FXに関するコラム・豆知識

金融緩和縮小の可能性を示唆した英国のポンド、ニュージーランドのNZドルが上昇 米国経済指標、中央銀行の動向に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2021年5月31日)


仮想通貨市場の下落は一服、株式市場は比較的底堅い


先週は仮想通貨市場の下落が一段落したこともあり、株式市場は底堅い推移となりました。米ドルは序盤こそ上値の重い動きとなりましたが、後半はPCEデフレータが強かったこともあり、反発する動きとなりました。

このほか、FX市場では、中央銀行関係者から金融緩和縮小の可能性が示された英国のポンドやNZランドのNZドルが強い推移となったのに対し、新型コロナのワクチン接種も進まず、金融緩和縮小の兆しが見えない日本の円は弱い動きが続いています。

【ポンド円の1時間足チャート】

【ドルインデックス、S&P500、米国10年債利回りの動き】

 

【残存期限別の米国債利回りの推移】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債、日本国債利回りの推移はこちら

 

【3Dグラフで見た米国債イールドカーブの推移】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債、日本国債のイールドカーブの推移はこちら

 

米国経済指標、各国の緩和縮小の兆しの有無に注目


今週は米国で週末に雇用統計の発表が予定されているほか、ISM景況指数等の重要経済指標の発表が予定されています。

これらの経済指標が底堅い結果となると、FRBの緩和縮小(テーパリング)の開始が意識され、米ドルの下支え材料となりそうです。これに対し、株式市場にとっては、ネガティブに受け止められる可能性も考えられそうです。いずれにせよ、発表後は不安定な動きとなる可能性も考えられるため、注意が必要となりそうです。

ユーロ圏では消費者物価指数の発表が予定されています。底堅い結果となるとECBの緩和縮小が意識されるかもしれません。

英国ではベイリーBOE総裁のコメント機会が予定されています。総裁の口から緩和縮小に関する手がかりが出てくると、ポンドを中心に過敏に反応する可能性があるため、注意したいです。

また、オーストラリアでは、RBAの政策金利の発表が予定されています。今回の会合における金融政策の可能性は低いと考えられますが、声明文等で今後の金融政策の手がかり、豪ドルの水準に関する評価などがあると、豪ドルを中心に市場が過敏に反応する可能性が考えられそうです。

先週はBOE、RBNZで緩和縮小の可能性が示されたことで市場では他の中央銀行の動向にも注目が集まることが想定されます。

このため、今後の金融政策を占う上で重要な中央銀行が注目する経済指標や中央銀行関係者のコメント等、新型コロナ関連の報道等に対して市場が過敏に反応する可能性があるため、今まで以上に注目が必要となりそうです。

また、ビットコインを中心とする仮想通貨の動向にも引き続き、注意が必要となりそうです。今のところ下落は一服しているものの、戻りは鈍く、伸び悩む状態が続いています。安値を切り下げるような動きとなると、市場全体のリスク許容度を後退させる可能性も考えられそうです。

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら


主要通貨の強弱


先週のFX市場は中央銀行関係者から早期の利上げの可能性が示された英国のポンドやニュージーランドのNZドルが強い推移となりました。 これに対し、ワクチン接種率も伸び悩み、緩和縮小の兆しがない日本の円は全面安となりました。米ドルは前半は上値の重い状態が続きましたが、その後は根強いFRBのテーパリング観測が下支え材料となり、比較的底堅い動きとなりました。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

直近30日間の主要通貨の通貨の強弱チャートを見ると、引き続き、円が最弱であるのに対し、ポンドの強さが目立つ状態が続いています。

【直近30日間の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら


直近30日間の株価指数の変化率


米国市場

先週の米国株式市場は底堅く、ジリジリと上昇する動きとなりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

欧州市場

欧州の株価指数は序盤に下押す動きとなる銘柄もありましたが、後半は概ね底堅い推移となりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数は中国の株価指数が大きな上昇となったほか、その他の株価指数も概ね底堅い推移となりました。

 

主要銘柄の相関性分析


先週の主要なドルストレートの銘柄の相関性を見ると、相関性はバラバラな数値となっており、米ドルの強弱がはっきりしない相場であったようです。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

これに対し、先週のドル円、クロス円の相関性を見ると、ほとんどの通貨ペアで高い相関性を示しており、円は他の主要通貨に対して近い動きとなっていたのが確認できます。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

