FXに関するコラム・豆知識

物価上昇警戒により金融緩和縮小 今週はクリスマスによる流動性低下に注意 OANDAラボ-マーケット最新情報(2021年12月20日)


株式市場は軟調、FX市場は米ドル、ポンドが堅調


先週は主要中央銀行の金融政策の発表が続きました。

米国のFOMCでは、市場予想通り量的緩和の縮小ペースの加速が決定されたほか、金利見通しでは、2022年末までに3回の利上げを見込む参加者が過半数であることが示されました。その他、ECBがパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を段階的に終了することを発表、BOEは0.15%利上げ、日銀も大企業向けが中心のCPと社債買い入れの上限20兆円の増額措置を期限通り終了することを決定など、各中央銀行で温度差はあるものの、物価上昇への警戒から金融緩和縮小へ向けた動きに注目が集まりました。

株式市場では、BOEの利上げ以外は概ね事前に予想された範囲に収まっていたこともあり、大きな混乱には至っていませんが、週間を通しては上値の重い推移となりました。

FX市場では、米ドル、ポンド、円が底堅い推移となったのに対し、ユーロ、カナダドル、豪ドル等が軟調な推移となりました。

【FOMC参加者による金利見通しの変化】

点線が前回(2021年9月)時点における金利予想

FRBウェブサイトより引用

【ドルインデックス、S&P500(CFD)、米国債利回り(10年、2年)、原油(CFD)、金(CFD)の推移】

   

【残存期限別の米国債利回りの推移】

米国債利回りは、短期債利回りは比較的底堅いのに対し、長期債利回りは伸び悩む状態が続いています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブの変化を見ると、短期債利回りは比較的高い水準にいるのに対し、長期債利回りは低い水準となっています。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

 

クリスマスに向けた流動性低下に注意


今週はクリスマス週ということで、徐々に市場参加者が減り、流動性が低下することが予想されます。

このため、値動きが荒くなる可能性に注意が必要となりそうです。

経済指標は米国の個人消費支出、耐久財受注、中古住宅販売件数等に注目が集まりそうです。

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら


主要通貨の強弱


先週のFX市場は米ドル、ポンド、円が強い推移となったのに対し、カナダドル、豪ドル、NZドルのほか、ユーロが弱い推移となりました。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

直近30日間の主要通貨の通貨の強弱チャートでは、引き続き、円、スイスフラン、米ドルが強いのに対し、NZドル、カナダドル、豪ドルが弱い動きとなりました。

【直近30日間の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら


直近30日間の株価指数の変化率


米国市場

先週の米国の株価指数CFDは、US30、US500は高値圏で伸び悩む動きとなったほか、US100やUS2000は下押す動きとなりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数CFDは全体的に上値の重い推移となりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDも概ね緩やかな下落基調が続きました。

 

主要銘柄の相関性分析


先週の主要なドルストレートの通貨ペアの相関性は、ユーロ、ポンド、豪ドル、スイスフラン等は対ドルで近い動きとなっていたものの、ドル円は他のドルストレートと相関性の低い動きとなりました。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

ドル円、クロス円の相関性を見ると、概ね相関性の高い動きとなりましたが、ドル円とカナダ円、スイスフラン円、南アフリカランド円の相関性は低い動きとなりました。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

先週の主要通貨ペアと米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)の相関性を見ると、US500と豪ドルとは多少の相関が見られたものの、その他の通貨との相関は低い数値となりました。

【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は、前半は底堅い推移となり、114円台に乗せる動きとなったものの、その後は失速し、113円台で週末を迎えています。

OANDAのオープンポジションを見ると、方向感を見出しにくい動きが続いていることもあり、現在の価格水準付近で構築されたポジションが多い状態です。

力が均衡しており、鈍い動きが続く可能性を見出すことができる一方で、均衡が崩れると、これらのポジションの損切り注文を絡めて、値動きが活発化する可能性も考えられそうです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の円のIMMポジションは、前週に続き、円売りポジションの減少傾向が続いています。今週もこの傾向が続くかに注目したいです。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2021/12/14)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは、1.12台前半から1.13台中盤を中心とした方向感の鈍い推移が続いています。

OANDAのオープンポジションを見ると、このレンジ内で構築されたポジションが売買双方で増えており、レンジをしっかりと抜ける動きとなると、苦しくなったポジションの損切り注文が増える可能性に注意が必要となりそうです。

売買比率を見ると、買いポジションの比率が高く、下抜ける動きとなった方がインパクトが大きくなるかもしれません。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点でのユーロのIMMポジションは、引き続き売買の偏りの少ない状態が続いています。今後、売買のいずれに傾いていくかに注目したいです。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2021/12/14)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは底堅く、一時は1.33台後半まで上昇する動きとなりましたが、週末には失速となりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が65%程度まで上昇する中、週末の下押しにより、そのほとんどが含み損を抱えています。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げた場合は、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、安値、高値を切り上げ、反発地合いが続く中、踏ん張ることができるかに注目したいところです。

下押しの際は直近のサポート水準を守れるか、上値を探る動きとなった場合は高値を切り上げることができるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点でのポンドのIMMポジションは、買いポジションが大きく減少したことにより、売りポジション比率が増加となりました。

今後も売りポジション比率の増加傾向が続くかを見守りたいです。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2021/12/14)】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは底堅く、0.72台まで上昇となりましたが、週末にかけては、0.71台前半まで下押す動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が63%まで上昇する中、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えています。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移となる可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、高値、安値を切り上げる反発地合いが続いていますが、下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか等に注目しながら、反発地合いが続くかを見守りたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の豪ドルのIMMポジションは、売りポジションが少しとなりましたが、依然として売りポジションに大きく傾く状況が続いています。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2021/12/14)】

投機筋の通貨先物ポジションのチェックはこちら

CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は高値圏で伸び悩む動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションが60%を超える中、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えています。

このため、反発した水準では、安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い動きとなる可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、直近の高値水準を切り上げる動きが続いていますが、直近では、深めな下押しとなっており、流れが変わる可能性にも少し注意が必要となりそうです。

上値を探る場面では、しっかりと高値を切り上げることができるか、下押しの際は、過去のレジスタンスやサポートとなった水準等を守れるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物市場のオープンポジションの売買比率は前週とあまり変化はなく、買いポジション比率が優勢な状況が続いています。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 consolidatedのポジションの推移(最終更新日2021/12/14)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら

 
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