FXに関するコラム・豆知識

OANDAオーダーブックの使い方・オープンポジションを確認する方法


実際のチャート上でオープンポジションをチェック


オープンポジション

 

今回はMT4用のオーダーブックインジケーターを用いてオープンポジションを表示したものを見ながら、実際のFX市場(ドル円)の値動きをチェックしてみたいと思います。

 

2019年5月23日のドル円


次のチャートはドル円の1時間足チャートの上にMT4用のオーダーブックインジケーターでオープンポジションを表示させたものです。

方向感があまりなく、110.15-110.40付近のレンジ内での推移が続いる状況です。

オープンポジションを見ると、買いが63.5%、売りが36.5%と買いポジションに大きく傾いています。

このポジションの傾きの情報から得られるものは、「下落トレンドが発生しているのでは!?」ということと、「買いポジションに傾いているので、安値を更新するような動きとなると、損切りの売りが増えやすい!?」ということと、一方で「上昇すると、利益確定の売りが入りやすい」ということです。

オープンポジションのグラフを見ると、直近のレンジである110.15-110.40付近で構築されたポジションが売買共に多い状況です。

現時点では売買の力が均衡する状態が続いていますが、このレンジを上下いずれかに抜け出すような動きとなると、いずれかのポジションが含み損を抱え、苦しくなる状況といえます。

 

【2019年5月23日の1時間足チャート オープンポジション①】

MT4のオーダーブックインジケーターを表示させた2019年5月23日の1時間足チャートの画像①

 

同じ時間帯のオープンオーダーを見ると、110.15-110.40付近のレンジの上には逆指値の買い、レンジの下には逆指値の売りが厚めに入っており、レンジを抜けると、方向感を見誤ったポジションの損切りも絡め、方向感が出てきそうな気配となっています。

オープンポジションが買いに大きく傾いている状況と考えると、下落した場合の方が、溜まった買いポジションの売りが増え、下落が勢いづく可能性が高い状況と考えられます。

 

【2019年5月23日の1時間足チャート 同じ時間のオープンオーダー】

MT4のオーダーブックインジケーターを表示させた2019年5月23日の1時間足チャートの画像②

 

その後の動きをオープンオーダーを表示した1時間足チャートで見ると、レンジを下抜ける動きとなり、110.15の下に溜まっていた逆指値の売りオーダーを消化し、下落基調が強まる展開となりました。

 

【2019年5月23日の1時間足チャート その後のオープンオーダー】

MT4のオーダーブックインジケーターを表示させた2019年5月23日の1時間足チャートの画像③

 

同じ時間のオープンポジションを見ると、レンジの下抜けにより、買いポジションが多少絞り出されたものの、苦しくなった買いポジションがまだ多数残っているのが確認できます。

下落が続いた場合は、これらのポジションは、さらに苦しくなり、損切りをする可能性が高まります。

 

【2019年5月23日の1時間足チャート オープンポジション②】

MT4のオーダーブックインジケーターを表示させた2019年5月23日の1時間足チャートの画像④

 

その後、価格はさらに下落し、心理的節目となる110.00を割り込みました。

節目を割り込んできたこともあり、残った買いポジションの一部が決済を余儀なくされ、レンジ内のポジションが減少しています。

短時間で下落が勢いづいているところを見ると、市場全体でも、110円台で構築された買いポジションの損切り、ロスカットの売りが多く出たことが予想されます。

また、下落過程の109円台でも買いポジションが構築され、そのほとんどが含み損を抱える状況に陥っています。

このため、下落が続くと、これらのポジションの損切りの売りも出てくる可能性があり、下落を後押しする可能性が考えられます。

 

【2019年5月23日の1時間足チャート オープンポジション③】

MT4のオーダーブックインジケーターを表示させた2019年5月23日の1時間足チャートの画像⑤

 

その後の値動き、オープンポジションを見ると、さらに価格が下落し、レンジ内の買いポジションの損切り、ロスカットが増え、減少しているのが確認できます。

また、その下の水準を見ても下落過程で構築された買いポジションが減少しており、損切りの売りが多く出たことが確認できます。

 

【2019年5月23日の1時間足チャート オープンポジション④】

MT4のオーダーブックインジケーターを表示させた2019年5月23日の1時間足チャートの画像⑥

 

まとめ


このようにオープンポジションを見ながら、分析を行う場合は苦しい立場に追い込まれている、またはこれから苦しくなるのは誰かに注目し、どこで損切りが出やすいかを考えながら相場を分析していくと、値動きの予想の際に参考になると思います。


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