇ 12月仏鉱工業生産(予想:前月比0.2%)
○17:30 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演
○21:15 ◎ ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演
○22:30 ☆ 1月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化18.0万人/失業率3.8%/平均時給、前月比0.3%/前年比4.1%)
○24:00 ◎ 12月米製造業新規受注(予想:前月比0.2%)
○24:00 ◎ 1月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:78.9)

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

1日19:54 センテノ・ポルトガル中銀総裁
「中立金利への引き下げは段階的に行われる」

1日21:03 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
「MPCは6対3で5.25%の据え置きを決定」
「2人が0.25%の利上げ、1人が0.25%の利下げを主張」
「CPIインフレ率は2024年4-6月期に一時的に目標の2%まで低下し、7-9月期と10-12月期に再び上昇すると予想されている」
「最新の予測ではCPIインフレ率は今年末までに約2.75%に、予測期間の残りのほぼすべての期間にわたって目標を上回ったままになる」
「CPIインフレ率は2年後には2.3%、3年後には1.9%になると予想」
「中期的にインフレ率を持続的に2%の目標に戻すために、金融政策は十分な期間にわたって制限的なものを続ける必要がある」
「インフレ率を持続的に2%の目標に戻すため、経済指標の裏付けに応じて金融政策を調整する用意がある」
「経済全体における持続的なインフレ圧力と回復力の兆候を引き続き注意深く監視していく」
「委員会は金利を現在の水準にどれくらいの期間維持すべきか検討を続ける」

1日21:37 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「金利の変更はデータ次第」
「CPIは今後数カ月で低下すると予想」
「金利の水準は依然として適切」
「十分な期間にわたって制限的な金融政策を維持する必要がある」
「まだ金利を引き下げられる段階には達していない」

2日01:38 マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁
「インフレ率は依然として高すぎる」
「コアCPIの持続的緩和をさらに確認する必要がある」

※時間は日本時間

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>

ドル円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス

パラメータ

陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
しかし、2手連続陰線で転換線を下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。

本日は転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 148.80(1/19高値)
レジスタンス1 147.30(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 146.43
サポート1 145.59(1/16安値)
サポート2 144.80(日足一目均衡表・基準線)

<ユーロドル=2/1安値を支持に押し目買いスタンス>

ユーロドル=2/1安値を支持に押し目買いスタンス

パラメータ

陽線引け。
転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の中で引けているものの、売りシグナルが優勢な展開となっている。
しかし、抱き線で反発して雲の中へ入ったことで三役逆転が解消し、転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線1.0856ドルを念頭に、1日安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.0932(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 1.0872
サポート1 1.0780(2/1安値)

<ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス>

ポンド円=転換線を抵抗に戻り売りスタンス

パラメータ

陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。
しかし、孕み線で反発したものの転換線を下回って引けており、反落の可能性が示唆されている。

本日は転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 187.08(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 186.60
サポート1 185.24(2/1安値)

<NZドル円=1/31高値を抵抗に戻り売りスタンス>

NZドル円=1/31高値を抵抗に戻り売りスタンス

パラメータ

下影小陽線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。
しかし、孕み線で反発したものの転換線を下回って引けており、反落の可能性が示唆されている。

本日は転換線89.99円を念頭に置き、1月31日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同水準を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 90.72(1/31高値)
前日終値 89.95
サポート1 89.15(日足一目均衡表・雲の下限)

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