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米国の中央銀行(FED、FRB)の仕組み

米国の中央銀行(FED、FRB)の仕組み

 

米国の中央銀行は?


米国の中央銀行制度はFederal Reserve System(連邦準備制度、FED、FRS)と呼ばれ、その中心的な機関がFRB(連邦準備理事会、Federal Reserve Board)です。

米国の中央銀行というと本来、このFRSを指しますが、この中枢機関であるFRBを中央銀行としているケースも多いため、柔軟にとらえる必要があります。

FRBがFEDの最高意思決定機関であり、金融政策の実施等を行うほか、全米12地区の地区連銀を総括しています。

また、このFRBのメンバーと地区連銀総裁が集まり行われる年8回のFOMC(連邦公開市場委員会、Federal Open Market Committee)という会議で金融政策を決定しています。

 

【米国の中央銀行制度のイメージ】

米国の中央銀行制度のイメージ

 

FRBのメンバー


FRSの中枢機関となるFRBは7名のFRB理事から構成され、理事の中から1名のFRB議長、2名(金融政策担当、銀行監督担当)のFRB副議長が任命されます。

理事の任期は14年で議長、副議長の任期はいずれも4年です。

いずれも大統領により指名された後、上院で承認され、正式に就任します。

FRBメンバーの交代、特に議長が交代となる場合は次の人選に関する報道で FX市場が過敏に反応することがあります。

 

【FRBの構成メンバーのイメージ】

FRBの構成メンバーのイメージ

 

FOMCの開催予定


米国の金融政策は年8回のFOMCにて決定されます。

会合は2日間開催され、FRB議長、FRB副議長、FRB理事、地区連銀総裁が出席します。2日目の会合終了後、現地時間の午後2時に声明文が公開され、その30分後に記者会見が行われます。

また、経済見通しの発表は声明文と併せて公表され、議事録は約3週間後に公表されます。

正確なスケジュールはFRBのウェブサイトをご確認ください。

 

【FOMCの開催予定のイメージ】

FOMCの開催予定のイメージ

 

デュアルマンデートとは?


FOMCの声明文では次の一文が入ります。

「Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. (その法的任務に従い、委員会は「雇用の最大化」と「物価の安定」を促進することを目指します。)」

基本的に中央銀行は物価の安定に責任があります。付随して、経済成長の発展を支えるというようなことがありますが、FEDの場合はこの文言からもわかる通り、金融政策を行うにあたり、「雇用の最大化」と「物価の安定」という2つの責務を負っています。

この「雇用の最大化」を目標に掲げているということがFEDの特徴の一つです。このため、米国の金融政策を考える上で雇用統計のような労働市場のデータが注目されます。

ちなみに、ユーロの場合は複数の国で使用する通貨ということもあり、「物価の安定」のみを目標とする「シングルマンデート」を採用しています。


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