テクニカル分析解説

RSIにボリンジャーバンドを表示するチャート分析方法


1.RSIでバンドを作る


通常、ボリンジャーバンドは価格を基に計算してローソク足の上に描画しますが、オシレーター系テクニカル指標のRSIで計算しその上に描画することもできます(画像1のサブウインドウ参照)。この「RSIボリンジャーバンド」は、0から100までの範囲を行き来するRSIのラインを覆うようにバンドを描くもので、そのバンドはRSIの値に応じて拡大・縮小する性質があります。

従来のRSIは相場の過熱感を表す指標で、一般的に数値が70以上なら買われ過ぎ、30以下なら売られ過ぎと考えます。しかし、相場の勢いによっては買われ過ぎ/売られ過ぎといえる水準が変化するため、過熱感を正確に判断できない場合があります。その弱点を補うのが、RSIボリンジャーバンドです。

画像1/RSIボリンジャーバンド

RSIボリンジャーバンド

RSIボリンジャーバンドのメリットは、RSIとは別の角度から過熱感を把握できることです。例えば、通常のRSIでは30以下で売られ過ぎとみなしますが、相場の勢いによっては30より上の水準でも売られ過ぎという場合があります。そのようなとき、RSIボリンジャーバンドは-2σに達して、売られ過ぎの状態を示唆します。


2.MT4/MT5でRSIボリンジャーバンドを表示する方法


MT4/MT5では、簡単な操作でRSIにボリンジャーバンドを表示することができます。ナビゲータウインドウの「Bollinger Bands」を、RSIの領域へドラッグ&ドロップするとパラメータが設定できるようになります。ここで適用価格としてRSIが参照されるように「Previous Indicator’s Data(前のインディケータのデータ)」あるいは「First Indicator’s Data(初めのインディケータのデータ)」を選び、任意の数値を入力してOKをクリックすれば完了です。

画像2/ナビゲータウインドウからドラッグ&ドロップ(画像はMT5)

ナビゲータウインドウからドラッグ&ドロップ

3.RSIボリンジャーバンドを利用した手法


ここで紹介するのは、期間8のRSIに、「期間20、偏差2」のボリンジャーバンドを表示する例です。RSIボリンジャーバンドを使ってエントリーする場合は、±2σへの到達を逆張りのサインと考えます。前述の通り、RSIの70や30という水準に達していなくても構いません。

                       
【RSIボリンジャーバンドを使ったエントリー】
買いRSIがボリンジャーバンドの-2σに到達
売りRSIがボリンジャーバンドの+2σに到達

利益確定としては、「RSIがボリンジャーバンドの中心線(移動平均線)に到達した時点」「RSIが反対側のバンドに到達した時点」の2パターンのタイミングが考えられます。保守的にいくのであれば前者、積極的にいくのであれば後者で利確すると良いでしょう。

画像3/RSIボリンジャーを使ったエントリーと利確

RSIボリンジャーを使ったエントリーと利確

監修:山中康司氏

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