FXに関するコラム・豆知識

米国雇用統計、ECB等の金融政策に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2022年1月31日)


今週の注目材料


今週は米国で雇用統計やISM景況指数の発表が予定されています。

米国の今後の利上げペースを占う上で重要な経済指標となるため、市場の注目度が高く、発表直後は不安定な推移となる可能性があるため、注意したいです。

欧州では、ECB理事会やBOE金融政策委員会、オーストラリアでは、RBA理事会等、中央銀行の金融制作を決定する会合が予定されています。

各中央銀行の金融政策の温度差が明確となると、FX市場を大きく動かす要因となるため、注意したいです。

また、引き続きウクライナ情勢や新型コロナの感染状況等の報道にも注意が必要となりそうです。

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら

【参考データ】


先週のFX市場の動き


先週のFX市場は、FOMCの結果を受けて米ドルが対主要通貨で強い推移となりました。これに対し、豪ドルやNZドル、スイスフランなどが弱い動きとなりました。

【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

【FXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】

 

最新の騰落率ランキングはこちら

 

主要銘柄の相関性分析

先週は米ドル中心の動きが続き、主要通貨は対ドルで近い動きとなりました。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

これに対し、ドル円、クロス円同士の相関性は低く、円中心の相場ではなかったのが確認できます。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

先週の主要通貨ペアと米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)の相関性を見ると、US500と主要銘柄の相関性は低く、株式市場の値動きの影響は限定的であったようです。

【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


先週の株価指数CFDの動き


米国市場

先週の米国の株価指数CFDは、依然として上値の重さが残ってはいますが、直近では下げ渋る動きが続いています。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数CFDも上値の重さが残っていますが、直近では緩やかな反発地合いが続いています。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは全体的には軟調な推移が続いています。底堅い動きとなっていた中国や台湾の株価指数も上値の思い動きとなりました。

 

【株価指数CFDの騰落率ランキング】

 

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら


米国債利回りの推移


【残存期限別の米国債利回りの推移】

米国債利回りは、長期債を中心に伸び悩む状態が続いていますが、短期債利回りは上昇傾向が続いています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブを比較すると、長期債は以前とあまり変わりはありませんが、短期債利回りが上昇しているのを確認できます。。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

 

OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は、序盤は小動きが続きましたが、終盤にかけて底堅い動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、直近の価格レンジの高めの水準で推移していることもあり、含み損を抱えた売りポジションが少し増えています。

このため、下押しする場面では利益確定の買い戻し、安値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い動きが続く可能性を見出すことはできそうです。

4時間足チャートを見ると、安値切り下げに失敗し、直近のレジスタンス水準を上抜ける動きとなり、反発地合いが続いています。

今週は、下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか、上値を探る動きとなった場合は、直近の高値水準を切り上げることができるか等に注目しながら方向感を探っていきたいところです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点における投機筋の円の通貨先物市場のポジションは、円売りポジション比率の減少傾向が続いています。今週もこの傾向が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2022/01/25)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは、上値の重い推移が続き、1.12台前半まで下押しとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が62%まで傾く中、下押しが続いているため、そのほとんどが含み損を抱えている状況です。

このため、反発した水準では利益確定の売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていますが、反発の際は、高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は安値を切り下げることができるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは先週は前週に続き、買いポジション比率が上昇しました。このまま買いポジション比率の増加傾向が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2022/01/25)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは上値の重い推移となり、1.33台後半まで下押しとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、ポジションの偏りは少ないですが、下落基調が続いているため、含み損を抱えた買いポジションが増えてます。

このため、反発の際は安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

一方で現水準付近での売りポジションの数も増えており、下押した水準では利益確定の買い戻しが増える可能性にも少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、安値を結んだラインを割り込んだ後、高値、安値を切り下げる動きが続いています。

このため、反発の際は、高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週の投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは売りポジションの減少傾向が続いていましたが、先週は少し売りポジションが増加となりました。依然として売買の偏りは限定的な状況が続いています。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2022/01/25)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは下落基調が続き、0.7を割り込む動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、上値の重い動きとなったため、含み損を抱えた買いポジションが増えています。

このため、反発した水準では利益確定売り、安値を切り下げる動きとなった場合は、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

また、一方で現水準付近での売りポジションの数も増えており、下押した水準では利益確定の買い戻しが増える可能性にも少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いており、下押しの際は、直近のサポート水準を守れるか、反発に転じた場合は、高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週の投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは売りポジション比率は少し減少しましたが、依然として偏りは大きい状況です。過去の水準を見ても偏りが大きくなっているところを見ると、売りポジションの決済の買い戻しにも少し注意が必要な状況が続きそうです。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2022/01/25)】

投機筋の通貨先物ポジションのチェックはこちら

CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は上値の重さは残るものの、下げ渋る動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が66.7%まで傾く中、直近のレンジ内で構築されたポジションが増えており、レンジを抜けると、苦しくなったポジションの損切りが増える可能性に注意が必要となりそうです。

また、下落基調が続いたため、高値圏で構築された含み損を抱えた買いポジションも残っており、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの買いが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、直近では徐々に値動きが収縮する動きとなっており、まずはこの均衡が上下いずれに崩れるかを見守りたいところです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物市場のポジションは買いポジション比率が増加となりました。今週も増加傾向が続くかを見守りたいです。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 consolidatedのポジションの推移(最終更新日2022/01/25)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら

 
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