FXに関するコラム・豆知識

米国FOMCに注目、引き続きウクライナ危機に関する報道にも要警戒 OANDAラボ-マーケット最新情報(2022年3月14日)


今週の注目材料


今週は米国の金融政策を決定するFOMCの開催が予定されています。

市場予想では25bpの利上げとの見方が中心となっています。最近のFOMCの傾向としてはサプライズによる市場の混乱を避ける傾向があるため、市場予想以上の利上げとなる可能性はそれほど高くはないと考えられますが、昨今の物価の上昇を受けて50bpの利上げとなる可能性もゼロではなさそうです。

また、併せて発表されるFOMCメンバーによる金利見通し(ドットチャート)の変化にも注目が集まりそうです。金利先高観が強まると、米ドルの下支え材料と考えられる一方で株式市場にとっては上値圧迫材料となるかもしれません。

【FEDの利上げの折り込み度の目安となるCMEのFedWatchTool】

出所:CME Fed Watch Tool

【参考データ】

 

このほか、本邦では日銀の金融政策決定会合、英国では利上げが予想されるイングランド銀行(BOE)の金融政策委員会が予定されています。

日銀の金融政策決定会合では、日銀の金融政策の方向性に注目が集まります。

主要国が相次いで金融緩和縮小へ向かう中、景気判断を引き下げ、金融緩和の継続が示されると、円の上値圧迫材料となりそうです。

また、引き続きウクライナ情勢に警戒が必要な状況が続きそうです。最新の報道には注意したいです。

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら


先週のFX市場の動き


先週のFX市場は米ドル、ユーロ、カナダドルが底堅い推移となったのに対し、円、スイスフラン、ポンドが弱い推移となりました。

【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】

 

最新の騰落率ランキングはこちら

 

主要銘柄の相関性分析

先週のドルストレートの相関性を見ると、全体的にまとまりがなく、米ドル中心の相場ではなかったようです。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

ドル円、クロス円の通貨ペアの相関性は全体的に高く、円は対主要通貨で近い動きとなりました。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

また、ユーロを含む主要な通貨ペアの相関性も、全体的に高い相関く、ユーロも対主要通貨で近い動きとなっていたようです。

【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】

先週の主要通貨ペアと米国株価指数(ここでは代表的なUS500との相関性を表示しています)の相関性を見ると、米国株式市場とFX市場の値動きの相関は限定的であったようです。

【先週の主要銘柄と米国株価指数の相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


先週の株価指数CFDの動き


米国市場

先週の米国の株価指数CFDは、反発に転じる場面もありましたが、週末にかけて失速となりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数CFDも反発となった後は、伸び悩む動きとなりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは全体的に横ばい推移となる中、香港の株価指数の弱さが目立ちました。

 

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

【株価指数CFDの騰落率ランキング】

 

最新の騰落率ランキングはこちら


米国債利回りの推移


【残存期限別の米国債利回りの推移】

米国債利回りは、短期債、長期債がいずれも再上昇となりました。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブを比較すると、全体的に上昇しているのが確認できます。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

 

OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は、底堅い推移が続き、週末には117円台まで上昇となりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売りポジションに傾く中、直近の上昇により含み損を抱えた売りポジションが増えています。

このため、下押しの際は安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、しばらく続いた均衡が崩れ、上昇基調に転じています。

下押しの際はどの程度下押すか、再度高値を探る場面では高値を切り上げることができるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点における投機筋の円の通貨先物市場のポジションは、売りポジションが減少となりましたが、週末にかけてのドル円の上昇により、再度増えている可能性も考えられそうです。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2022/03/08)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは1.11付近まで反発となったものの、週末にかけては失速となりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、下落基調が続いていることもあり、買いポジションのほとんどが含み損を抱えており、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

ただし、4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていますが、少し大きな反発となった後だけに、直近の下押しで安値を切り下げることができるか、再度高値を探る動きとなった場合は、直近のレジスタンス水準となる1.11付近を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは売買双方のポジションが増加する中、買いポジション比率が少し低下となりました。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2022/03/08)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは下落基調が続き、1.3に迫る動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、下押しにより、買いポジションのほとんどが含み損を抱えています。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続く中、反発の際は高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近のサポート水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週の投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは売りポジション比率が増加となりましたが、依然として偏りの少ない状態が続いており、今後、どちらに偏りが増えていくかを見守りたいところです。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2022/03/08)】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは序盤こそ底堅い推移となったものの、その後は失速となり、伸び悩む動きが続いています。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、伸び悩みにより、苦しくなった買いポジションが少し増えています。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移となる可能性を見出すこともできそうです。

4時間足チャートを見ると、上昇基調に転じつつありますが、直近では高値切り上げに苦戦しており、方向感を見出しにくい状況とも考えられます。今後も直近の高値、安値の水準等に注目しながら、根気強く方向感を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは前週から大きな変化はなく、依然として売りポジションに大きく傾く状態が続いており、これらの決済による買いが増える可能性にも注意したいです。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2022/03/08)】

投機筋の通貨先物ポジションのチェックはこちら

CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は下落は一段落したものの、上値の重さは残り、伸び悩む動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、安値圏で推移しているため、そのほとんどが含み損を抱えています。

このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、徐々に値動きが収縮するような動きとなっており、均衡が崩れると崩れた方に短期的にでも方向感が出てくる可能性を見出すことができそうです。

このため直近の高値、安値を結んだライン、直近の高値、安値水準等に注目しながら、均衡が上下いずれに崩れるかを見守りたいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物市場のポジションは買いポジションに傾く状況が続いていますが、前週に続き買いポジション比率が減少が続いています。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2022/03/08)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら

 
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