分散投資とは|主な種類・メリット・デメリットなどをわかりやすく解説
分散投資とは、1つの資産に集中させるのではなく、値動きの異なる複数の資産に分散させる投資方法です。
資産を分散させることで、1つの資産の価値が下落しても他の資産で損失を補い、損失を減らせる場合があることが利点です。
本記事では、分散投資の種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
目次
- 1.分散投資とは
- 2.分散投資の主な種類
- 3.分散投資のメリット・デメリット
- 4.FXにおける分散投資
- 5.分散投資に関するQ&A
- 6.【まとめ】分散投資とは|主な種類・メリット・デメリットなどをわかりやすく解説
分散投資とは
分散投資とは、1つの資産に資金を集中させるのではなく、複数の資産、または地域、投資タイミングなどを分けて投資する方法です。
投資の格言に「卵は1つのカゴに盛るな」があります。
これは、1つのカゴに盛って落とすと全ての卵が割れてしまうが、複数のカゴに分けておけば1つのカゴを落としても他のカゴに入れた卵は無事だという意味です。
投資も同じように、1つの資産だけに集中させると、その資産が値下がりした場合に大きな影響を受けます。
一方で、値動きの異なる複数の資産に分散させることで、1つの資産が下落しても他の資産で損失を抑えられる場合があります。
ただし、分散投資はあくまでもリスクを抑えやすくするための方法であり、リスクを0にできるわけではありません。
分散投資の主な種類
分散投資の方法には、どのような種類があるのかを解説します。
- ・資産の分散
- ・地域の分散
- ・時間の分散
資産の分散
代表的な方法が、異なる金融商品に分散して投資をする方法です。
金融商品は、全てが同じ値動きをするわけではなく、商品ごとに値動きの特徴が異なります。
さまざまな金融商品を組み合わせることで、どれかが下落しても他の資産で損失を抑えられるという考え方です。
ただし、リーマンショックのような金融危機の場合は多くの資産が同時に下落することがある点に注意が必要です。
地域の分散
投資対象を1つの国や地域に集中させずに、複数の国や地域に分けて投資するのも分散投資です。
例えば、株式であれば日本株だけでなく米国株や欧州株、FXであれば米ドル/円だけでなくユーロ/ポンドや豪ドル/米ドルも取引するなどです。
国や地域ごとに経済状況や政治情勢、地政学リスクは異なり、マーケットもそれぞれ異なる動き方をします。
仮に、日本株だけに投資をしていれば、日本株が下落すると大きな損失を出してしまいます。
一方で、日本株だけでなく米国株にも投資をしていると、日本株が下落しても米国株が上昇すれば、トータルで利益になる可能性があります。
国や地域を分散させることで、特定の国が不調になっても、他の国の資産が下支えになるという考え方です。
ただし、外国の金融商品に投資をする場合は、為替の影響を受ける場合があります。
また、世界的な金融危機が発生した場合には、多くの国や地域の資産が下落することがあります。
時間の分散
投資するタイミングを集中させず、複数回に分けることも分散投資です。
投資商品の価格はいつも一定ではありません。
前日よりも上昇する場合があれば、下落することもあります。
一度にまとまった資金で投資をすると、高値掴みをしてしまう可能性があります。
そこで、投資するタイミングを分けることで購入価格を平準化し、高値掴みのリスクを抑えやすくする考え方です。
例えば、100円、101円、96円で同じ数量ずつ購入した場合、平均購入価格は99円になります。
ただし、タイミングによっては一括購入の方が有利な場合もあります。
分散投資のメリット・デメリット
分散投資にはどのようなメリットがあり、デメリットは何かを解説していきます。
- ・分散投資のメリット
- ・分散投資のデメリット
分散投資のメリット
分散投資の主なメリットには、以下があります。
- ・資産全体の値動きを安定させやすい
- ・投資信託やETFを利用すれば始めやすい
最大のメリットは、特定の資産に集中するリスクを抑え、資産全体の値動きを安定させやすいことです。
投資対象を集中させずに複数に分けて投資するため、1つの資産が下落しても他の資産で支えられる可能性があります。
また、購入タイミングを分散させることで、価格変動の影響を抑えやすくなります。
分散投資は、複数の資産を組み合わせている投資信託やETFを保有する方法があり、これらは投資初心者でも始めやすいと考えられます。
ただし、商品によっては特定の国や業種、テーマに偏っている場合もあるため、投資対象を確認することが大切です。
分散投資のデメリット
分散投資の主なデメリットは、以下の通りです。
- ・短期間で大きな利益を出しにくい
- ・銘柄の選定や管理に手間がかかる
- ・絶対に損失が出ないわけではない
複数の資産に分けて投資するため、1つの資産が大きく上昇しても他が下落していれば平均され、利益が少なくなる可能性があります。
