FXに関するコラム・豆知識

パウエル議長の講演後はドル安、株高で推移 今週は雇用統計等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2021年8月30日)


FRBは年内テーパリング開始の可能性も利上げは慎重


先週は前週のリスク回避の巻き戻しの流れが続いた後、米国のジャクソンホールのシンポジウムにおけるパウエルFRB議長の講演に注目が集まりました。

パウエル議長の講演では、年内に金融緩和の縮小に着手するのが妥当との見解が示されましたが、利上げに関して積極的ではなかったことが、市場からはハト派的と受け取られ、FX市場ではドル売りが強まったほか、株式市場は底堅い推移となりました。

【ドルインデックス、S&P500(CFD)、米国債利回り(10年、2年)、原油(CFD)、金(CFD)の推移】

   

【残存期限別の米国債利回りの推移】

前半はリスク回避の巻き戻し、FOMCメンバーのタカ派的なコメントを受けて、全体的に上昇したものの、パウエル議長の講演後は全体的に低下となりました。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

先週は前週に比べ、短期債利回りが少し低下、長期債利回りは少し上昇となりました。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

 

米国の雇用統計、ISM景況指数等に注目


今週は米国で雇用統計、ISM景況指数といった重要な経済指標の発表が予定されています。特に雇用統計は米国の金融政策を占う上でも注目が集まることが想定され、発表前後は不安定な推移となる可能性があるため、注意が必要となりそうです。

参考データ

【米国の非農業部門雇用者数の推移】

【米国の失業率の推移】

【ISM景況指数の推移】

ユーロ圏では、ユーロ圏消費者物価指数に注目が集まります。米国の消費者物価指数のように伸びが鈍化しているとユーロの上値圧迫材料となるため、注意が必要です。

参考データ

【ユーロ圏の消費者物価指数の推移】

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら


主要通貨の強弱


先週のFX市場は、前週のリスク回避の巻き戻し、パウエル議長の講演を受け、リスク許容度が拡大したことにより、円、米ドル、スイスフラン等が弱い推移となったのに対し、豪ドル、NZドル、カナダドルが底堅い推移となりました。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

直近30日間の主要通貨の通貨の強弱チャートでは、円が徐々に弱くなっているのに対し、これまで弱い推移となっていた豪ドル、NZドル等が徐々に強い動きに転じています。

【直近30日間の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら


直近30日間の株価指数の変化率


米国市場

堅調な推移が続いた米国の株価指数CFDは下押しする場面もありましたが、週末にかけては高値を切り上げるような動きとなりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数CFDは全体的に伸び悩む動きでしたが、週末にかけては上値を探る動きが強まりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは伸び悩む銘柄が多い中、台湾やインドの株価指数が底堅い推移となりました。

 

主要銘柄の相関性分析


先週の主要なドルストレートの銘柄の相関関係を見ると、円とスイスフラン以外の主要通貨は対ドルで近い動きであったのが確認できます。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

ドル円とクロス円の相関関係は、クロス円同士の相関性が高かったほか、ドル円とクロス円の間でも多少の相関性があったことを示しています。

ただし、前週同様に、対ドルで円とスイスフランの相関性が高かったこともあり、スイスフラン円はドル円、他のクロス円との相関性は他の銘柄に比べると低い動きとなりました。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

先週の主要通貨ペアと米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)はドル円以外のドルストレートと。株価指数の相関が高かったほか、クロス円と株価指数も比較的高い相関性を示しています。ただし、ドル円と株価指数の相関性は低い動きとなりました。

【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は109.40-110.25付近のレンジ内で方向感の鈍い推移が続きました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションの比率が少し高い中、方向感を見出しにくい動きが続いたこともあり、現在の価格水準を中心に売買の偏りは少ない状態ですが、直近の下押しで含み損を抱えた買いポジションが少し増えており、安値を切り下げる動きとなると、これらのポジションの損切りの売りが増える可能性に少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、横ばいの推移が続いており、高値同士、安値同士をつないだラインや直近の高値、安値水準を突破することができるか等に注目しながら、均衡が上下いずれに崩れるかを見守りたいところです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の円の通貨先物市場のポジション比率は売りポジションが増加、買いポジションが減少し、前週に続き、円売りポジション比率が少し増加となり、円売りポジションに傾く状況が続いています。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2021/8/24)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

ユーロドルは緩やかな上昇基調が続いた後、パウエル議長の講演後に高値を切り上げ、一時、1.18を上抜ける水準まで上昇となりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、底堅い推移が続いたことにより、含み損を抱えた売りポジション増えており、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、8月中旬に1.18を少し上抜けた水準で一度上値を抑えられており、まずはこの水準をしっかりと上抜けることができるか、下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか等に注目しながら、反発地合いが続くかを見守りたいところです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは前週は買いポジションが増加となりましたが、先週は買いポジションが減少に転じ、買いポジションの減少傾向が継続となりました。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2021/8/24)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは底堅い推移となり、1.37台後半まで上昇する動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買のポジション比率の偏りは少ないものの、底堅い推移が続いたことにより、含み損を抱えた売りポジションが増えており、下押しした水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、高値、安値を切り上げ、反発地合いが続いていますが、下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る動きとなった場合は高値を切り上げることができるか等に注目しながら、反発地合いが続くかを見守りたいところです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のポンドの通貨先物市場ポジションは売りポジションが大幅に増加したことにより、ネットすると売りポジションが優勢に転じています。このまま売りポジションの増加傾向が続くかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2021/2021/8/24)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは反発地合いが続いた後、パウエル議長の講演を受けて0.73台に乗せる動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、反発により、含み損を抱えた売りポジションが増えており、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる場面では損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

今週は反発地合いが続いた場合、高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る動きとなった場合は直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、反発地合い継続の可能性を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは、前週に続き売りポジション比率の増加傾向が続いており、今後もこの傾向が続くか、これらのポジションの決済が増えるのかに注目したいところです。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2021/2021/8/24)】

投機筋の通貨先物ポジションのチェックはこちら

CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は高値圏での推移が続いた後、週末には4500台に乗せる動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売りポジションに傾く中、底堅い推移が続いているため、そのほとんどが含み損を抱えており、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、高値、安値を切り上げる動きが続いており、下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか、上値を探る動きとなった場合は高値を切り上げることができるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいところです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物のオープンポジションを見ると、買いポジション比率が少し増加となりました。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 consolidatedのポジションの推移(最終更新日2021/8/24)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら

 
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