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本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):ドル円、FRB議長議会証言を控え動きづらい 豪ドルは豪GDPに注目(2024年3月6日)

マーケットレポート

March 6, 2024

【前日の為替概況】米金利低下とNY株下落でドル下落 対円149.71円、対ユーロ1.0876ドル

5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。
終値は150.05円と前営業日NY終値(150.53円)と比べて48銭程度のドル安水準だった。
米長期金利の低下などを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。
2月米ISM非製造業景況指数が52.6と予想の53.0を下回り、1月米製造業新規受注が前月比3.6%減と予想の2.9%減より弱い内容だったことが伝わると全般ドル売りが活発化し、前日の安値149.84円を下抜けて一時149.71円まで値を下げた。
市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、ポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。

米長期金利の低下が一服すると150.23円付近まで下げ幅を縮める場面もあったが、戻りは限定的だった。
ダウ平均が一時530ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが入り149.84円付近まで押し戻された。

ユーロドルはほぼ横ばい。
終値は1.0857ドルと前営業日NY終値(1.0856ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。
米ISM非製造業景況指数の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0876ドルと日通し高値を付けたものの、そのあとは米長期金利の低下幅縮小に伴って1.0849ドル付近まで押し戻された。

もっとも、7日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に積極的な取引は手控えられたため、狭い範囲での動きにとどまった。
今日の安値は1.0841ドルで値幅は0.0035ドル程度だった。

ユーロ円は3日ぶりに反落。
終値は162.91円と前営業日NY終値(163.42円)と比べて51銭程度のユーロ安水準。
ドル円の下落をきっかけに円買い・ユーロ売りが先行。
米国株安に伴うリスク回避の売りが出ると5時30分過ぎに一時162.61円と本日安値を付けた。

代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは行って来いの展開。
対ドルで一時6万9191ドル前後、対円で1034万円台と史上最高値を更新したものの、最高値を更新した達成感から利益確定目的の売りが膨らむと失速した。
対ドルでは一時5万9317ドル前後、対円では900万円台まで急落した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、FRB議長議会証言を控え動きづらい 豪ドルは豪GDPに注目

本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜のパウエルFRB議長の半期に一度の米下院金融サービス委員会での議会証言を控えて動きづらい展開か。
ただし、米10年債利回り低下や米株下落につれてアジア株も弱含むことが予想されるなか上値は重いと予想される。

民主党は、11月の米国大統領・議会選挙を控えて利下げによる好況持続を望んでいることで、パウエルFRB議長に対して早期の利下げ開始圧力をかけることが見込まれている。
一方で、パウエルFRB議長は、注視している1月のPCEデフレーターが前年比+2.4%まで低下し、インフレ目標の2%に接近しているにも関わらず、「確信」が持てないとして、なぜ利下げを急いでいないのか論拠を示すことになる。

さらに、2月の米ISM製造業・非製造業景況指数、雇用と物価指数の低下にも関わらず利下げを急がない理由も問われるかもしれない。
昨日発表された2月米ISM非製造業景況指数は52.6と1月の53.4から低下し、雇用指数も50.5から48.0へ低下、価格指数も64.0から58.6へ低下していた。
先週末に発表された2月米ISM製造業景況指数は47.8となり、1月の1年3カ月ぶりの高水準49.1から低下していた。
そして、雇用指数は45.9へ低下し、昨年7月以来の低水準となり、今週末発表される米国2月の雇用統計への警戒感を高めている。
価格指数は52.5へ低下し、コスト上昇ペースの鈍化を示唆していた。

パウエルFRB議長は、2022年3月2日の下院での議会証言で「インフレ長期化を予測してもっと早く動くべきだった」と反省の弁を語り、3月16日にFF金利誘導目標を0.00-25%から0.25-50%へ引き上げて、昨年7月まで11回の利上げで5.25-50%に到達している。

パウエルFRB議長は、先日、2021年の物価急上昇に関して、一時的な供給ボトルネックが原因だとみて「インフレ高進は一時的」と判断を誤ったと認めた。
「後から考えれば、もっと早く引き締め策を講じておけば良かった。
2021年第4四半期には、インフレは私が述べたような意味で一過性のものでないのは明らかとなった。
そしてわれわれは政策を転換し、引き締めを開始した」と述べた。

