まとめ
- ・豪雇用統計と日本の金融政策見通しを受けて円安が進行
・先週末時点でレジスタンスラインを上に抜けており、上昇を維持できるか
・今週は日本の金融政策決定会合に注目
2023年7月17日週の振り返り
先週の豪ドル/円は、週の後半に大きく円安になりました。
週の初めはやや円高基調で推移しましたが、18日（火）に植田日銀総裁がインフレ目標の達成について慎重な見方を示すと、急反発しました。
しかし、市場ではYCC（イールドカーブコントロール）の修正見通しが優勢で、これは金融引き締めを意味するため積極的に上値を追う展開にはなりませんでした。
20日（木）には豪州で失業率と新規雇用者数が発表され、市場予想よりも強い内容となりました。
これを受けて、市場は豪ドル買いで反応しました。
また、21日（金）には、日銀関係筋の話としてYCC見直しに否定的な報道があり、豪ドル/円は急騰しました。
結局、週足終値は前週末と比べて56銭の円安になりました。
2023年7月24日週の見通し
日足チャートを見ると、先週末終値はレジスタンスラインの95.30円を上回っています。
このまま円安が続く場合、次の目標値は97.67円になります。
また、反落する場合の目途は93円ちょうど辺りになります。
93円のサポートラインを下回る場合は複数の目標値を設定可能で、その中でも90.30円のラインが比較的強いと想定できます。
なお、今週の経済指標では日銀の金融政策決定会合に注目です。
市場によるYCCの変更予想が後退している中、サプライズが出ると為替レートが大きく変動する可能性があります。
また、米国とECB（欧州中央銀行）の政策金利発表もあり、こちらにも注意が必要です。
豪ドルに関わる経済指標発表スケジュール
26日（水）10:30（オーストラリア）4-6月期四半期消費者物価（ＣＰＩ）（前年同期比・前期比）
26日（水）10:30（オーストラリア）6月消費者物価指数（ＣＰＩ）（前年同月比）
26日（水）27:00（米国）米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）、終了後政策金利発表
27日（木）-（日本）日銀・金融政策決定会合（１日目）
27日（木）21:15（ユーロ）欧州中央銀行（ＥＣＢ）政策金利
28日（金）-（日本）日銀展望レポート
28日（金）-（日本）日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
28日（金）8:30（日本）7月東京都区部消費者物価指数（ＣＰＩ、生鮮食料品除く）（前年同月比）
28日（金）10:30（オーストラリア）4-6月期四半期卸売物価指数（ＰＰＩ）（前年同期比・前期比）
28日（金）10:30（オーストラリア）6月小売売上高（前月比）
28日（金）15:30（日本）植田和男日銀総裁、定例記者会見
豪ドルとはどのような通貨なのか、その特徴など基礎知識について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考下さい。
>豪ドル（オーストラリアドル）とは？今後の見通しや6つの特徴を解説
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