G20とは|参加国・役割・経緯などをわかりやすく解説
G20とはGroup of Twenty(主要20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)の略で、20の国や地域の財務大臣や中央銀行総裁によって構成される会議を指します。
この会議では、世界経済の安定や持続可能な成長、金融システムの強化など、国際的な課題について幅広く議論が行われるのが特徴です。
本記事では、G20の意味や参加国、役割、経緯などをわかりやすく解説していきます。
G20とは
G20の概要と設立の背景、主な役割について解説します。
- ・意味
- ・設立の経緯
- ・主な役割
意味
G20とは、20の国や地域の財務大臣や中央銀行総裁から構成される国際会議のことです。
正式名称はGroup of Twenty(主要20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)で、略称はG20(ジートゥエンティー)と呼ばれています。
この会議では、世界経済の安定や持続的な成長、国際金融システムの健全性、気候変動、貿易政策など、グローバルな課題について幅広く議論が行われます。
先進国と新興国が一堂に会する数少ない国際的な枠組みとして知られています。
設立の経緯
1990年代後半にアジア通貨危機やロシア財政危機などの経済ショックが発生し、国際金融システムをめぐる課題に対応するためには、G7に加えて新興国の参加が重要であるとの認識が深まりました。
この流れを受け、1999年6月のG7財務大臣会議でG20(主要20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)の創設が合意されました。
G20は1999年12月に第1回会議がベルリンで開催されて以降、原則として毎年1回開催されています。
なお、2008年11月にはリーマンショックをきっかけとした経済・金融危機に対処するため、ワシントンDCでG20初のサミット(首脳会合)が開催されました。
主な役割
G20の主な役割は、国際経済や金融市場の安定に向けた政策協調を推進することです。
各国の財務大臣や中央銀行総裁、首脳が一堂に会し、世界経済の成長や雇用の創出、金融システムの健全性などについて議論を行います。
先進国と新興国が連携して世界共通の課題に取り組む国際的な枠組みとして、重要な役割を果たしています。
G20の参加国一覧
G20に参加している国および地域は以下の通りです。
アルゼンチン | オーストラリア | ブラジル | カナダ | 中国 |
フランス | ドイツ | インド | インドネシア | イタリア |
日本 | メキシコ | 韓国 | ロシア | サウジアラビア |
南アフリカ | トルコ | 英国 | 米国 | 欧州連合(EU) |
上記のメンバー以外にも、招待国や国際機関が参加することがあります。
例えば、スペインやオランダ、アフリカ連合、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)などが定期的に招かれています。
G20の主な議題と議長国の任期・役割
G20で取り上げられる主な議題と、それらの議論を主導する議長国の役割について解説します。
- ・議題
- ・議長国の任期・役割
議題
G20では、世界経済の成長と安定を軸に、貿易・投資、開発、環境、気候・エネルギー、国際保健、デジタルなど、国際的な課題について幅広く議論が行われます。
特に金融や通貨政策は主要な議題の1つであり、各国の中央銀行総裁や財務大臣による発言と合意内容は、為替市場にも大きな影響を与えます。
例えば、G20の場で急激な為替変動の抑制方針や、為替市場の透明性向上に関する合意などが示されると、市場が敏感に反応し通貨の変動が活発化することがあります。
G20は情報共有の枠を超え、世界の金融市場、とりわけ為替市場に対しても一定の影響力を持つ経済協議の場となっています。
議長国の任期・役割
G20議長国の任期は「12月から翌年11月まで」の1年間です。
2025年の議長国は南アフリカで、任期は2024年12月から2025年11月までとなっています。
議長国は、サミットに向けた準備の一環として、事務レベルの会合(シェルパ会合)や各分野の閣僚会合を主催・調整するほか、国際情勢の変化に応じて緊急会合を招集する責任も担います。
また、G20全体の議題を設定し、各国間の合意形成や意見調整を主導する重要な役割も果たします。
G20に関するQ&A
G20に関するよくある質問に回答します。
- ・G20の正式名称は何ですか?
- ・G20が日本で開催されたのはいつですか?
- ・G20とG7の違いは何ですか?
G20の正式名称は何ですか?
G20はGroup of Twenty(グループ・オブ・トゥエンティー)の略称で、日本語では「主要20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議」と呼ばれます。
読み方は「ジートゥエンティー」です。
G20が日本で開催されたのはいつですか?
2019年6月28日〜29日にかけて、大阪市でG20大阪サミットが開催されました。
日本がG20の議長国を務めたのは、これが初めてのことです。
このサミットには、G20メンバー国に加えて、8つの招待国と9つの国際機関の代表も参加しました。
日本は議長国として、自由貿易の推進やイノベーションを通じた世界経済の成長促進、格差への対処、環境・地球規模課題への貢献といった重要テーマに取り組み、各国との連携を深めました。
G20とG7の違いは何ですか?
G20とG7の大きな違いは「参加国・地域の範囲」にあります。
G7は米国、英国、日本、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの先進7カ国に欧州連合(EU)を加えた枠組みです。
これに対し、G20はG7に新興国を加えた主要20カ国・地域で構成されています。
参加国・地域の構成は異なりますが、どちらも国際経済の安定や成長を目的に重要な議論を行う国際会議である点は共通しています。
【まとめ】G20とは|参加国・役割・経緯などをわかりやすく解説
G20とはGroup of Twentyの略称で、主要20カ国の財務大臣や中央銀行総裁が参加する国際会議です。
先進国と新興国が協力して国際的な課題に取り組む重要な場であり、経済・金融政策にとどまらず、貿易、環境、エネルギー、国際保健など、多岐にわたるテーマが議論されます。
G20は、国際社会における政策協調の中核的な役割を担い、世界経済の安定や持続可能な発展、多様な国際課題の解決に向けて連携する重要な枠組みです。
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