テクニカル分析解説

ボリンジャーバンドのスクイーズからエクスパンションする局面での手法


1.開発者も推奨する王道的手法


ボリンジャーバンドを使ったトレード手法で最も王道なのは、バンド幅が狭い状態でもみ合うスクイーズから、バンドが上下に拡大するエクスパンションに移行しトレンドが発生するタイミングを狙う方法です。これによりトレンドの初動を捉え、大きな利益幅を期待できるようになります。

基本的に、トレンドが発生する前にはボラティリティの低い停滞期があり、それを打ち破るかのようにボラティリティの高いトレンド期が訪れます。その変化は、ボリンジャーバンドのバンド幅を観察することにより察知することができます。

エントリーの条件は以下の通りで、この条件を満たした次のローソク足の始値付近を目安に、順張りでエントリーします。

       
【エントリー条件】
(1)バンドがスクイーズ状態からエクスパンションする
(2)ローソク足が±2σの外側で終値をつける

バンドがエクスパンションし、ローソク足が+2σの外側で終値をつけたら買いエントリー、-2σの外側で終値をつけたら売りエントリーです。画像1では、Aが売りエントリーのポイントで、その後に発生する大きな下落トレンドで利幅を伸ばせています。

画像1/売りエントリー

売りエントリー_g

決済に関しては、利益確定も損切りもバンドの幅が縮小に転じるタイミングで行います。その判断は、ローソク足が推移する側の±2σではなく、反対側の±2σに注目するのがポイントです。バンドの向きがそれまでの方向性から変わったところで決済します。画像1ではBの箇所が縮小に転じるタイミングであり、ここで売りポジションを決済します。


2.エクスパンションの方向性のダマシに注意


スクイーズからエクスパンションする局面を狙う順張りの手法は、初心者でも迷うことなく実行できるシンプルな内容ですが、当然必ず勝てるというものではなく、しばしば「ヘッドフェイク」と呼ばれるダマシが発生する可能性があります。ヘッドフェイクとは、ローソク足がボリンジャーバンドの外側に抜けてエクスパンションとなったものの、値動きが逆行して初動とは逆側のバンドに達する動きのことです(画像2参照)。

エクスパンションはヘッドフェイクとなる可能性があるので、その発生を警戒しつつ、発生時にはきちんと損切りすることが重要です。

画像2/ヘッドフェイク

ヘッドフェイク_g

監修:山中康司氏

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