板情報(Depth of Market、以下DoM)とは?
DOMとは、市場の大きさを知ることのできる機能です。具体的には、売買双方で複数の価格と価格毎に取引できる取引数量が表示され、マーケットでどの程度注文を処理することができるかを示しているものです。どの価格でどのくらいの数量の注文を処理できるかを即時に確認することができるので、大口の注文を行う際や市場の流動性を確認する場面で役立つ機能です。
OANDA Japanの株価指数CFDでは、MT5またはMT4のOANDA MiniTerminal(以下MiniTerminal)でDoMを表示することができます。MiniTerminalでは、スプレッドの部分をクリックするとDoM情報を表示することができます。また、MT5では板情報注文の画面で確認することもできます。
DoMへのアクセス方法

MiniTerminalでは、スプレッドの部分をクリックすると、DoMを表示することができます。
「ロット」の部分に取引ロットを入力すると、入力された取引数量に応じ、その時点で注文可能な売買双方の価格とスプレッドが表示されます。
この価格は、入力されたロット数が第1順位の価格で注文可能な数量を超えている場合は第2順位以降の価格、数量も合わせて計算されます。
また、第1順位の取引可能な数量よりも多いロット数が入力された場合はそのロット数に到達する価格以下の順位の部分がハイライトされます。
DoMでは、その時点で価格と価格毎に約定可能な取引数量のリストが表示されています。注文する数量が第1順位の数よりも大きい場合は、取引可能な数量を超えた部分は第2順位以降の価格が適用されます(第1順位で取引可能な数量分は第1順位の価格が適用されます。)。
例えば、第1順位の価格で取引可能な数量が1000、第2順位の価格の数量2000の場合、1500の注文が発注されたときは第1順位で1000、第2順位で500の注文が処理されます。第2順位の数量でも注文数を処理できない場合は第3順位というように順番に下位の価格で処理されます。
そしてDOMで表示されている、全ての順位の合計数量を超える注文の場合は注文が拒否されます。
MiniTerminalで表示される価格は、DoMの価格と数量を加味して計算される「ボリューム加重平均価格(VWAP)」で表示されます。
よくある質問
- DoMは全ての注文タイプに適用されますか?
- はい、DoMは全ての注文タイプに適用されます。具体的には、新規(成行、指値・逆指値)と決済(成行、指値・逆指値・トレーリングストップ)に適用されます。
- 保留中の注文(指値・逆指値注文)の場合DoMはどのように影響しますか?
- 第1順位の価格で約定可能な数量よりも多い数量の注文の場合は、第1順位の価格ではなく、全ての注文数量を処理できる水準の価格を基準に判断されます。
- 全ての商品でDoMを表示することができますか?
- OANDA Japanでは株価指数CFDの各銘柄で表示することができます。ただし、銘柄により、取引できる数量や順位の数が異なります。
- ボリューム加重平均価格、VWAPはどのように計算していますか?
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DoMが次の状態のとき、取引数量が10,000の注文を行った場合の例でご案内いたします。
1. この場合のVWAPを計算する場合は、各順位の価格とその価格で約定する取引量を掛け、価格ごとの約定価格を算出します。全ての約定金額が処理されるまで、順位を下げて続けます。
今回の例では、第4順位の水準の価格までで注文数量の全てを処理することができたので第5順位の価格(この場合は140 )を使用しません。
最後に、約定金額を合計します。今回の例では、約定金額の合計が1,220,000となります。2. 最後に約定金額の合計を取引数量で割ります。今回の例の場合は次のように計算されます。
1,220,000÷10,000=122
VWAPは122となります。 - 一つの注文を複数に分けて注文することはできますか?
- 複数の注文が同時に発注された場合は1つの合算した数量の注文を行った場合と同様の処理が行われます。つまり、1つの注文が第1順位の一部を消化し、その続きを2つ目の注文以降が引き継いで残りの約定できる取引数量を消化していきます。