FX初心者の方

株価指数CFDの取引を行うのに資金(証拠金)はどのくらい必要?

CFD取引はFX取引同様に証拠金を預け入れて行う取引です。

ここで、CFD取引を始めて行うという方であれば、「この証拠金はどのくらい必要?」と疑問に思われる方も多いと思います。

今回は証拠金がどのくらい必要かについてご案内いたします。

証拠金の種類


証拠金がどのくらい必要かを考える前に、証拠金の性質について考えてみましょう。

証拠金について考える上で、「必要証拠金」、「余剰証拠金」、「有効証拠金」の3つのことばの意味を理解しておく必要があります。

これらのことばの意味を理解しておくと、必要な資金のイメージがつきやすいと思います。

すでに理解しているという方は、用語の説明は飛ばしてしまっても構いません。

必要証拠金とは?

必要証拠金とは、取引を行うために必要な証拠金です。

CFD取引では、取引を行う金額に対し、一定の証拠金が必要となり、取引口座にある証拠金がこの必要証拠金に満たない場合は、取引を開始することができません。

また、取引を行っている(ポジションを保有している)間は、この必要証拠金分のお金は拘束され、出金することもできなくなります。

OANDAの株価指数CFDでは、取引金額の10%を必要証拠金としています。

有効証拠金とは?

有効証拠金とは、未確定の損益を加味した、現在の実質の証拠金の残高を意味します。

取引を行っていない(ポジションを保有していない)ときは、口座内の証拠金=有効証拠金となります。

取引を行っている(ポジション保有中)は、口座内の証拠金+含み損益(未確定の損益)=有効証拠金となります。

含み益(未確定の利益)が出ているときは、この含み益の分の有効証拠金が増加するのに対し、含み損(未確定の損失)が出ているときは、この含み損の分だけ有効証拠金が減少するという関係にあります。

この有効証拠金が必要証拠金を下回るとロスカットが発動し、保有しているポジションの強制決済が行われますので、取引を行う際は、この有効証拠金と必要証拠金の金額は把握しておく必要があります。

余剰証拠金とは?

