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輸入物価指数とは|見方・活用方法・仕組みなどをわかりやすく解説


輸入物価指数とは、日本が海外から輸入する商品の価格動向を示す経済指標です。

企業の仕入れコストや国内物価への影響を把握するために用いられるほか、為替相場や国際商品価格の変動による輸入価格の変化を確認する際にも活用されます。

本記事では、輸入物価指数の意味や種類、見方、活用方法などをわかりやすく解説します。

輸入物価指数とは

輸入物価指数の目的や公表日、種類について解説します。

  • ・輸入物価指数の目的・公表日
  • ・輸入物価指数の種類

輸入物価指数の目的・公表日

輸入物価指数とは、日本銀行が公表する企業物価指数のうち、日本が海外から輸入する商品の価格動向を示す指標です。

企業物価指数の基本分類指数は、「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」の3つで構成されています。

輸入物価指数は、輸入品の価格動向を把握するための指標であり、輸入価格の変化が国内の物価動向に与える影響を分析する際などに活用されます。

また、円相場や国際商品市況の変動が輸入価格に与える影響を把握する際の参考になります。

日銀が毎月公表しており、速報値は原則として対象月の翌月第8営業日に発表されます。

輸入物価指数の種類

輸入物価指数には、「円ベース」と「契約通貨ベース」の2種類があります。

両者の違いは、為替相場の変動を反映するかどうかです。

円ベースは契約通貨建て価格を円換算して算出する一方、契約通貨ベースは契約通貨建て価格を基に算出します。

円ベース

円ベースは、輸入品の契約通貨建て価格を日本円に換算して算出する輸入物価指数です。

輸入品の価格変動に加えて、円高・円安などの為替相場の変動も反映されます。

例えば、海外の商品価格が変わらない場合でも、円安が進むと円換算後の輸入価格が上昇するため、円ベースの輸入物価指数は上昇する傾向があります。

反対に、円高が進むと低下する傾向があります。

契約通貨ベース

契約通貨ベースは、米ドルユーロなど輸入取引で使用される契約通貨建ての価格を基に算出する輸入物価指数です。

円換算を行わないため、為替相場の変動による直接的な影響は含まれません。

契約通貨ベースでは、契約通貨建て価格の変化を把握できます。

円ベースと比較することで、輸入価格の変動が商品の価格変化によるものなのか、為替相場の変動によるものなのかを判断する材料となります。

輸入物価指数の仕組み

続いて、輸入物価指数がどのような仕組みになっているか解説します。

  • ・輸入物価指数の対象範囲
  • ・輸入物価指数の算出方法

輸入物価指数の対象範囲

輸入物価指数は、日本国内に輸入される商品(輸入品)の価格を対象とした指数です。

対象となる価格は、原則として日本へ入着する段階における取引価格であり、通関段階のCIF価格(運賃・保険料込み価格)を基に調査・算出されます。

対象品目は多岐にわたり、原油や天然ガスといったエネルギー資源のほか、食料品、化学製品、機械類など、さまざまな輸入品が含まれます。

輸入物価指数の算出方法

輸入物価指数は、品質が一定の商品について価格を継続的に調査し、その価格変動を指数化しています。

指数の算出にはラスパイレス算式が用いられ、基準時点における商品の重要度(ウエイト)を固定したうえで、価格の変化を反映します(現在公表されている2020年基準指数は、2020年の平均価格を100として価格変動を示す)。

また、商品の品質が変化した場合には、品質変化による価格差を調整することで、その影響を除いて指数を算出します。

輸入物価指数の見方・活用方法

輸入物価指数の見方や、経済指標としての活用方法について解説します。

  • ・前年同月比・前月比を確認する
  • ・上昇・下落の意味
  • ・インフレの先行指標としての役割

前年同月比・前月比を確認する

輸入物価指数を見る際は、前年同月比や前月比を確認することで、輸入品の価格がどの程度変化しているかを把握できます。

前年同月比は、前年の同じ月と比較した変化率を示す指標であり、季節的な変動の影響を受けにくく、中長期的な価格動向の確認に適しています。

一方、前月比は前月からの変化率を示すため、足元の価格動向を見る際に用いられます。

上昇・下落の意味

輸入物価指数の上昇は、海外から輸入する商品の価格が上昇していることを意味します。

日本はエネルギー資源や原材料の輸入依存度が高いため、原油や天然ガスなどの価格上昇は、企業の仕入れコスト増加につながる可能性があります。

また、円安になると輸入品の円換算価格が上昇しやすく、輸入物価指数の上昇要因となります。

その結果、企業が販売価格を引き上げることで、国内の物価上昇につながる場合があります。

一方、輸入物価指数の下落は、輸入品の価格低下を示します。

輸入コストの低下を通じて、企業の仕入れ負担が軽減され、物価上昇圧力の緩和につながる可能性があります。

インフレの先行指標としての役割

輸入物価指数は、国内の物価動向を見通す上で重要な指標の1つです。

輸入品の価格変化は、企業の仕入れ価格や生産コストに影響を与え、その後、国内企業物価や消費者物価に波及することがあります。

このため、将来的な物価動向やインフレ圧力を確認する際の参考指標として活用されます。

ただし、輸入物価指数は為替相場や海外の商品市況など、さまざまな要因の影響を受けるため、単独で判断するのではなく、国内企業物価指数や消費者物価指数といった他の物価指標と合わせて確認することが重要です。

輸入物価指数に関するQ&A

輸入物価指数に関するよくある質問は、以下の通りです。

  • ・輸入物価指数はどこで確認できますか?
  • ・輸入物価指数と企業物価指数の違いは何ですか?
  • ・輸入物価指数は為替市場に影響しますか?

輸入物価指数はどこで確認できますか?

輸入物価指数は、日本銀行が毎月公表している企業物価指数の1つで、日本銀行の公式サイトから確認できます。

企業物価指数のページでは、輸入物価指数のほか、国内企業物価指数や輸出物価指数なども公表されています。

輸入物価指数と企業物価指数の違いは何ですか?

企業物価指数は日本銀行の物価統計で、その基本分類指数は「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」の3つで構成されます。

一方、輸入物価指数はその構成要素の1つであり 、日本が海外から輸入する商品に焦点を当てた指標です。

企業物価指数が企業間で取引される商品の価格動向を幅広く示す指標であるのに対し、輸入物価指数は輸入品に対象を限定した指標であるという違いがあります。

輸入物価指数は為替市場に影響しますか?

輸入物価指数は、発表直後に為替相場を大きく動かす直接的な材料となることは多くありません。

ただし、輸入物価指数の上昇は、国内の物価上昇圧力につながる可能性があるため、日本銀行の金融政策への影響を通じて、円相場が変動する要因となる場合があります。

特に、輸入物価指数の上昇が続き、インフレ圧力の高まりが意識される局面では、金融政策の方向性を見極める材料の1つとして注目されます。

【まとめ】輸入物価指数とは|見方・活用方法・仕組みなどをわかりやすく解説

輸入物価指数は、日本が海外から輸入する商品の価格動向を示す経済指標であり、企業の仕入れコストや国内の物価動向を把握する際に活用されます。

原油や天然ガスなどの資源価格、食料品や原材料の価格、為替相場の動向など、さまざまな要因の影響を受けて変動するため、輸入物価指数を見る際は、それぞれの背景を確認することが重要です。

輸入物価指数の動向を把握することで、企業のコスト負担やインフレ圧力の変化を確認でき、国内外の経済動向を分析する際の参考になります。

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