割安株（バリュー株）とは｜見つけ方・メリット・デメリットなどを解説

割安株（バリュー株）とは、企業価値に対して株価が低く評価されている銘柄のことです。

市場が本来の価値を再評価することで、将来的に株価が上昇する可能性があります。

本記事では、割安株の特徴や見つけ方、メリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。

※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。

• 目次

• １．割安株（バリュー株）とは
• ２．割安株（バリュー株）の見つけ方
• ３．割安株（バリュー株）のメリット・デメリット
• ４．【まとめ】割安株（バリュー株）とは｜見つけ方・メリット・デメリットなどを解説

割安株（バリュー株）とは

割安株（バリュー株）の特徴や、成長株（グロース株）との違いを解説します。

• ・特徴
• ・成長株（グロース株）との違い

特徴

割安株とは、本来の企業価値（収益性、資産価値、将来性など）に対して株価が割安な状態にある銘柄のことです。

業績や財務内容などを基に判断される適正な株価よりも、市場での評価が低くなっている銘柄を指し、「バリュー銘柄」とも呼ばれます。

割安株は、将来的に市場から正当に評価されることで株価が本来の価値に近づき、値上がり益（キャピタルゲイン）を得られる可能性があります。

市場の一時的な過小評価をチャンスと捉え、企業の成長や評価の回復を期待して中長期的に割安株へ投資する戦略を、「割安株投資」または「バリュー株投資」といいます。

成長株（グロース株）との違い

割安株と並んで比較されるのが、成長株（グロース株）です。

割安株は企業価値に対して割安と判断される株式であるのに対し、成長株は将来的に高い成長が期待される企業の株式を指します。

成長株はその成長期待の大きさから、割安株よりも株価水準が高くなる傾向があります。

割安株と成長株の主な違いは、以下の通りです。

割安株（バリュー株）の見つけ方

ここでは、実際に割安株を見つけるためのポイントを2つ紹介します。

• ・株価指標を用いる
• ・業種ごとの特徴を理解する

株価指標を用いる

株価を評価する指標にはさまざまな種類があり、それらを総合的にチェックすることで株式投資の判断材料が増え、より効果的に割安株を選定できるようになります。

株価が割安かどうかを見極めるのに役立つ代表的な株価指標は、以下の2つです。

※一般的な日本企業の目安とされる参考値。国や業種によって大きく異なります。

PERやPBRに加え、配当利回り、ROA（総資産利益率）、ROE（自己資本利益率）、EPS、BPSなどの指標も確認することで、「なぜ割安なのか」「本当に投資価値があるのか」がより明確になります。

単なる割安感だけでなく、企業の財務健全性や将来の成長性も併せてチェックすれば、より安全かつ効果的な投資判断につなげることができます。

業種ごとの特徴を理解する

割安株を見つけるには、業種ごとの特徴を理解しておくことが重要です。

PERやPBRといった株価指標の「割安・割高」の基準は、業種によって大きく異なるからです。

例えば、電力、通信などのインフラ業や銀行業などの成熟産業は成長期待が小さいため、一般的にPERは低めに推移する傾向があります。

一方で、ITやバイオテクノロジーといった成長産業では将来の利益成長が重視されるため、PERが高めでも投資家の評価が高いケースは珍しくありません。

こうした業種ごとの特性や個々の企業の成長性を踏まえることで、割安株をより適切に見極めやすくなります。

割安株（バリュー株）のメリット・デメリット

割安株（バリュー株）を取引する場合のメリット・デメリットを解説します。

メリット

割安株の最大のメリットは、本来の企業価値に対して株価が低く抑えられており、比較的安価に購入できる点です。

相対的に低い価格で株式を取得できるため、リスクを抑えながらリターンを狙えます。

また、割安株は市場で過小評価されているケースが多く、評価が是正される局面では株価の上昇が期待されます。

本来の企業価値に見合う評価がされれば、株価が大きく反発する場合もあり、利益を上げやすい傾向にあります。

加えて、割安株には配当利回りが高い銘柄が多いことも特徴の1つです。

企業が安定した利益を上げていれば、投資家に還元される配当金も高くなるため、安定収入を重視する投資家にとって大きなメリットとなります。

デメリット

割安株は、将来的に株価が上昇する可能性がありますが、すぐに市場で再評価されるとは限りません。

適正な評価を受けて株価が上昇するまでに数年かかるケースもあります。

割安なまま放置されている状態をバリュートラップと呼びます。

また、成長株のように急激な値上がりは期待しにくく、大きな利益を得られる機会が少ない点もデメリットです。

さらに、株価が割安に見えても、将来の業績不安や財務リスクなどが原因で株価が低迷しているケースも少なくありません。

中には、業績の長期的な低迷や競争力の低下、業界の衰退、経営上の課題など、構造的な問題を抱えている企業もあります。

そのような銘柄は、単に割安なのではなく、「今後の成長が見込めない」と市場から判断されている可能性があり、安易な投資はリスクを伴います。

割安株への投資では、株価の水準だけで判断するのではなく、企業の本質的な価値や将来性を見極めることが重要です。

【まとめ】割安株（バリュー株）とは｜見つけ方・メリット・デメリットなどを解説

割安株（バリュー株）とは、企業の価値に対して株価が低く評価されている銘柄のことです。

将来的に株価が適正に見直されることで、値上がり益（キャピタルゲイン）が期待できます。

割安株を効率的に見つけるには、PER（株価収益率）やPBR（株価純資産倍率）などの指標のチェックに加えて、業種特有の特徴を理解することも大切です。

割安株は、適正な評価がなされれば株価の上昇や高い配当利回りといったメリットが期待できます。

その一方で、株価が長期間低迷するリスクや、成長株（グロース株）に比べてリターンが得にくい点も押さえておく必要があります。

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