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TradingViewのコミュニティスクリプト「RSI W Pattern strategy」のロジック概要や注意点を解説


この記事では、TradingViewのコミュニティスクリプトに投稿された「RSI W Pattern strategy」(制作者名:mohanee)について紹介します。

1.ロジック概要

このストラテジーはRSIと2つのEMAを使用し、上昇トレンドで押し目が出現するとロングでエントリーします。
また、ポジション保有後にさらに押し目が出てダブルボトムになる場合、ポジションを追加で保有
します。

エントリーの条件は、上昇トレンドの条件と押し目の条件が同時に満たされることです。
上昇トレンドについてはEMAで確認し、短期EMAが長期EMAを下から上に抜けると上昇トレンドと判定します。
押し目については、RSIとローソク足の安値で判定します。
直近足から4つ前の足までについてそれぞれRSIを算出して比較し、併せてローソク足の安値も比較することで、押し目を確認します。

また、ロングポジション保有後にRSIが10を下から上に抜けると、ダブルボトムが出現したと判定してロングポジションを追加します。
なお、最大ポジション数は2で、ダブルボトムの条件が繰り返し満たされてもポジションが際限なく増えることはありません。

その後、含み益がある状態でRSIが75を超えると決済します。
または、終値確定時点で含み損が指定の大きさ以上になると、損切り決済します。

なお、このストラテジーはロングのみであり、ショートでのエントリーはありません。

2.ストラテジーテスター

ユーザーが設定可能なパラメーターは5種類です。
デフォルト値を見るとEMAの計算期間が長く、大きな上昇トレンドを把握しようとしています。
また、RSIの計算期間が短くなっており、押し目を逃さないという意図が分かります。
その他、損切りの大きさを変更できますが、利益の大きさは変更できません。

パラメーター設定

 
RSI Period 5(RSIの計算期間)
look for W pattern bottom edges well below RSI level (BUY) 65(RSIの上限値。
この値以下でエントリー条件を満たすとポジションを建てます)
Long Term EMA 50(長期EMAの計算期間)
Short Term EMA 20(短期EMAの計算期間)
Stop Loss % 8(含み損の大きさ[%]。
含み損がこの数字以上になると決済します)

プロパティ初期設定

 
初期資金 100,000(ストラテジーで取引可能な初期資金)
基準通貨 デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨)
発注サイズ 1取引(取引ごとの枚数)
ピラミッディング 2注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数)

S&P500 日足

S&P500 日足

右肩上がりの損益曲線です。
勝率は88.79%と極めて高く、プロフィットファクターは4.045です。

米ドル/円 4時間足

米ドル/円 4時間足

米ドル/円の4時間足チャートでも、右肩上がりの損益曲線です。
勝率は91.67%、プロフィットファクターは23.899で、極めて良好な数字です。

バックテスト総括

プロフィットファクターは2から3あれば良好とされることが多く、バックテスト結果はこれを大きく上回る結果となりました。
なお、バックテストは過去の成績であり将来を保証しないので、トレードの際には確実な資金管理が大切です。

3.注意すべきポイント

  • ・ロングでのみエントリーするので、下落局面ではエントリーしない可能性がある
  • ・値動きによってはポジションを2つ建てる場合がある
  • ・損切り判定を終値で実行するので、1本のローソク足で暴落すると損失が大きくなる可能性がある

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