テクニカル分析解説

RSIを逆張りに用いる場合のポイントや注意点について解説


1.レンジ相場で有効に機能


RSI(Relative Strength Index)は70%ラインより上を買われ過ぎゾーン、30%よりも下を売られ過ぎゾーンと考えます。その推移の特徴として、価格よりも先行してピーク/ボトムをつける性質があり、そのため相場の反転を事前に予測できることもあります。画像1では、RSIが価格に先行してピークをつけている様子が見られます。

画像1/RSIは価格に先行して天井をつける性質がある

RSIは価格に先行して天井をつける性質がある

相場の反転を狙う逆張り戦略をとる場合は、ゾーン・エグジットをエントリーのタイミングとします。つまり、RSIがゾーンに入ってから抜け出そうとするときを狙うのです(画像1のA)。

この逆張り戦略は、一定の範囲を行ったり来たりするレンジ相場で有効に機能します。反対に、明確なトレンドが出ていると、画像2のように70%ライン(30%ライン)をまたいで行ったり来たりするため、ゾーン・エグジットがダマシとなってしまう傾向があります。

画像2/トレンド相場では機能しにくい

トレンド相場では機能しにくい

2.ダイバージェンスが転換を示唆


RSIだけでなく多くのオシレーター系指標で有効な考え方が、「ダイバージェンス」を相場反転の合図と読み取ることです。ダイバージェンスとは、価格が示す方向性と、オシレーターが示す方向性の動きが逆行する(乖離する)ことです。

画像3に、二つのダイバージェンスを示しました。左側では、ローソク足が安値を切り下げているときに、RSIが安値を切り上げて逆行しています。右側では、ローソク足が高値を切り上げているときに、RSIが高値を切り下げて逆行しています。これらが出現した後に、相場の流れが転換していることが分かるでしょう。

RSIの開発者であるJ・W・ワイルダーは、ダイバージェンスが示す転換シグナルを「RSIの最大の特長」と述べています。

画像3/ダイバージェンス

ダイバージェンス

ダイバージェンスを見つけるポイントは、先にRSIにサポートライン/レジスタンスラインを引き、それから価格にも同様のラインを引くことです。サポートラインは二つの谷、レジスタンスラインは二つの山を探します。そして、引いたラインの方向が異なっていればダイバージェンスであり、相場がRSIの示す方向へ転換することが示唆されます。

監修:山中康司氏

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