テクニカル分析解説

フェイク・セットアップとは?プライスアクションの基礎知識


フェイク・セットアップとは?

フェイク・セットアップ

フェイク・セットアップという名のサインは、「偽物、騙す」という意味のフェイクと、「配置、組み立て、設定、段取り」などの意味をもつセットアップで構成され、「ダマシ」によって新たな市況への段取りができるシグナルです。

同サインは、今までのトレンドとは逆方向の値動きが加速するプライスアクションです。
上昇あるいは下落相場が続いた後は、高値圏または安値圏にてレンジを形成する場合があります。
そのようなケースでは、その後トレンドの進行する方向へレンジの突破を試し、ブレイクに失敗すると反対方向に値動きが進む可能性が高いです。

値動きに方向感が無くレンジ相場が形成される場合、通常はレンジの高値・安値のどちらかへのブレイクに追随するのが典型的な戦略です。
しかし、フェイク・セットアップは、一旦レンジがブレイクされたものの、本格的な突破に失敗した形です。
レンジの上限・下限が改めて意識されることに加え、追随するはずだった売買の修正が重なって反対方向への値動きが加速しやすい状況です。

より詳細に言えば、レンジ相場の中で、レンジ下限となる直近安値を割り込んで下落したものの、急速に切り返してレンジ上限である直近高値を越えるような値動きです。
また、直近の高値をブレイクしたものの、そのブレイクがダマシに終わり、逆方向にある直近安値を割り込んで下落が加速する値動きを指します。
下降トレンドの大底圏や上昇トレンドの天井圏で出現して、トレンド転換シグナルになることが多いので、重宝されます。

フェイク・セットアップは「偽りの身のこなし」「ウソの姿勢」とも言え、レンジブレイクが失敗に終わったあと、反対方向への値動きが加速する現象です。
ダマシがあったからこそ、反対方向への加速的な値動きが見られるというロジックで、それが醍醐味でもあります。

レンジの形成が先決条件となるだけに、レンジの打破を思わせる値動き自体が一つのサインです。
しかし、結局ダマシとなるわけで、そのダマシとなるローソク足は往々にして「スパイクハイ」か「スパイクロー」の形です。

その上、「強気リバーサル」もしくは「弱気リバーサル」のサインも形成し、当然のように、前後のローソク足との関係で「アウトサイド」または「インサイド」のサインも点灯させるのが一般的です。

さらに、重要な高値や安値の水準において、フェイク・セットアップは事実上のフォールス・ブレイクアウトになるケースも多いです。
要するに、サインが重なることが多く、その総合的な作用が効いてくるからこそ、有効になるわけです。

実戦における応用に関して、相場がトレンドありの状況にあるか、トレンドレスの状況にあるかを認識してからサインを読み取るのが肝心です。
一般論として、トレンドレスの状況においては、フェイク・セットアップ成立の蓋然性が低くなります。
なぜなら、トレンドレスの状況では、レンジブレイク失敗後に逆方向に動いても勢いが弱く、トレンドにつながりにくいからです。
トレンドレス相場では、トレーディングにおける優位性があまりないと考えられます。

反面、トレンドありの市況において、フェイク・セットアップのサインは絶大な効果を発揮します。
トレンドを逆転させるサインとして、蓋然性や有効性が高いです。
一概に言えませんが、フォールス・ブレイクアウトよりも信憑性の高いサインになりやすいです。
トレンドの終焉や転換を見極める上で、もっとも重要なプライスアクションです。

Provided by
陳 満咲杜(まさと)

中国・上海生まれ。
1992年来日、日本語学校を経て日本大学経済学部に入学。
生活費と学費をアルバイトでまかないながら在学中より株式投資を開始。
大学卒業後、中国情報専門紙の株式担当記者を経て黎明期(1999年)のFX業界へ。
香港や米国の金融機関で実務を重ね、トレーダーとしての経験を積む。
GCAエフエックスバンク マネージングディレクター、イーストヒルジャパン チーフアナリストを経て独立。
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト。

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