余剰証拠金とは、有効証拠金のうち、必要証拠金として拘束される部分以外の証拠金をいいます。

よって、ポジションを保有していないときは、必要証拠金がないので、口座内の証拠金=有効証拠金=余剰証拠金となります。

ポジションを保有したときは、余剰証拠金=有効証拠金-必要証拠金となります。

この余剰証拠金が0を割り込むと、必要証拠金>有効証拠金となり、ロスカットが発動します。


株価指数CFDの取引を行うのに必要な資金


前述の3つの証拠金の意味を理解した上で、株価指数CFDに必要な資金を考えてみましょう。

まず、取引を行うのに最低限必要なのは必要証拠金額です。

ただし、それだけでは、価格が不利な方向に進んだ場合にすぐにロスカットが発動してしまうので、必要証拠金額に加えて余剰証拠金分も併せて入金しておく必要があります。

よって、取引を行うために必要な資金は、必要証拠金+余剰証拠金となります。

具体的な証拠金の計算方法

それでは、日経225(JP225)とS&P500(US500)の場合を例にCFD取引をする場合にどのくらいの証拠金が必要か例に具体的な金額を計算してみましょう。

【JP225の場合】

まずは、取引を始めるために必要な必要証拠金の計算方法を確認します。

OANDAの株価指数のCFD取引では取引金額の10%が必要証拠金となります。

つまり、100万円分の取引を行う場合は10万円の証拠金が必要ということです。

次に、取引を行う金額を確認します。

OANDA JapanのJP225における最低取引単位が1単位です。

※各銘柄の最小発注数量はこちらでご確認いただけます。

JP225の場合は円建ての取引なので、提示されているレートが1単位あたりの価格となります。

つまり、JP225の提示価格が20,000の場合に取引数量を1とすると、取引金額は20,000円×1=20,000円の取引を行うことになります。

このときに必要な証拠金の金額は20,000円×10%=2,000円となります。

これが、最小取引単位での取引金額、必要証拠金です。

ここでは、このJP225で取引数量を10とした場合の必要証拠金、余剰証拠金について考えてみたいと思います。

この場合は20,000円×10=200,000円の取引を行うことになります。

必要証拠金は200,000円×10%=20,000円となります。

JP225の証拠金の計算例

ただし、20,000円のみの証拠金では注文と同時にスプレッド分の含み損が発生することにより、有効証拠金が必要証拠金を下回り、ロスカット(強制決済)されてしまうため、余剰証拠金を併せて入金しておく必要があります。

余剰証拠金の金額は任意の金額ですが、少ないと、少し不利な方向に進んだだけで、すぐにロスカットが発生してしまうため、余裕のある金額を証拠金として入金しておく必要があります。

ここで、JP225がどのくらい動くと損益がどのくらい発生するかを把握しておく必要があります。

取引数量が10の場合は、JP225の価格が1円動く毎に10円の損益が発生することになります。

よってJP225を数量10買った場合に、価格が20,000から10%上昇し、22,000になると、2,000円×10=20,000円の利益、逆に10%下落し、18,000になると、20,000円の損失となります。

どの程度のリスクを想定するかにもよりますが、少なくとも、その想定している価格変動に合わせて余裕のある証拠金を入金しておく必要があります。

上記の例のように2000円の下落に耐えれるようにするためには、必要証拠金分の20,000円+余剰証拠金分20,000円以上の入金が必要となります。

【US500の場合】

次に、US500を例に考えてみましょう。

外貨建ての銘柄の場合は計算にひと手間加わります。

計算に必要なものはUS500のレートと、USDJPYのレートです。

ここでは、US500の価格が3000、USDJPY(ドル円)のレートが110の場合を例に計算してみましょう。

US500は米ドル建ての取引となるため、数量1の取引を行うと、3000ドルの取引を行うことになります。

円建ての場合、3,000ドル×110円=330,000円の取引を行うことになります。

このときの必要証拠金は330,000×10%=33,000となります。

S&P500の取引量、証拠金の計算の方法の画像

この必要証拠金33,000円に加え、余剰証拠金が必要となります。

US500を数量1保有した場合は、価格が1動くと1ドルの損益が発生します。

つまり、価格が1上昇すると1ドルの利益、価格が1下落すると、1ドルの損失が発生します。

この損益を上記のUSDJPY=110のときに、円に引き直すと、US500が1動く毎に1ドル×110円=110円となります。

このため、US500の価格が100動くと100ドル×110円=11,000円の損益が発生します。

S&P500の損益の発生例の画像

価格が100不利な方向に動いてもロスカットされないようにするには必要証拠金の33,000円に加え、余剰証拠金の11,000円を併せた44,000円の入金が必要となります。

どの程度の余剰証拠金を用意するかは取引戦略により、変わってくるとは思いますが、ギリギリの資金で運用するよりも、ある程度資金に余裕を持って取引した方が中長期的に安定した運用ができる傾向があるようです。

取引戦略を考える際に、どのくらいの資金で、どのくらいのポジションを持って運用すべきかをじっくりと考えてみましょう。

CFD(差金決済取引)を学びたい方へオススメのコンテンツ

CFDと先物取引の違い

OANDAではこれからCFDを始める初心者の方向けに、豊富なコンテンツを提供しています。コンテンツを読み進めていくことで、初心者の方でもCFDをスムーズに始めることが可能です。またOANDAの口座保有者だけが使えるOANDAオリジナルインジケーターも提供しています。是非OANDAの口座開設をご検討ください。


本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。

この記事をシェアする

ホーム » FX/CFD初心者の方 » 株価指数CFDの取引を行うのに資金(証拠金)はどのくらい必要?