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日銀バランスシートとは|見方・推移・変動要因などをわかりやすく解説


日銀バランスシートとは、日本銀行(日銀)の資産や負債、純資産の状況を示す貸借対照表(バランスシート)です。

日銀の政策や活動の結果によって日銀バランスシートの内容も変化することから、金融政策の方向性や資金供給の状況を把握するための手がかりとして、投資家に注目されています。

本記事では、日銀バランスシートの見方や推移、変動要因などをわかりやすく解説します。

日銀バランスシートとは

日銀バランスシートは、日本銀行(日銀)の資産や負債などの状況を表した貸借対照表(バランスシート)です。

バランスシートとは資産や負債などの財政状態を表した書類で、企業の財務諸表(決算書)の1つとされています。

日銀バランスシートも基本的な考え方は同じです。

日銀の政策や活動の結果によって、日銀バランスシートは変動します。

例えば、日銀が国債を購入すると、資産側の国債と負債側の当座預金が増加し、バランスシートが拡大します。

日銀バランスシートの変動を見ることで、金融政策の方向性や資金供給の状況を把握できることから、投資家に注目されています。

日銀バランスシートの見方

日銀バランスシートの基本的な見方を解説します。

  • ・資産の部
  • ・負債・純資産の部

資産の部

まずは資産の部に注目し、何が増えていて何が減っているのかをチェックします。

資産の部の項目は以下の通りです。

    金地金、現金、国債、社債、金銭の信託(上場投資信託)、金銭の信託(不動産投資信託)、貸出金、外国為替、代理店勘定、その他資産、有形固定資産、無形固定資産など

日銀の金融政策は政策金利の操作に加え、国債の売買を通じて行われるため、国債の増減ペースが注目されます。

国債が増加していれば金融緩和、減少していれば引き締め傾向を示唆することがあります。

また、貸出金は一般の金融機関に貸し出しているお金を指し、増加していると資金供給を強化している可能性があります。

資産の部の変動から、日銀が行っている金融政策を読み解くことができます。

負債・純資産の部

資産の部だけでなく、負債・純資産の部も重要です。

負債・純資産の部の項目は以下の通りです。

    (負債の部)
    発行銀行券、預金、政府預金、売現先勘定、その他負債、退職給付引当金、債券取引損失引当金、外国為替等取引損失引当金など
    (純資産の部)
    資本金、法定準備金、特別準備金、当期剰余金

負債の部の発行銀行券とは世の中に出回っている日本銀行券(お札)のことで、日銀が発行した通貨であるため、日銀のバランスシート上では負債に計上されます。

また、預金には当座預金(金融機関が日銀に預けている預金)が含まれています。

その他にもさまざまな項目があり、政策によって増減します。

資産の部と負債・純資産の部を併せて確認することで、日銀がどのような形でお金を供給しているのかを把握できます。

日銀バランスシートの主な変動要因

日銀バランスシートが増減する主な原因を解説します。

  • ・①当座預金取引
  • ・②金融市場調節
  • ・③政府との取引

①当座預金取引

日銀は一般の銀行などの金融機関から当座預金を受け入れています。

一般的な当座預金とは、手形や小切手の決済に使う口座ですが、日銀当座預金は金融機関の決済手段、現金通貨の支払準備、準備預金としての役割を持っています。

日銀当座預金は負債の部の中で大きな割合を占めており、政府との取引などによって増減します。

増減の大きさによっては、日銀バランスシート全体の変動につながります。

②金融市場調節

金融市場調節は日銀バランスシートの主な変動要因の1つです。

金融市場調節とは、金融市場に資金の供給や吸収を行うことで、金利や資金量を調整することです。

主な手段として、オペレーションがあります。

例えば、国債買入オペを実施すると資産の部の国債が増加し、負債の部の当座預金も増加するため、日銀バランスシートが拡大します。

反対に、保有国債の再投資を減らした場合はバランスシートが縮小します。

金融市場調節の内容はバランスシートの拡大・縮小に直結するため、日銀がどのような方針を示したかに注目することが大切です。

③政府との取引

日銀は税金の受け入れや年金・公共事業費の支払いといった国庫金に関する取引を行っており、政府の銀行としての役割を持っています。

政府から預かった国庫金は負債の部の政府預金に計上され、税金や社会保険料の受け入れ、公共事業費や年金などの支払いによって増減します。

政府との取引も日銀バランスシートが変動する要因の1つです。

日銀バランスシートの推移

以下は、日銀バランスシート残高の推移です。

日銀バランスシートの推移_20260625

出典:国別経済指標

2013年から右肩上がりに推移しています。

日銀バランスシートが大きく拡大した背景には、2013年以降の量的・質的金融緩和による大規模な国債の買い入れがあります。

2024年3月に日銀がマイナス金利政策の解除を発表しました。

その後、長期国債買入れについても段階的な減額計画が示され、2025年以降は下落傾向にあります。

直近の日銀バランスシートは緩やかに縮小しており、今後も縮小が続いていくかに注目です。

日銀バランスシートに関するQ&A

日銀バランスシートに関するよくある質問は、主に以下の通りです。

  • ・日銀の債務超過とはどういう意味ですか?
  • ・日銀はどのような資産を保有していますか?
  • ・日銀はバランスシートを縮小していますか?

日銀の債務超過とはどういう意味ですか?

債務超過とは、負債が資産を上回り、純資産がマイナスに陥る状態です。

日銀をはじめとする中央銀行は、民間企業とは異なり通貨発行権があるため、仮に債務超過になってもすぐには破綻することはないといわれています。

ただし、中央銀行の財務状況は、金融政策への信認や市場心理に影響する可能性があるため、慎重に見る必要があります。

日銀はどのような資産を保有していますか?

バランスシートにおける資産の部によると、国債、社債、金地金、外国為替、ETF、J-REITなどを保有しています。

資産は日銀の政策によって変動します。

日銀はバランスシートを縮小していますか?

2024年3月に日銀はマイナス金利政策の解除を発表しました。

2024年後半以降、長期国債買入れの段階的な減額が進められており、保有国債残高や総資産の動向が注目されています。

ただし、日銀の総資産は国債以外の項目でも変動するため、一定期間の推移を確認する必要があります。

【まとめ】日銀バランスシートとは|見方・推移・変動要因などをわかりやすく解説

日銀バランスシートとは、日本銀行の資産・負債・純資産の状況を示す貸借対照表(バランスシート)です。

金融政策や活動の結果によって日銀バランスシートも変動します。

主な変動要因としては、当座預金取引、金融市場調節、政府との取引があります。

日銀バランスシートの内容によって日銀がどのような金融政策を行っているのかを読み取れることから、投資家に注目されています。

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