FXに関するコラム・豆知識

株式、原油が軟調推移、FX市場では円高、ドル高 今週はECB理事会、欧米のPMI等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2021年7月19日)


米国CPIは市場予想上回るもパウエルFRB議長はハト派姿勢継続


先週は米国の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る結果となったことを受けて米金利が上昇、ドル買いが強まったものの、その後のパウエルFRB議長の議会証言においてハト派姿勢が再確認されると米金利が低下、米ドルが売られる展開となりました。

【米国の消費者物価指数(前年比)の推移】

その後は欧米株価や原油価格が下落したことを受けて、リスク回避色が強まり、米金利が低下、FX市場では資源国通貨が下落、円、米ドルが強い推移となりました。

【ドルインデックス、S&P500(CFD)、米国債利回り(10年、2年)、原油(CFD)、金(CFD)の推移】

上からドルインデックス、S&P500(CFD)、米国10年債利回り、米国2年債利回り、原油(CFD)、金(CFD)の推移

 

【残存期限別の米国債利回りの推移】

長期債利回りを中心に緩やかな低下傾向が続いています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債、日本国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

長期債利回りを中心に低下傾向が続いています。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債、日本国債のイールドカーブの推移はこちら

 

ECB理事会、欧米のPMI等に注目


今週は欧州でECB理事会が予定されています。

今回のECB理事会では先日、物価目標等が見直されたこともあり、フォワードガイダンスの変更が想定され、内容により、ユーロを中心に過敏に反応する可能性が考えられそうです。

また、ユーロ圏、英国、米国では、景気の先行指標となるPMIの速報値の発表が予定されており、注目が集まりそうです。

このほか、米国では週間の新規失業保険申請件数や住宅関連の経済指標の発表が予定されています。ただし、FOMCを次週に控えていることもあり、様子見ムードが強まり、各銘柄で方向感を見出しにくい状態が続く可能性も考えられそうです。

また、先週は軟調な推移となった株式市場や原油市場の動向、新型コロナ関連の報道等にも注意が必要となりそうです。

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら


主要通貨の強弱


先週のFX市場の主要通貨の強弱を見ると、円、米ドルが強いのに対し、豪ドル、カナダドルといった資源国通貨が軟調なリスク回避型の動きとなりました。

NZドルはRBNZが量的緩和を停止することを発表したため、底堅い推移となりました。これに対し、同様にカナダ銀行も緩和縮小を発表しましたが、事前に予想されていたこともあり、影響は限定的となっています。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

直近30日間の主要通貨の通貨の強弱チャートを見ると、前週までは強弱がはっきりしない状態でしたが、NZドルが大きく上昇したほか、先週は円、スイスフラン、米ドルが上昇したのに対し、豪ドル、カナダドルが下落となりました。

【直近30日間の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら


直近30日間の株価指数の変化率


米国市場

米国の株価指数CFDはUS2000が前週に続き軟調な推移となったほか、高値圏で推移していたUS500、US30、US100も上値の重い推移となりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

欧州市場

欧州の株価指数CFDも全体的に軟調な推移となりました。比較的堅調な推移となっていたNL25も終盤にかけて下押す動きとなりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは概ね横ばい推移となりましたが週末にかけては欧米の株価指数同様に軟調な推移となりました。

 

主要銘柄の相関性分析


先週は円が強い推移となったこともあり、USD/JPYと他のドルストレートの相関性は薄い動きとなりました。他の主要通貨の対ドルの通貨ペアは概ね相関性の高い動きとなりました。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

先週は円が強い相場となったため、ドル円とクロス円の相関性は比較的高い動きとなりました。ただし、NZドルも強かったため、ドル円、クロス円とNZD/JPYの相関性は低下しています。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

先週の主要通貨と米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)の相関性を見ると、US500とAUD/USD、AUD/JPYが高い相関係数となっており、株式市場と豪ドルが近い動きとなっていたのが確認できます。このほか、EUR/JPYやGBP/JPYとの相関性も比較的高い動きとなりました。

【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は110円台後半では上値が重く、109円台後半では底堅い動きとなり、方向感を見出しにくい動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションの比率が少し高い中、下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが比較的多い状況です。

このため、上昇した水準では安堵の利益確定売りが上値を圧迫、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値が重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、上昇基調が続いていましたが、安値を結んだラインや直近の安値を割み、高値更新に失敗するような動きとなった後、値動きが収縮し、方向感を欠く動きとなっています。

まずは高値、安値を結んだラインや直近の高値、安値水準を突破できるか等に注目しながら、均衡がいずれに崩れるかに注目しながら方向感を探っていきたいです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の円の通貨先物市場のポジション比率は円買いが増加し、円売り比率が低下しています。今週も円売り比率の低下傾向が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2021/7/13)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは1.177付近まで下押す動きとなりましたが、底も固く、横ばい推移が続いています。

4時間足チャートを見ると下落基調が続いてはいるものの、徐々に下落の勢いは弱まっており、横ばいに近い動きが続いています。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、下落基調が続いていることもあり、買いポジションの多くが含み損を抱えており、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い状態が続く可能性が考えられそうです。

一方で、直近では下落の勢いが弱まってきたこともあり、近い水準で構築され、利益が伸びず、ストレスを抱えた売りポジションも増えており、安値を切り下げた水準では利益確定の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い動きとなる可能性を見出すこともできそうです。

このため、今週は下押しの際は安値を切り下げることができるか、その後に買い戻しがどの程度入ってくるか、上値を探る動きとなった場合は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいところです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションはユーロ売りのポジションが増加し、買いポジション比率の低下傾向が続いています。今週もこの傾向が続くか、低下傾向に歯止めがかかるかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2021/7/13)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは方向感の鈍い推移が続きましたが、週末にかけては下押しが強まる動きとなりました。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いた後、横ばい推移が続く中、直近のレンジの安値圏まで下押す動きとなっています。

OANDAのオープンポジションを見ると買いポジションの比率が少し高い中、安値圏で推移していることもあり、買いポジションの殆どが含み損を抱えており、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い状態が続く可能性を見出すことができそうです。

今週はまず直近のサポート水準を守れるか、反発の際は直近のレジスタンス水準となる1.39付近をしっかりと突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは買いポジション比率が低下し、ポジションの偏りが少ない状況となっており、今後、ポジションが売買いずれに傾くかに注目したいところです。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2021/7/13)】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは上値の重い推移となり、直近の安値を切り下げて週末を迎えました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、下落基調が続いたことにより、買いポジションの殆どが含み損を抱えており、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると下落基調が続いており、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値を超えることができるか、下値を探る動きとなった場合は直近のサポート水準を切り下げることができるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは、徐々に売りポジションへの傾きが大きくなっており、今後もこの傾向が続くかに注目したいところです。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2021/7/13)】

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CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は前半に高値更新に失敗するような動きとなった後は上値の重い動きが続きました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売りポジションの比率が少し高い中、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが目立つ状況となっており、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、上昇基調が続いていましたが、直近では安値を結んだラインを割り込む動きとなっており、上昇の勢いが和らいでおり、短期的にでも流れが変わる可能性に注意が必要となりそうです。直近のサポート水準を守れるか、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物のオープンポジションを見ると、買いポジション比率が少し多い状況が続くなか、先週も微増となりました。今週もこの傾向が続くかを見守りたいところです。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 consolidatedのポジションの推移(最終更新日2021/7/13)】

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