中央銀行の金融政策のスタンス、日米財務省会談等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2022年4月18日)
今週の注目材料
今週はパウエルFRB議長やラガルドECB総裁等の中央銀行関係者のコメント機会が多く予定されています。利上げを含む金融政策の引き締めに対して積極的か否かで関連する通貨ペアが過敏に反応する可能性が考えられます。
また、今週予定されている日米財務相会談にて昨今の円安進行に対して言及があるか、その他本邦要人からの本格的な円安を牽制するコメント等が出てくるか等にも注意したいです。
経済指標は、米国では中古住宅販売件数等の住宅関連の発表が予定されているほか、欧州各国のPMI、中国GDP、本法の貿易収支等に注目が集まりそうです。
先週末からイースターのため休場となる国が多く、流動性が低下し、鈍い動きとなった銘柄が多いですが、徐々に休暇明けの市場参加者が増えてくるため、市場の動きの変化に注意したいです。
このほか、引き続きウクライナ情勢に関する最新の報道に注意が必要な状況が続きそうです。
先週のFX市場の動き
先週のFX市場はポンド、米ドルが強い推移となったのに対し、円が引き続き弱い動きとなりました。
【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】
【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】
主要通貨に対し、円が弱さが目立つ状態が続いています。
【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】
主要銘柄の相関性分析
先週のドルストレートの相関性を見ると、多少の相関性を見出すことはできるものの、それほど高いわけでもなく、米ドル中心の相場ではなかったようです。
【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】
ドル円、クロス円の通貨ペアも多少の相関性はあるものの、CHF/JPYやNZD/JPYは他の円絡みの銘柄と相関性の低い動きとなりました。
【先週のドル円、クロス円の相関性】
ユーロを含む主要な通貨ペアの相関性を見ると、逆相関になるものもあり、ユーロ中心の相場でもなかったようです。
【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】
先週の株価指数CFDの動き
米国市場
先週の米国の株価指数CFDは、反発地合いが強まる場面もありましたが、上値の重さも残りました。
欧州市場
欧州の株価指数CFDも全体的に横ばいとなる中、フランスの株価指数が比較的底堅い動きとなりました。
アジア・オセアニア市場
先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDは中国が底堅いのに対し、インドは軟調な推移となるなど、まとまりのない動きとなりました。
【株価指数CFDの騰落率ランキング】
米国債利回りの推移
【残存期限別の米国債利回りの推移】
米国債利回りは、全体的に上昇傾向が続いていますが、短期債の利回りの上昇が一服となりました。
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】
直近5週の金曜日のイールドカーブを比較を見ると、全体的な利回りの上昇傾向が続く中、短期債利回りの上昇が一服したこともあり、逆イールド解消が解消する年限が増えました。
【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】
出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY
OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き
FX
米ドル/円(USD/JPY)
先週のドル円は、緩やかな上昇基調が続き、一時126.70に迫る水準まで上昇となりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、上昇基調が続いたこともあり、売りポジションに傾く中、その多くが含み損を抱えています。このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、上昇基調が続いています。このため、下押しの際は安値を結んだトレンドライン、また直近のサポート水準を守れるか、上値を探る動きとなった場合は直近の高値水準を突破できるかどうか等に注目しながら上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。
【USD/JPYの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週火曜日時点における投機筋の円の通貨先物市場のポジションは、前週に続き売りポジション比率が増加となりました。
【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2022/4/12)】
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
先週のユーロドルは上値の重い推移が続き、一時は1.08台を割り込む水準まで下押しする動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに大きく傾く中、そのほとんどが含み損を抱えている状況です。このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移となる可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、下落基調が続く中、1.08を割り込んだ水準では底堅い状態が続いています。今週も1.08を割り込んだ水準でどの程度買いが入るか、反発に転じる場面では引き直したトレンドラインや直近のレジスタンスを突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【EUR/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは前週に続き、買いポジション比率がジワリと上昇しましたが、依然として偏りは少ない状況が続いています。
【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2022/4/12)】
ポンド/米ドル(GBP/USD)
先週のポンドドルは序盤は底堅く、1.315付近まで反発する動きとなったものの、その後は失速し、1.30台で方向感の鈍い動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が高い中、上値の重い状態が続いているため、そのほとんどが含み損を抱えています。このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、比較的大きな反発となった後、半分程度、吐き出す動きとなっていますが、直近のサポート水準を守れるか、再度上値を探る場面では、直近のレジスタンスとなった1.315付近を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【GBP/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
先週の投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは前週に続き売りポジション比率が増加となりました。今後もこの傾向が続くかを見守りたいです。
【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2022/4/12)】
豪ドル/米ドル(AUD/USD)
先週の豪ドルは反発に転じる場面もありましたが、上値も重く、0.74を割り込む水準まで下押しとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ないですが、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えています。このため、反発した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性に注意が必要となりそうです。
4時間足チャートを見ると、ジリジリと高値、安値を切り下げる動きが続いています。今週もこの傾向が続くかを見守りながら、根気強く方向感を探っていきたいです。
【AUD/USDの4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは前週に続き、売りポジション比率は減少となりましたが、依然として売りポジションに傾く状態が続いています。
【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2022/4/12)】
CFD
米国S&P株価指数500(US500)
先週のUS500は上値の重い推移となり、4400を割り込む水準まで下押しとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾く中、直近の下押しにより、含み損を抱えた買いポジションが増えています。
このため、上昇した水準では安堵の利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増え、上値の重い推移が続く可能性を見出すことができそうです。
4時間足チャートを見ると、上値の重い推移が続いていましたが、直近では4380-4475付近のレンジで、揉み合う動きが続いています。まずはこのレンジを上下いずれに抜けるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。
【US500の4時間足チャート】
表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3、OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足
投機筋のS&P500先物市場のポジションは僅かに買いポジションの比率が優勢に転じています。この傾向が今後も続くかを見守りたいです。
【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2022/4/12)】
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。