アトランタ連銀とは|役割・GDPNowとの関係などをわかりやすく解説
アトランタ連銀は米国南東部を管轄する地区連銀で、地区内の金融機関を監督したり決済サービスを提供したりします。
また、地域経済を調査・分析し、結果を金融政策に反映させる役割も担っています。
本記事では、アトランタ連銀の特徴やよくある質問などを解説します。
目次
- 1.アトランタ連銀とは
- 2.アトランタ連銀の主な役割
- 3.アトランタ連銀が算出する景況指数
- 4.アトランタ連銀に関するQ&A
- 5.【まとめ】アトランタ連銀とは|役割・GDPNowとの関係などをわかりやすく解説
アトランタ連銀とは
アトランタ連銀の管轄地域や連邦準備制度(Fed)との関係について解説します。
- ・アトランタ連銀の管轄地域
- ・アトランタ連銀と連邦準備制度(Fed)の関係
アトランタ連銀の管轄地域

アトランタ連銀は第6地区を管轄し、該当する地域は以下の6州です。
- ・ジョージア州
- ・フロリダ州
- ・アラバマ州
- ・テネシー州の一部
- ・ルイジアナ州の一部
- ・ミシシッピ州の一部
港などの物流拠点が集まっているほか、航空機産業や観光業も盛んな地域です。
アトランタ連銀と連邦準備制度(Fed)の関係
連邦準備制度(Fed) は米国の中央銀行制度であり、3つの機関で構成されています。
- Fedを構成する組織:
- ・米連邦準備制度理事会 (FRB)
- ・連邦公開市場委員会(FOMC)
- ・地区連銀
FRBは米国の金融政策を統括し、物価の安定と最大限の雇用の実現、さらに金融システムの安定維持を使命とします。
FOMCは、政策金利の決定を通じて金融環境を調整する役割を担っています。
一方、アトランタ連銀を含む12の地区連銀は、各地域に根ざした役割を果たします。
主な任務は以下の通りです。
- ・地区内の金融機関の監督
- ・決済サービスの提供
- ・地域経済の動向調査および情報収集
地区連銀の情報はFRBやFOMCでの政策判断に活用されています。
アトランタ連銀の主な役割
金融機関の監督や調査研究等に加えて、アトランタ連銀の主な業務は以下の通りです。
- ・FOMCへの参加
- ・金融機関の監督
FOMCへの参加
FOMCは米国の政策金利を決定する重要機関で、アトランタ連銀総裁も参加します。
12地区連銀のうち投票権を持つのは5地区連銀で、輪番で1年間の投票権を保有します。
アトランタ連銀総裁は2027年に投票権が回ってきます(2025年と2026年は投票権を持ちません)。
金融機関の監督
地区連銀は、FRBが定めた方針に基づいて、管轄地区の金融機関を検査・監督します。
問題が見つかった場合には是正措置を求めるなど、金融システム全体の安定を維持する役割を担っています。
アトランタ連銀も同様に地区内の金融機関を監督し、民間銀行への貸付業務も実施しています。
アトランタ連銀が算出する景況指数
アトランタ連銀が公開する指数は以下の通りです。
- ・GDPNow(GDPナウ)
- ・BIE(Business Inflation Expectations)
GDPNow(GDPナウ)
GDPNow
とは、四半期国内総生産(GDP)の速報システムです。GDPは最も重要な経済指標の1つである一方、速報性に欠ける点がデメリットです。
アトランタ連銀は日々発表される経済指標を基に機械的にGDP推計値を算出し、GDPNowで結果を公開しています。
なお、GDPNowの値はアトランタ連銀が開発した推計モデルに基づいて機械的に算出している点が特徴です。

出典:アトランタ連銀
上のグラフは、公式のGDP速報値(棒グラフ)とGDPNowの推移(折れ線グラフ)です。
速報値とGDPNowの値は完全に一致しているわけではないものの、同様の推移を示しています。
BIE(Business Inflation Expectations)
BIE(Business Inflation Expectations)とは、企業が1年後のインフレ率をどのように見込んでいるかを調査した結果です。
調査はアンケート方式で毎月実施されます。
アトランタ連銀はインフレの見通しにおいてインフレ期待が重要であると認識しており、BIEを重視しています。

出典:アトランタ連銀
BIEの推移を見ると、2012年から2020年まで2%前後で推移してきました。
2%は米連邦準備制度理事会 (FRB)が目標とする数字であり、良好だったと判断できます。
その後、大きく上昇し、2022年以降に下落しつつあるものの2%を超えた水準で推移しています。
2025年には一時的に反発しており、FOMCが政策金利を据え置いた参考材料の1つとなった可能性があります。
アトランタ連銀に関するQ&A
アトランタ連銀に関するよくある質問は、主に以下の通りです。
- ・アトランタ連銀の総裁は誰ですか?
- ・アトランタ連銀とFRBの違いは何ですか?
- ・GDPNowはどこで確認できますか?
アトランタ連銀の総裁は誰ですか?
アトランタ連銀総裁はラファエル・ボスティック(Raphael Bostic)氏です。
2017年6月に総裁に就任し、2026年2月に退任予定です。
ボスティック氏は全米地区連銀初のアフリカ系総裁として知られています。
アトランタ連銀とFRBの違いは何ですか?
米連邦準備制度理事会(FRB)の使命は、米国の金融政策を運営し、国家全体の金融システムを安定させることです。
全米12地区の連邦準備銀行を統括し、それらと連携しながら国内の金融機関を監督・規制しています。
アトランタ連銀は、地区連銀の1つとして、担当地域内の金融機関の監督や金融システムの健全性確保などの役割を担っています。
GDPNowはどこで確認できますか?
GDPNowはアトランタ連銀の公式サイトで確認できます。
GDPNowが算出したGDP推計値の推移や分析、公表日程などが公開されています。
【まとめ】アトランタ連銀とは|役割・GDPNowとの関係などをわかりやすく解説
アトランタ連銀は全米12地区の連邦準備銀行の1つで、フロリダ州など米国南東部を管轄します。
アトランタ連銀の特徴としてGDPNowやBIEの公開が挙げられ、多くの市場参加者の注目を集めています。
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