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大納会とは|意味・日程・株価への影響をわかりやすく解説


大納会とは、日本の証券取引所における年内最後の取引日のことです。

年末の締めくくりとなる重要な取引日で、1年間の総決算として、多くの投資家や市場関係者、メディアが注目します。

本記事では、大納会の意味や日程、株価への影響などをわかりやすく解説します。

※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。

大納会とは

まずは大納会の意味と、大納会や年末年始の相場のアノマリーについて解説します。

  • ・大納会の意味
  • ・大納会や年末年始の相場のアノマリー

大納会の意味

大納会(だいのうかい)とは、日本の証券取引所における年内最後の取引日を指します。

通常12月30日を基準に設定されますが、土日にあたる場合は、その前の営業日が大納会となります。

例えば、12月30日が日曜日の場合は、12月28日(金)が大納会です。

大納会は、その年の取引の締めくくりとなる重要な営業日であり、1年間の相場の総決算として、投資家や市場関係者、メディアから注目されます。

大納会や年末年始の相場のアノマリー

年末から年始にかけての株式市場には、特有の動きが見られることがあります。

こうした経験則として現れる株価の傾向は、「アノマリー」と呼ばれます。

中でも、大納会や ‎大発会の前後はアノマリーが意識されやすく、投資家や市場関係者の注目が集まります。

代表的な年末年始のアノマリーは、以下の通りです。

アノマリー 期間 効果・内容
年末ラリー 大納会周辺
(年末)
売買が活発化し株価が上がりやすい
掉尾の一振
(とうびのいっしん)
大納会周辺
(年末)
大納会に向けて株価が上がりやすい
ご祝儀相場 大発会周辺
(年明け)
新年の楽観ムードで株価が上がりやすい
1月効果 1月全体 反動買いや新規資金で1月全体を通じて株価が上がりやすい

大納会の取引時間と株式市場へ与える影響

ここでは大納会の取引時間と、株式市場へ与える影響について解説します。

  • ・大納会の取引時間
  • ・大納会が株式市場へ与える影響

大納会の取引時間

大納会の取引時間は、通常の平日と同じです。

東京証券取引所の場合、前場は午前9時~11時30分、後場は午後12時30分~15時30分となっています。

大納会は通常営業日と同じ扱いのため、取引時間が短くなることは基本的にありません(以前は前場のみの短縮取引が行われていましたが、現在は全日取引が行われています)。

大納会が株式市場へ与える影響

大納会は、単なる年内最後の取引日ではなく、年足が確定する締めくくりとして市場心理に大きな影響を与える重要な日です。

短期的には、投資家が利益確定やポートフォリオの調整を行う傾向があり、売買が活発化して株価の変動が大きくなる場合があります。

特に、大納会ではその年の年末までの相場の流れが取引に反映されやすく、株価の方向性や取引量に影響を与えます。

また、大納会の結果は翌年の市場心理にも影響すると考えられ、投資家や市場関係者にとって重要な指標の1つです。

投資家が大納会で注目すべきポイント

年末の株価動向や投資家の売買傾向を確認することで、年明けの相場の方向性を把握する手がかりとなります。

大納会で特に注目すべきポイントは、以下の通りです。

  • ・年末相場における投資判断
  • ・大発会との関係
  • ・節税対策と投資家行動の一般的傾向

年末相場における投資判断

年末の大納会は、その年の取引の締めくくりとして、短期的な需給の影響を受けやすい特殊な日です。

市場にはアノマリーや資金の偏りが現れやすく、株価の変動も大きくなる傾向があります。

冷静にリスクとリターンのバランスを評価することが、年末年始の投資判断に欠かせません。

過去の動向や主要指数(DOEROEPERなど)の推移を踏まえて、慎重かつ戦略的な投資判断を行うことが推奨されます。

大発会との関係

年明けの大発会の動きを予測する上では、年末の大納会での株価の動きが重要な手がかりとなります。

例えば、大納会で株価が大きく上昇した場合、年明けに利益確定売りが出やすく、短期的に株価が下押しすることがあります。

逆に、大納会で株価が軟調に推移した場合は、年明けに反動買いが入ることも少なくありません。

このような関係性を理解しておくことで、年末年始の相場の流れをより的確に読み取れる可能性があります。

節税対策と投資家行動の一般的傾向

年末の大納会にかけては、個人投資家や機関投資家による節税目的の売りや損益通算のためのポジション調整が活発になります。

この動きは、一時的に株価の押し下げ要因となる場合もありますが、同時に年明けの買い戻しや再投資のきっかけにもつながります。

例えば、年内に損失を確定して税負担を軽減した投資家が、翌年の大発会以降に再び同銘柄を買い戻すこともあります。

また、利益確定後の資金が新たな投資先を探す動きも見られ、大納会から大発会にかけての資金循環が相場を動かす一因となります。

大納会に関するQ&A

大納会に関するよくある質問に回答していきます。

  • ・大納会はいつ行われますか?
  • ・大納会と大発会の違いは何ですか?
  • ・大納会で日経平均株価はいくらでしたか?

大納会はいつ行われますか?

大納会は通常、12月30日に設定されますが、土日にあたる場合は、その前の営業日が大納会となります。

例えば、12月30日が土曜日の場合は、前営業日の12月29日(金)が大納会です。

大納会と大発会の違いは何ですか?

大納会は年内最後の取引日で、その年の相場を締めくくる節目の日なのに対し、大発会は年始最初の取引日で、新年の相場のスタートを示す重要な日です。

大納会と大発会は対をなす関係にあり、どちらも投資家の動きや資金の流れが反映されやすく、市場の状況を把握する上での参考になります。

大納会で日経平均株価はいくらでしたか?

例として、2024年の東京証券取引所の大納会は12月30日(月)でした。

この日の日経平均株価は、前週末比386円62銭安の3万9894円54銭で引けました。

例年、大納会では株価が上昇しやすい傾向がありますが、2024年は売りが優勢となり、下落して取引を終えました。

【まとめ】大納会とは|意味・日程・株価への影響をわかりやすく解説

大納会(だいのうかい)とは、日本の証券取引所における年内最後の取引日のことです。

通常は12月30日に行われますが、土日と重なる場合は直前の営業日が大納会となります。

例年、大納会は1年間の取引の締めくくりとして注目され、投資家や市場関係者の売買動向が株価に影響を与えやすい日です。

年末の利益確定売りや需給の偏りによって株価が上下することもあり、年末特有の市場動向を確認する上で重要なイベントとされています。

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