9時30分に発表される10-12月期豪国内総生産(GDP)は、前年比+1.4%と予想されており、7-9月期+2.1%からの伸び率鈍化が見込まれている。
もっとも、先週発表されたGDPを形成する要素の1つでもある民間設備投資や、昨日発表された10-12月期豪経常黒字(118億豪ドル)は市場予想を上振れており、ポジティブサプライズに警戒しておきたい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
特になし

<海外>
○09:30 ☆ 10-12月期豪国内総生産(GDP、予想:前期比0.3%/前年比1.4%)
○16:00 ◇ 1月独貿易収支(予想:215億ユーロの黒字)
○18:30 ◎ 2月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:49.0)
○19:00 ◇ 1-3月期南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数
○19:00 ◎ 1月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.1%/前年比▲1.3%)
○21:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○未定 ◎ ポーランド中銀、政策金利発表(予想:5.75%で据え置き)
○22:15 ☆ 2月ADP全米雇用報告(予想:15.0万人)
○22:30 ◇ 10-12月期カナダ労働生産性指数(予想:前期比0.2%)
○23:45 ☆ カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表(予想:5.00%で据え置き)
○24:00 ◇ 2月カナダIvey購買部協会景気指数
○24:00 ◇ 1月米卸売売上高(予想:前月比0.5%)
○24:00 ◎ 1月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:890.0万件)
○24:00 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、米下院金融サービス委員会で金融政策や経済情勢に関する半期に一度の証言
○7日00:30 ◎ マックレムBOC総裁、会見
○7日00:30 ◇ EIA週間在庫統計
○7日02:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○7日03:00 ◎ 2月ブラジル貿易収支(予想:57.90億ドルの黒字)
○7日04:00 ◎ 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

>本日発表予定のその他の経済指標についてはこちら

【前日までの要人発言】

5日08:52 鈴木財務相
「デフレ脱却宣言を検討している事実はない」
「(デフレ脱却宣言)様々な指標を見て適切に判断したい」

5日15:43 神田財務官
「想定金利の1.1%から1.9%への上昇踏まえると高金利環境に備える必要」

5日15:54 岸田首相
「今は職責を果たすために全力で取り組む」
「(衆院解散を問われ)政治の信頼回復に取り組む以外のこと考えていない」

5日16:26 村井内閣官房副長官
「成長と賃金の上昇が好循環となり、徐々にそうした構造が生まれつつある」
「日銀は経済や物価動向次第で金融緩和政策の継続を判断すると述べている」
「日銀が物価目標を持続的に達成するため、金融政策運営で政府と密接に連携することを期待」
「具体的な金融政策の決定は日銀に任されている」

※時間は日本時間

>本日の要人発言をリアルタイムで確認するならこちら

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=2/29安値を支持に押し目買いスタンス>

ドル円0306

パラメータ0306

陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。
2手連続陽線の後に抱き線で反落したものの、転換線を上回って引けており反発の可能性が示唆されている。

本日は転換線150.03円を念頭に置き、2月29日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス2 151.91(2023/11/13高値)
レジスタンス1 150.89(2/13高値)
前日終値 150.05
サポート1 149.21(2/29安値)
サポート2 148.40(日足一目均衡表・基準線)

>ドル円のリアルタイムチャートはこちら

<ユーロドル=基準線を支持に押し目買いスタンス>

ユーロドル0306

パラメータ0306

小陽線(ほぼ寄引同事線)引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の下で引けているものの、買いシグナルが優勢な展開となっている。
3手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。

本日は転換線1.0836ドルを念頭に置き、基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 1.0915(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 1.0857
サポート1 1.0797(日足一目均衡表・基準線)

>ユーロドルのリアルタイムチャートはこちら

<ユーロ円=2/29安値を支持に押し目買いスタンス>

ユーロ円0306

パラメータ0306

陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。
2手連続陽線の後に孕み線で反落したものの転換線を上回って引けており反発の可能性が示唆されている。

本日は転換線162.71円を念頭に置き、2月29日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 163.72(2/26高値)
前日終値 162.91
サポート1 161.69(2/29安値)

>ユーロ円のリアルタイムチャートはこちら

<豪ドル円=横ばいの転換線を抵抗に戻り売りスタンス>

豪ドル円0306

パラメータ0306

陰線引け。
転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯中。
しかし、2手連続陰線で転換線を下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。

本日は横ばいの転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。

レジスタンス1 98.20(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 97.59
サポート1 97.01(日足一目均衡表・雲の上限)

>豪ドル円のリアルタイムチャートはこちら

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