また、投資対象となる資産にはさまざまな種類があり、それぞれ値動きの特徴が異なります。
銘柄の組み合わせや保有割合、入れ替えのタイミングなどを考える必要があるため、手間がかかる点もデメリットです。
そして、分散投資は損失を出さない方法ではなく、あくまでもリスクを軽減するための方法です。
多くの金融資産が下落するタイミングでは、損失が大きくなってしまう可能性があります。
FXにおける分散投資
ここからはFXにおける分散投資について解説します。
- ・通貨ペアの分散
- ・時間の分散
- ・他資産との分散
通貨ペアの分散
FXの分散投資として、1つの通貨ペアだけでなく、複数の通貨ペアを取引する方法があります。
例えば、米ドル/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/NZドルに分散させることで、特定通貨への集中リスクを抑えやすくなる可能性があります。
注意点としては、分散しているように見えて、実際は偏っている場合がある点です。
一方で、ユーロ/米ドルの売りはユーロを売って米ドルを買います。
両方とも米ドルを買っているため、米ドル/円の買いとユーロ/米ドルの売りを同時に保有すると、米ドルの値動きに対するリスクが一方向に偏ってしまいます。
単に保有する通貨ペアを増やすだけでリスクが分散されるわけではありません。
クロス円やドルストレートなどで同じ通貨に偏っていないか、取引の方向、通貨ペア同士の相関性を確認することが大切です。時間の分散
一度にまとめて取引するのではなく、取引のタイミングを分散させることでリスクを抑えやすくなります。
例えば、100万円の資金で米ドル/円が155円時に一括で買いエントリーした場合、150円に下落すると大きな含み損を抱えてしまいます。
一方で、複数回に分けて取引すれば、一度にまとめて取引する場合に比べて、特定の価格で取引してしまうリスクを抑えやすくなります。
ただし、ナンピン的な取引になりやすく、さらにFXはレバレッジをかけられるので損失が大きくなりやすい点に注意が必要です。
FXで時間の分散をする場合は、どこまで逆行したら損切りをするのか、1回の取引で使う金額はどのくらいなのかをしっかりと決め、損切りラインに到達したら潔く損切りすることが大きな損失を避けるために重要です。
他資産との分散
FXだけに資金を集中させるのではなく、他の金融資産と組み合わせて運用することも、リスク分散につながる場合があります。
例えば、米ドル/円を買いで保有しつつ、株式や債券、金などを保有すると、仮に米ドル/円で損失を出しても他の資産で一部補える可能性があります。
ただし、複数の資産が同時に下落する場合もあるので、絶対視するのは危険です。
分散投資に関するQ&A
分散投資に関するよくある質問は、主に以下の通りです。
- ・分散投資は意味がないのですか?
- ・分散投資は必ず利益が出ますか?
- ・分散投資ポートフォリオの具体例は?
分散投資は意味がないのですか?
複数の資産や銘柄に分けて投資するため、どれかが下落しても他の資産で損失を抑えられるメリットがあります。
一方で、リーマンショックのような世界的な金融危機の発生時は多くの資産が下落するため、分散投資をしていても絶対に損失を避けられるわけではありません。
1つに集中投資するよりも致命傷を負うリスクを減らせるという意味では有効です。
分散投資は必ず利益が出ますか?
分散投資は必ず利益を出せる方法ではありません。
相場状況によっては損失を出してしまう可能性があります。
あくまでも損失を抑えやすくする手段の1つです。
分散投資ポートフォリオの具体例は?
一例として、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式へそれぞれ25%ずつ均等に配分したポートフォリオを組んでいます。
ただし、これは公的年金の長期運用を前提としたものであり、個人投資家がそのまま採用すべき配分という意味ではありません。
ポートフォリオは自分の目的に合わせて調整する必要があり、リスクを抑えてコツコツと運用したいのか、積極的にリターンを追求したいのかで、資産の組み合わせや配分は変わります。
【まとめ】分散投資とは|主な種類・メリット・デメリットなどをわかりやすく解説
分散投資とは、値動きの異なる複数の資産に資金を分けて投資する方法です。
分散させることによって、1つの資産が下落しても他の資産で損失を抑えられる場合があるため、リスクを抑えやすいメリットがあります。
分散投資の主な方法には、異なる金融商品や銘柄に分散させる資産の分散、国やエリアごとに分散させる地域の分散、投資タイミングを分散させる時間の分散があります。
ただし、分散投資を行っても必ず損失を減らせるわけではなく、世界的な金融危機の発生時には多くの金融資産が同時に下落してしまう場合もあります。
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