先週の主要通貨と米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)の相関性を見ると、株価指数とドルㇲトレートは比較的相関性が低かったのに対し、株価指数とクロス円ではユーロ円や豪ドル円と比較的相関性が高い動きでした。

【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は序盤こそ小動きが続きましたが、後半は底堅く、一時110円台まで上昇する動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションの比率が高い中ものの、直近の上昇により含み損を抱えた売りポジションが増えており、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、直近の高値水準を少しではありますが、切り上げるような動きとなっており、底堅い動きが続くかを見守りたいところです。下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか、上値を探る動きとなった場合は高値を切り上げることができるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の投機筋の円の通貨先物ポジションは、買いと売りの双方が減少し、ネットすると円売りポジションの比率が少し減少となりました。依然として円売りポジションが優勢な状態が続いており、今後もこの状態が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2021/5/25)】

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ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは序盤に底堅い推移となり、1.227に迫る水準まで上昇したものの、後半は失速し、一時、1.21台前半まで押し込まれる動きとなりました。その後は反発に転じたものの、1.22付近では上値が重く、1.21台後半で週末を迎えました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売りポジションの比率が高いものの、直近の下押しで含み損を抱えた買いポジションが増えており、上昇した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値が重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、上昇基調が続いていましたが、直近では短時間ながら、安値を切り下げるような動きとなっており、流れが変わる可能性にも注意が必要な状況と考えられます。安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか、また上値を探る動きとなった場合は高値を切り上げることができるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいところです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションは、買いポジションが増加、売りポジションが減少となり、ネットすると買いポジション比率が前週に続き増加となりました。

このところ、ユーロ買いポジションの増加傾向が続いており、今後も増加傾向が続くかを見守りたいです。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2021/5/25)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは底は堅いものの、上値も重く、1.41台を中心に方向感の鈍い推移が続きました。

OANDAのオープンポジションを見ると、依然として高値圏で推移していることもあり、売りポジション比率が多い中、その多くが含み損を抱えており、下押した水準では安堵の買い戻し、上値を探る場面では損切りの買いが増え、底堅い状態が続く可能性を見出すことができそうです。

ただし、直近の伸び悩みでストレスを抱えた買いポジションも少し増えており、上昇した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなった場合は損切りの売りが増える可能性にも少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、高値圏で横ばい推移が続いていますが、まずは直近のレンジとなる1.41台を上下いずれに抜け出すか等に注目しながら、根気強く方向感を探っていきたいところです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点における投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは買いポジションが増加したのに対し、売りポジションが減少となり、ネットすると買いポジション比率が増加となりました。

依然として買いポジションが優勢な状況が続いてはいますが、今後も買いポジションの増加傾向が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2021/5/25)】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは序盤こそ底堅い推移となりましたが、後半は上値の重い推移となり、以前もサポートとなった0.7675付近まで下押しする動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が少し多い中、週末の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えており、上昇した水準では利益確定の売りが上値を圧迫、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、0.7675付近がサポートとして下落を食い止める動きが続いています。下押しの際はこの水準を守ることができか、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の投機筋の通貨先物市場における豪ドルのポジションは買いが減少したのに対し、売りが増加となり、ネットすると売りポジションが増加となりました。

依然として売買の偏りは少ない状態ですが、買いポジションが優勢な状態から売りポジションが優勢な状態に転じており、今後もこの傾向が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2021/5/25)】

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CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は底堅いものの、4200台前半では伸び悩む推移が続いています。

OANDAのオープンポジションを見ると、高値圏での推移が続いていることもあり、含み損を抱えた売りポジションが多く、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうですが、一方で直近の伸び悩みでストレスを抱えた買いポジションも少し増えており、上昇した水準では利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移となる可能性にも少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、直近では緩やかな上昇基調が続いていますが、伸び悩み感も出てきており、しっかりと高値を切り上げることができるか、下押しの際は直近のサポート水準や安値を結んだラインを守れるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいところです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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S&P500の先物市場における投機筋のポジションを見ると、買い、売りが双方増えましたが、ネットすると、買いポジションが増加となりました。このところ、ジリジリとではありますが、買いポジションの上昇傾向が続いており、今後も続くかを見守りたいところです。

【投機筋の先物市場のS&P500 consolidatedのポジションの推移(最終更新日2021/5/25)】

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