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TradingViewのコミュニティスクリプト「MACD/EMA Long Strategy」のロジック概要や注意点を解説


この記事では、TradingViewのコミュニティスクリプトに投稿された「MACD/EMA Long Strategy」(制作者名:Profit-Hunter)について紹介します。

1.ロジック概要

このストラテジーは相場を強気相場と弱気相場に分類し、それぞれで異なるトレードをします。
インジケーターはSMAとEMA、MACDを使用し、ロングのみで取引するのが特徴です。
直近終値がSMAよりも大きい場合は強気相場とみなし、エントリー条件を緩く、決済条件を厳しくしています。
こうしてエントリー頻度を高めるとともに、決済をできるだけ先延ばしして利幅を伸ばします。
逆に、直近終値がSMAよりも小さい場合は弱気相場とみなし、エントリー条件を厳しく、決済条件を緩くしています。
エントリー頻度を低くしつつ早めに決済することにより、より確実に利幅を得るという趣旨です。
具体的には、直近終値がSMAよりも大きい場合は、MACDヒストグラムがプラスになるとエントリーします。
一方、直近終値がSMAよりも小さい場合は、MACDヒストグラムがプラスかつ直近終値がEMAよりも大きくなるとエントリーします。
決済について、直近終値がSMAよりも大きい場合は、MACDヒストグラムがマイナスかつ直近終値がEMAよりも小さくなると決済します。
一方、直近終値がSMAよりも小さい場合は、MACDヒストグラムがマイナスになると決済します。

2.ストラテジーテスター

ユーザーが設定可能なパラメーターは5種類です。
SMAの期間が200なので、日足の200日移動平均線を主に想定していると予想できます。

パラメーター設定

 
SMA 200(SMAの計算期間)
EMA 20(EMAの計算期間)
fastLength 12(短期EMAの計算期間)
slowlength 26(長期EMAの計算期間)
MACDLength 9(MACDシグナルの計算期間)

プロパティ初期設定

 
初期資金 100,000(ストラテジーで取引可能な初期資金)
基準通貨 デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨)
発注サイズ 1取引(取引ごとの枚数)
ピラミッディング 1注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数)

ポンド/円 4時間足

バックテスト開始初期にマイナスに沈んだが、そこから右肩上がりの成績

バックテスト開始初期にマイナスに沈んだものの、そこから右肩上がりの成績です。
プロフィットファクターは1.7である一方で勝率は46.71%であり、50%を下回っています。

ポンド/円 日足

同じ通貨ペアであっても、チャートの時間軸が異なると成績も異なる

先ほどはポンド/円の4時間足で、こちらは日足です。
同じ通貨ペアであっても、チャートの時間軸が異なると成績も異なることが分かります。
4時間足と比べて、日足は成績がやや不安定な様子が見て取れます。
プロフィットファクターは1.153、勝率は38.6%であり、勝率がやや低いのが特徴です。

バックテスト総括

バックテスト結果は右肩上がりでしたが、プロフィットファクターは小さく、不安定です。
強気相場と弱気相場ではトレード手法が異なるので、SMAの計算期間を通貨ペアや時間軸ごとに調整することで、成績を改善できる可能性があります。

3.注意すべきポイント

  • ・ショートで取引しないので、下落局面で取引機会を逃す可能性がある
  • ・下落局面でもロングで取引するので、損失が増える可能性がある
  • ・狭い範囲のレンジ相場では損切りを繰り返す可能性がある

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