FXに関するコラム・豆知識

前週は米ドル安、資源国通貨高 来週は米国消費者物価指数等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2023年5月8日)


先週のFX市場の動き


先週のFX市場は米ドルやユーロが弱い推移となったのに対し、豪ドルやカナダドル、NZドルといった資源国通貨が強い推移となりました。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

直近1ヶ月の通貨の強弱チャートを見ると、円の弱さが目立つのに対し、他の主要通貨の強弱は収縮するような動きとなる中、米ドルがジリジリと順位を下げています。

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら

【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】

最新の騰落率ランキングはこちら

 

主要通貨ペアの相関性分析

先週のドルストレートの相関性を見ると、全体的に多少の相関はあるものの、それほど強いものではありませんでした。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

円を含む通貨ペアは全体的に相関性が高く、円は対主要通貨で近い動きをしていたようです。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

ユーロを含む主要な通貨ペアは全体的に相関性は低く、ユーロの強弱ははっきりとしていなかったようです。

【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】

最新の相関性のチェックはこちら

 

先週の株価指数CFDの動き


米国市場

先週の米国の株価指数は全体的に上値の重い推移となりましたが、週末に反発しました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数CFDも全体的に上値の重い推移となりましたが、週末には反発に転じました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数CFDも全体的に上値の重い動きとなりましたが、週末にかけて少し反発しています。

 

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

【株価指数CFDの騰落率ランキング】

最新の騰落率ランキングはこちら

 

先週の商品CFDの動き


先週の商品CFDは小麦やコーン、金や銀が底堅いのに対し、原油や天然ガスといったエネルギー部門が軟調な推移となりました。

【商品CFDの騰落率ランキング】

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米国債利回りの推移


【残存期限別の米国債利回りの推移】

先週の米国債利回りは、全体的に伸び悩む推移が続いています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブを比較すると、2年から10年にかけての利回りを中心に低下しています。また、短期債利回りが長期債利回りを上回る「逆イールド」状態が続いています。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

   

Fedwatchツール


【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合後の政策金利予測の推移】

CMEグループが公表するFedWatchToolによると、次回(2023年6月開催)のFOMCにおける政策金利は変更なしとの見方で固まりつつあるようです。

出所:CMEグループ

FedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移

 

OANDAのポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は序盤に137円台後半まで上昇したものの、その後は失速し、133.50付近まで下落後、135.00付近まで戻して週末を迎えています。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに少し傾く中、上下に大きく振れた後ということでポジションが上下に幅広く分散している状況です。

直近では少し反発したので含み損を抱えた売りポジションが少し多いようにも見え、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる場面では損切りの買いが増え、底堅い動きとなる可能性を見出すことはできそうですが、一方で高値圏で含み損を抱えた買いポジションや直近の水準で構築された買いポジションも多く、上値を探る場面では、利益確定の売りが増え、上値を圧迫する可能性も考えられ、悩ましい状態です。

4時間足チャートを見ると上昇の後、上昇分のほとんどを吐き出すような動きとなった後、少し反発した状態で、方向感を見出しにくい状況です。

まずは、この反発がどの程度続くか、下押しの際は安値を結んだラインや直近のサポート水準を守れるか等に注目しながら、根気強く方向感を探っていきたいです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の投機筋の通貨先物市場の円のポジションの傾きは、大きな変化はなく、売りポジションに傾く状況が続いています。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2023/5/2)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは1.09台中盤から1.10台で方向感の鈍い動きが続きました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ない中、1.094-1.11付近のレンジでの推移が続いているため、このレンジ内で構築されたポジションが売買双方で多い状況です。

よってこのレンジをしっかりと抜けるような動きとなると、不利になった方のポジションの損切り注文が増え、短期的にでも方向感が出てくる可能性を見出すことができそうです。

まずはこのレンジを上下いずれに抜け出すかに注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点のユーロの投機筋の通貨先物市場のポジションは買いポジションに傾く状況が続いています。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2023/5/2)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは序盤は下押しとなりましたが、その後は底堅く、高値を切り上げる動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売りポジション比率が少し高い中、高値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが増えています。

このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことができそうです。

4時間足チャートを見ると、上昇基調が続いています。下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点のポンドの投機筋の通貨先物市場のポジションは、売りポジションが少し増え、売買の偏りは僅かとなりました。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2023/5/2】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは底堅い推移が続き、0.67台中盤まで反発しています。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が少し高い中、高値圏で推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが多い状態です。

このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると、損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。

4時間足チャートを見ると、高値、安値を切り上げる反発地合いが続いています。

下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では直近の高値を切り上げることができるか等に注目しながら、反発地合いが続くかを見守りたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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豪ドルの投機筋の通貨先物市場のポジションは売りポジションに傾く状況が続く中、売りポジションが少し増えました。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2023/5/2)】

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CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は上値の重い推移が続きましたが、週末にかけては反発に転じました。

OANDAのオープンポジションを見ると売買の偏りは少ない中、高値圏での推移しているため、含み損を抱えた売りポジションが多い状況です。

このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる場面では損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すことはできそうです。

ただし、4時間足チャートを見ると、4050-4190付近で方向感の鈍い動きが続いており、この水準で構築されたポジションが売買双方で多いため、このレンジを上下いずれかに抜けると、苦しくなった方のポジションの損切りが増えそうです。

よってこのレンジを上下いずれに抜け出すかにも注目したいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点の投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションは売りポジションに大きく傾く状況が続いています。

【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2023/5/2)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら


今週の注目材料


2023/05/08(月)

8:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨

10:30 オーストラリア3月住宅建設許可件数

10:30 オーストラリア4月NAB企業景況感指数

15:00 ドイツ3月鉱工業生産

23:00 米国3月卸売売上高

2023/05/09(火)

時刻未定 中国4月貿易収支

8:01 英国4月英小売連合BRC小売売上高調査

8:30 日本3月全世帯家計調査

8:30 日本3月毎月勤労統計調査

9:30 オーストラリア5月ウエストパック消費者信頼感指数

15:45 フランス3月経常収支

15:45 フランス3月貿易収支

2023/05/10(水)

14:00 日本3月景気先行指数、景気一致指数(速報値)

15:00 ドイツ4月消費者物価指数(改定値)

20:00 米国MBA住宅ローン申請指数

21:30 カナダ3月住宅建設許可件数

21:30 米国4月消費者物価指数

2023/05/11(木)

3:00 米国4月月次財政収支

8:01 英国4月英王立公認不動産鑑定士協会RICS住宅価格指数

8:50 日本3月国際収支・貿易収支

8:50 日本前々週分対外対内証券売買契約等の状況対内

10:30 中国4月消費者物価指数、生産者物価指数

14:00 日本4月景気ウオッチャー調査

20:00 イングランド銀行(BOE)金融政策委員会、政策金利、議事要旨発表

20:30 ベイリーBOE総裁会見

21:30 米国4月生産者物価指数

21:30 米国前週分新規失業保険申請件数

2023/05/12(金)

8:50 日本4月マネーストックM2

15:00 英国3月貿易収支

15:00 英国1-3月期GDP(速報値)

15:00 英国3月月次GDP

15:00 英国3月製造業生産指数

15:00 英国3月鉱工業生産

15:00 英国3月貿易収支

15:45 フランス4月消費者物価指数(改定値)

21:30 米国4月輸出物価指数、輸入物価指数

23:00 米国5月ミシガン大学消費者態度指数(速報値)

   

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら

 
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