日本時間9月8日8時50分に内閣府が発表した2026年4-6月期GDP(国内総生産)の2次速報は、実質GDPが前期比+0.4%(年率+1.4%)と、1次速報(前期比+0.3%、年率+1.1%)から上方修正されました。ただし、市場予想(前期比+0.4%、年率+1.6%)に対しては、前期比で一致した一方、年率では下回りました。本記事では結果と市場の初動を整理した上で、今後のドル円(USD/JPY)・日経225(JP225)の見通しをお伝えします。
結果一覧
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| 項目 | 2次速報 | 市場予想 | 1次速報 |
|---|---|---|---|
| 実質GDP(前期比) | +0.4% | +0.4% | +0.3% |
| 実質GDP(前期比年率) | +1.4% | +1.6% | +1.1% |
| 設備投資(前期比) | ▲0.9% | 上方修正見込み | ▲1.2% |
| 個人消費(前期比) | 0.0% | − | ▲0.0% |
| 名目GDP(前期比) | +1.3% | − | +1.2% |
| GDPデフレーター(前年比) | +2.6% | − | +2.6% |
発表直後の市場の反応
- ドル円(USD/JPY):発表前153.95円近辺 → 発表後に一時153.63円まで下落(9時5分時点:153.8円近辺)
- 日経225(JP225):寄り付き直後に安値65,737円 → 66,000円近辺へ急反発(9時5分時点)
発表直後のドル円(USD/JPY)1分足の値動き

発表直後の日経225(JP225)1分足の値動き

改定の内訳
改定のポイント
- 設備投資:法人企業統計の強い結果を反映して▲1.2%から▲0.9%へ上方修正されたものの、減少自体は変わらず、市場が見込んだほどの改定にはなりませんでした
- 在庫:民間在庫の寄与が年率+1.1%ptから+1.2%ptへ小幅に上方修正。公的在庫の大幅なマイナス寄与(▲2.1%pt)は変わっていません
- 名目GDP・デフレーター:名目GDPは前期比+1.3%へ小幅上方修正。GDPデフレーターは前年比+2.6%で変わらず、名目と実質の差=国内の物価上昇という構図は不変です
- 個人消費は横ばい、設備投資は減少のまま。1次速報時の「見た目より弱い内需」という評価は、2次速報でも変わりませんでした
日銀の金融政策への影響
上方修正は小幅にとどまり、内需の弱さも残るため、今回の結果自体が日銀の利上げを積極的に後押しする内容ではありません。もっとも、市場では次回の日銀金融政策決定会合(9月17〜18日)での利上げ観測が根強く、為替市場では発表後も円買いが続いています。今回のGDPは「利上げ観測を覆す材料にはならなかった」というのが実勢に近い受け止めとみられます。
今後のドル円(USD/JPY)の見通し
発表を受けてドル円は153.95円近辺から一時153.63円まで下落し、その後は153.8円近辺へ戻しています(9時5分時点)。市場予想に届かない上方修正はシナリオの上では円売り材料でしたが、日銀の利上げ観測を軸とした円買いの地合いが勝り、下値を試す初動となりました。1時間足では、前夜の155円割れから続くボリンジャーバンドの−2σ沿いの下落が今朝も続いており、反発しても中心線(154円台半ば)までは距離がある状態です。

発表後9時時点のOANDAのオーダーブックを見ると、前夜の下値の目安だった154円ちょうどの大口の買い指値も、今朝までの下落で約定して消えました。現在値(153.9円近辺)の下では、153円ちょうどと152円ちょうど近辺に控える買い指値が次の下値の目安です。上値では154円台前半に逆指値の買い注文(売りポジションの損切り)が並んでおり、反発局面ではここを巻き込んで戻りが速くなりやすい一方、155円台には戻り売りの指値注文が控えています。オープンポジションの売買比率はロング66.5%と、急落のなかで逆張りの買いが一段と積み上がっており、含み損のロングの投げが出る場合は下げが加速しやすい状況が続きます。

当日の通貨強弱チャートを見ると、発表前の早朝から円買いが先行し、円は主要通貨に対して独歩高となっています。市場予想に届かないGDPでも円売りには転じず、米ドルが最弱圏に沈む構図は変わりませんでした。相場の軸が引き続き「日銀の利上げ観測」にあることを示す値動きです。


以上を踏まえると、ドル円は153円ちょうど近辺の買い指値が目先の下支えとなるかが焦点で、明確に割り込む場合は152円方向へ下落が加速しやすいとみられます。日足は今年2月以来の安値圏まで下げが進み、主要な移動平均線をすべて下回りました。反発にはまず154円台の回復(ショートの損切り帯の突破)が条件となり、9月FOMC(9月15〜16日)と日銀会合を通過するまでは、円主導の地合いが続きやすいとみられます。
今後の日経225(JP225)の見通し
日経225(JP225)は寄り付き直後に65,737円まで売られたものの、すぐに切り返して66,000円近辺まで急反発しました。小幅にとどまった上方修正が「日銀に利上げを急がせない内容」と受け止められ、株式市場にはむしろ安心材料となったとみられます。1次速報時の「買い先行→失速」とは逆の、売り先行→買い戻しの初動です。

今後は、21日移動平均線と75日移動平均線が重なる66,300円〜66,400円近辺が上値の節目として意識されやすく、これを回復できるかが戻りの試金石です。急速な円高と原油高が企業収益の重しとなるなかでは戻り売りも出やすく、下値は寄り付きに付けた65,700円近辺がサポートの目安になります。米国株の流れと、9月17〜18日の日銀会合に向けた利上げ観測の強弱が、引き続き方向を左右しやすいとみられます。
まとめ
- ✓4-6月期GDP2次速報は年率+1.4%と上方修正も、市場予想(+1.6%)には届かず。内需の弱さは変わらず
- ✓日銀の利上げ観測は覆らず、発表後も円買いが継続
- ✓ドル円は154円の買い指値も消滅し153円台へ。153円・152円の買い指値が下値の目安、反発は154円台回復が条件
- ✓日経225(JP225)は寄り付き安値から急反発。21日・75日線が重なる66,300〜66,400円が上値の節目
- ✓次回イベント:8月米CPI(9月11日)、9月FOMC(9月15〜16日)、日銀金融政策決定会合(9月17〜18日)
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OANDA Lab編集部
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