FXの1,000通貨とは｜必要な証拠金はいくら？
FX会社は、最小取引数量を設定しています。
その単位としては、1,000通貨や10,000通貨が主流です。
この取引数量の違いによって、FXに必要な資金量などが変わるので、取引を始める前に必ず理解しておきたい内容です。
本記事では、FX取引の1,000通貨について「実際に取引するためにどの程度の証拠金が必要なのか」「1,000通貨で相場が動くと、どれだけの損益になるのか」などを詳しく解説していきます。
FX取引の1,000通貨とは
FX取引の1,000通貨とは、取引数量のことです。
もう1つの意味として、1,000通貨という単位が、最小取引数量であることを表します。
つまり、1,000通貨、2,000通貨、3,000通貨…といったように、1,000通貨の整数倍の数量で取引します。
一方、1,500通貨など、非整数倍での数量では取引できません。
FX会社によっては、最小取引数量が10,000通貨の場合もあります。
このときは、10,000通貨、20,000通貨、30,000通貨…といった数量で取引することになります。
FX取引で1,000通貨取引する際の証拠金
ここでは、FXで1,000通貨取引する際の証拠金をどのように算出するのか、考え方と計算例を紹介します。
考え方
取引にいくら必要なのか（必要証拠金）の計算には、為替レートとレバレッジを用います。
日本のFX会社の場合、個人口座のレバレッジは最大25倍と定められているため、この25倍という数値を使います。
計算式
1,000通貨取引する際の必要証拠金の計算式は、以下の通りです。
- 必要証拠金＝為替レート×1,000通貨÷レバレッジ（25倍）
「100,000円÷25倍＝4,000円」となり、4,000円が必要証拠金であると求められます。
FX取引の1,000通貨取引シミュレーション
1,000通貨取引した際の損益は、以下の計算式でシミュレーションできます（クロス円の場合）。
- 損益＝獲得pips数×0.01円（1pip）×1,000通貨
5pips動いた場合
1,000通貨で5pips動いた場合の計算式は、以下の通りです。
- 損益＝5pips×0.01円×1,000通貨
100pips動いた場合
1,000通貨で100pips動いた場合の計算式は、以下の通りです。
- 損益＝100pips×0.01円×1,000通貨
FX取引の1,000通貨・10,000通貨を比較
取引数量が変わると、損益・スプレッド・証拠金も変化します。
どのように変化するのか、表でまとめると以下の通りです。
| 1,000通貨 | 10,000通貨 | |
|---|---|---|
| 1pipの損益 | 10円 | 100円 |
| 1回の取引にかかるスプレッド（0.3銭の場合） | 3円 | 30円 |
| 必要証拠金（1ドル=140円計算） | 5,600円 | 56,000円 |
このように1,000通貨と10,000通貨では、10倍の差が生まれます。
FX取引で1,000通貨取引する際の注意点
FXで1,000通貨取引する際の注意点は以下の通りです。
- ・Lot（ロット）あたりの取引数量を確認する
- ・いくらの日本円に相当するのかを考える
- ・手数料に気をつける
- ・レバレッジを高くしすぎない
Lot（ロット）あたりの取引数量を確認する
最小取引数量のことを、1Lot（ロット）と呼ぶのが一般的です。
気をつけなければならないのは、FX会社（取引口座、取引ツール）によって1Lotがいくらの数量を表すのかが異なるということです。
1Lotを1,000通貨とする場合もあれば、10,000通貨あるいは100,000通貨とする場合もあります。
レバレッジをかけた取引では、Lot数の間違いにより大きな損失が生じる可能性があるので、この確認は必ず行いましょう。
ロットについては、FX取引のロット（lot）とはの記事で詳しく解説しています。
いくらの日本円に相当するのかを考える
同じ1,000通貨でも、通貨ペアによってレートが異なるため、日本円でいくらに相当するのかが変わります。
例えば、2024年1月15日時点で米ドル/円は約14万5,000円ですが、ポンド/円は約18万4,000円、豪ドル/円は約96,000円です。
また、上述の計算式によって求められる必要証拠金にも格差があります。
手数料に気をつける
国内のFX会社では、取引手数料や口座開設手数料など、直接的な手数料はかからないのが一般的です。
しかし、実質的な手数料にあたるスプレッドがあります。
スプレッドが大きければ取引コストも高くなるため、スプレッドが広がるタイミングや時間帯には、慎重に取引をする必要があります。
また、取引の回数が多いほどスプレッドの総額も増えていくため、必要以上に取引しないことも重要です。
レバレッジを高くしすぎない
国内のFX会社では、最大25倍までレバレッジをかけることが可能です。
しかし、初心者にとってレバレッジ取引はリスク管理が難しいといえます。
経験が浅いうちは、実効レバレッジ（純資産額に対して取引ポジションが何倍なのか）を高くても5倍程度に留め、大きな利益を狙うよりもリスクを抑えることを優先しましょう。
FXの1,000通貨取引に関するQ＆A
1,000通貨取引に関してよく見られる疑問点は、以下のようなものです。
- ・10,000通貨取引する際の証拠金はいくらですか？
- ・FX会社によって最小取引単位は決まっていますか？
10,000通貨取引する際の証拠金はいくらですか？
取引に必要となる証拠金の計算式は、以下の通りです。
- 必要証拠金＝為替レート×10,000通貨÷レバレッジ（25倍）
同様の計算により、「1ドル100円」の場合は「100円×10,000通貨÷25倍」で、必要証拠金は40,000円です。
以上のように、必要証拠金は為替レートによって変わります。
FX会社によって最小取引単位は決まっていますか？
最小取引単位は、FX会社（取引口座、取引ツール）などによって異なります。
多くのFX会社は、1,000通貨もしくは10,000通貨に設定していますが、1通貨、10通貨、100,000通貨などもあります。
【まとめ】FX取引の1,000通貨とは｜必要な証拠金はいくら？
FXの1,000通貨とは、取引する際の取引数量のことです。
1,000通貨が最小取引数量の場合、1,000通貨、2,000通貨、3,000通貨…といったように、整数倍の単位で取引できます。
また、1,000通貨での取引に必要な証拠金は「為替レート×1,000通貨÷レバレッジ（25倍）」で計算できます。
1,000通貨での取引を考えている場合は、本記事を参考に必要証拠金や損益をシミュレーションすると良いでしょう。
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