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「CCI+EMA Strategy with Percentage or ATR TP/SL [Alifer]」とは?バックテスト結果から活用方法や注意点を解説


この記事では、TradingViewのコミュニティスクリプトに投稿された「CCI+EMA Strategy with Percentage or ATR TP/SL [Alifer]」(制作者名:alifer123)について紹介します。

※本文の内容は執筆時点(2023年10月)のものです。
ストラテジーのコードはアップデートされる可能性があります。

1.ロジック概要

このストラテジーは、CCI、RSI、EMAの3つを使ってエントリーします。
CCIやRSIで買われすぎや売られすぎを判断し、EMAでトレンドを確認することで、勝率と大きな利幅の両方を狙っています。

ロングのエントリー条件は、終値がEMAよりも上にあり、RSIが売られすぎの水準にある状態で、CCIが売られすぎの基準を下から上に抜けることです。
ショートのエントリー条件は、ロングの逆です。
なお、CCIの使用は必須、RSIとEMAの使用については選択制を採用しており、デフォルト設定はCCIとEMAの2種類を使っています。

決済方法については3種類あり、1つは必須で、残り2種類から1つを選択します。
必須の決済方法は、ロングポジション保有時にCCIが買われすぎの基準を下から上に抜けるか、または、ショートポジション保有時にCCIが売られすぎの基準を上から下に抜ける場合です。

そして、選択可能な決済方法の1つ目は、含み益または含み損が特定の大きさ(%)に達した場合に決済する方法です。
2つ目は、ボラティリティを考慮に入れ、ATRを使って決済位置を決める方法です。
デフォルトでは特定の大きさ(%)を採用しています。

複数の選択肢を提示し、ユーザーの好みに応じてカスタマイズできるように工夫しています。

2.ストラテジーテスター

ユーザーが設定可能なパラメーターは16種類あります。
決済に関して、Percentage TP/SLとATR TP/SLを両方ともオフにしないよう、注意が必要です。

パラメーター設定

 
CCI Length 14(CCIの計算期間)
買われすぎ 150(CCIの買われすぎの基準)
売られすぎ -140(CCIの売られすぎの基準)
Use RSI オフ(RSIを使用するか)
RSIの期間 14(RSIの計算期間)
RSI Overbought 70(RSIの買われすぎの基準)
RSI Oversold 30(RSIの売られすぎの基準)
Use EMA オン(EMAを使用するか)
EMA Length 55(EMAの計算期間)
Percentage TP/SL オン(エントリー後、特定の利幅または損失幅【%】で決済するか)
ATR TP/SL オフ(エントリー後、ATRを使って決済位置を決めるか)
Take Profit (%) 10(Percentage TP/SLをオンにした場合の利食いの大きさ【%】)
Stop Loss (%) 10(Percentage TP/SLをオンにした場合の損切りの大きさ【%】)
ATR Length 20(ATR TP/SLをオンにした場合の、ATRの計算期間)
ATR SL Multiplier 4(ATR TP/SLをオンにした場合の、損切り位置の調整係数)
Risk Reward Ratio 2(ATR TP/SLをオンにした場合の、利食い位置の調整係数)

プロパティ初期設定

 
初期資金 10,000(ストラテジーで取引可能な初期資金)
基準通貨 デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨)
発注サイズ 10%(資産比)
ピラミッディング 1注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数)

ユーロ/円 日足

ユーロ/円 日足

ユーロ/円の日足チャートでバックテストしたところ、ジグザグと右肩上がりの成績になりました。
勝率は75.38%と高く、プロフィットファクターも1.77と好調すぎるくらいです。

ポンド/円 日足

ポンド/円 日足

ポンド/円の日足チャートの場合、途中までは右肩上がりでしたが、最後に成績を落としています。
勝率は65.67%、プロフィットファクターは1.308で悪い数字ではありませんが、最後にあるようなドローダウンの見極めが成否を分けるポイントになりそうです。

バックテスト総括

おおむね右肩上がりのバックテスト成績ですが、ポンド/円はやや長期間のドローダウンがあります。
使用するインジケーターや決済方法について複数の選択肢があるので、調整することでドローダウンを抑えられる可能性があります。

3.注意すべきポイント

  • ・使用するインジケーターや決済方法、パラメーターの数字で自由度が高い
  • ・パラメーターの検証、調整には根気が必要になる
  • ・CCIを軸に構成しており、トレンド傾向が強い相場などCCIが機能しにくい場面では、損切りが繰り返される可能性がある

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