FX取引の手数料とは|計算方法・手数料負けを防ぐ方法を解説
FXの取引サービスは、一般的に各種手数料は無料ですが、「スプレッド」が実質的な手数料にあたります。
スプレッドは、トレードを行うごとに投資家が負担するコストです。
この手数料(スプレッド)について理解せずに取引していると、手数料負けに陥る可能性もあるため、しっかりと理解しておくことが重要です。
本記事では、FX取引の手数料はどんなものがあるのか、手数料負けを防ぐためにはどうしたらいいのかなどを、詳しく解説していきます。
FX取引の手数料一覧
FXの取引サービスの主な手数料は、以下の通りです。
手数料の種類 | 金額 |
---|---|
口座開設手数料 | 無料 |
口座維持手数料 | 無料 |
取引手数料 | 無料(スプレッドが発生する) |
入出金手数料 | 無料(一部手数料あり) |
ロスカット手数料 | 無料(一部手数料あり) |
国内のFX会社のほとんどは、各種手数料を無料に設定しています。
入出金手数料については、入金方法によって手数料がかかる場合があります。
例えばOANDA証券の場合、「ダイレクト入金」「通常入金」という2種類の入金方法があります。
ダイレクト入金では、手数料をOANDA証券が負担するため、利用者が支払う必要はありません。
一方、通常入金では、手数料は利用者の負担となります。
この他、FX会社によっては取引手数料やロスカット手数料がかかる場合があります。
FX取引の手数料はスプレッド
FXの実質取引手数料に該当する「スプレッド」とは、売値(Bid)と買値(Ask)の差のことです。
この価格差が大きいことを「スプレッドが広い」、小さいことを「スプレッドが狭い」と表現し、コストの大きさを示します。
出典:MT4
上図では、売値が145.188円、買値が145.191円で、価格差(スプレッド)は0.003円です。
売り・買いともに、ポジションを建てた時点でスプレッドを負担することになります。
実際の取引画面
MT4・MT5の場合、売値と買値は下画像の黄色枠に表示されます。
出典:MT5
これは「ワンクリック注文」の画面で、初期設定で表示されているものです。
この黄色枠の部分を拡大したのが、下画像です。
出典:MT5
ここには売値と買値が表示されていますが、スプレッドは表示されていません。
スプレッドを一目で確認したい場合は、「気配値表示」の欄で確認することができます。
出典:MT5
気配値表示では、各銘柄のスプレッドを一覧で見られます。
スプレッドが表示されていない場合は、気配値表示上で右クリックして「表示列」を選び、展開した項目からスプレッドを選択します。
出典:MT5
以上の見方はMT4・MT5でのものですが、他の取引ツールでも同じく気配値表示などの画面または注文ボードで、スプレッドを確認できます。
スプレッドの計算方法
スプレッドの計算方法(計算式)は、以下の通りです。
- スプレッド=買値(Ask)-売値(Bid)
たとえば、売値(Bid)と買値(Ask)が、以下の数値だったとします。
売値(Bid) | 買値(Ask) |
---|---|
110.0円 | 110.3円 |
このレートの場合、スプレッドは「110.3円-110.0円=0.3円」です。
スプレッドによるコストは取引数量によって変わります。
1,000通貨取引の場合は「0.3円×1,000通貨=300円」がスプレッドの総額となります。
FX取引で手数料負けを防ぐ方法
FX取引で手数料負けを防ぐ方法は、以下の通りです。
- ・必要以上に取引しない
- ・スプレッドを見越した取引をする
必要以上に取引しない
取引の回数が増えれば増えるほど、スプレッドによるコストが積み重なっていきます。
このため、必要以上に取引をしないことも重要です。
スキャルピングのように短時間で売買を繰り返す手法であれば、取引の回数が多くなることは避けられません。取引するポイントを厳選することで、取引回数を抑えるのが対策となります。
スプレッドを見越した取引をする
スプレッドは、新規ポジションを建てた時点で発生するため、利益を得るにはそのコスト分を上回る値幅を獲得しなければなりません。
そのため、スプレッド以上の値幅を得られる値動きが見込めるときに、ポジションを建てる必要があります。
スプレッドが狭いFX会社であれば、大きな値動きがなくともスプレッド分を回収しやすく、利益も出しやすくなります。
できるだけスプレッドが狭いFX会社・取引口座・通貨ペアを選ぶことが、利益を上げるポイントの1つとなります。
なお、スプレッドの狭さ以外に、約定スピードの速さなども利益獲得に影響します。
約定スピードの重要性について詳しく解説している記事もあるので、詳しく知りたい人は、こちらの記事も一緒に読んでみましょう。FX取引の手数料に関するQ&A
FX取引の手数料に関して、多く見られる疑問点は以下のようなものです。
- ・FX取引は口座維持手数料がかかりますか?
- ・スプレッドが広くなったり狭くなったりするのは何故ですか?
FX取引は口座維持手数料がかかりますか?
国内のFX会社の場合、ほとんどが口座維持手数料は無料です。
OANDA証券も前述の通り、口座維持手数料を始め、あらゆる手数料が無料です。
ただし、一部で口座維持手数料がかかる会社もあります。
どのように手数料がかかるか、チェックする必要があります。
スプレッドが広くなったり狭くなったりするのは何故ですか?
スプレッドが広がる原因の1つは「流動性の低下」です。
流動性とは「売買する相手の見つかりやすさ」で、例えば早朝などの取引が少ない時間帯は、流動性が低くなります。
逆にスプレッドが狭くなる理由は「流動性の上昇」にあります。
取引の活発な時間帯や、相場が安定している状態では流動性が高くなります。
また、相場が不安定になると、売りか買いのどちらか一方に注文が偏ります。
そのため、売買が成立しにくくなり、流動性が低下します。
重要な経済指標の発表前後や、政変・自然災害などが起きた際には、流動性が低下し、スプレッドが広がる傾向があります。
【まとめ】FX取引の手数料とは|計算方法・手数料負けを防ぐ方法を解説
FXの取引サービスでは、一般的に口座開設手数料・口座維持手数料・取引手数料・ロスカット手数料などはかかりません。
その一方で、トレードごとに売値と買値の差額であるスプレッドを支払う必要があり、それが実質的な手数料となります。
このスプレッドによる手数料負けを防ぐには、スプレッドが狭いFX会社や口座タイプ、通貨ペアを選んで取引することが大切です。
また、必要以上に取引をしないことでコストを抑えることもできます。
利益を最大限得るためにも、できるだけコストをかけずに取引するよう心がけましょう。
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OANDA Lab編集部
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所在地:東京都千代田区平河町1-3-13 CIRCLES平河町 10階
加入協会:一般社団法人金融先物取引業協会 / 日本証券業協会 / 日本商品先物取引業協会 / 日本投資者保護基金
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