用語解説

IFO(アイエフオー)注文とは|メリット・デメリットを解説


FX取引におけるIFO(アイエフオー)注文とは、IFD注文OCO注文掛け合わせた注文方法で、新規注文と同時に2つの決済注文(利益確定と損切り)を発注する方法です。

本記事では、IFO(アイエフオー)注文の使い方や、使う際のポイントについて図解を用いて解説していきます。

IFO(アイエフオー)注文とは?

FX取引におけるIFO(アイエフオー)注文とは、新規の注文が約定すると、付随した2つの決済注文(利益確定と損切り)を発注する注文方法です。

例えば、ある水準に達すると新規指値注文(新規逆指値注文)を執行し、その注文が約定した場合に、損切りの決済逆指値注文と利益確定の決済指値注文を、同時に併せて注文することができます。

IFD注文とIFO注文の違い

IFD注文とIFO注文の違いは、新規注文と同時に発注する決済注文の数です。

IFD(イフダン)注文は新規注文と1つの決済注文(利益確定もしくは損切り)を同時に発注する方法です。

対してIFO(アイエフオー)注文は新規注文と2つの決済注文(利益確定と損切り)を同時に発注する方法です。

FX取引でのIFO(アイエフオー)注文の活用方法

IFO(アイエフオー)注文は、新規注文を予約し、それが約定すると同時に利益確定と損切りの2つの決済注文が予約される注文方法です。

IFO(アイエフオー)注文について、以下のMT4の画面で注文の流れを解説します。

MT4画面でのIFO注文の活用方法

出典:MT4

上記の①の価格(150.00)で、新規指値売り注文を予約します。

②の価格(142.00)の決済指値注文(利益確定)と、③の価格(153.00)の決済逆指値注文(損切り)は、①が約定したタイミングで有効となります。

IFO注文の決済が利益確定した場合

出典:MT4

①で新規指値売り注文が約定すると、②および③が有効となります。

そして、②の決済指値注文が約定した場合は利益確定となり、③の決済逆指値注文は自動でキャンセルされます。

IFO注文の決済が約定して損切りした場合

出典:MT4

反対に①の新規指値売り注文が約定し、③の決済逆指値注文が約定した場合は損切りとなり、②の決済指値注文は自動キャンセルされます。

MT4でのIFO注文の発注方法

出典:MT4

ここで説明した価格でのIFO注文は、上記画像のように設定し、最後に「発注」をクリックします。

①注文種別:成行注文→指値注文(Pending Order)

②注文種別:Buy Limit→Sell Limit(売り指値)

③価格:000.000→150.000

④決済指値(T/P):000.000→142.000

⑤決済逆指値(S/L):000.000→153.000

IFO(アイエフオー)注文のポイント

IFO(アイエフオー)注文のポイントを2つ解説します。

  • ・自動で取引できる
  • ・リスク管理と利益確定を同時にできる

自動で取引できる

IFO(アイエフオー)注文を使うと、新規注文の約定と同時に、利益確定と損切りの決済注文が発注されます。

エントリーから利益確定・損切りまで全て自動で行ってくれるのが、IFO注文のメリットといえます。

チャートが見られない場合でも事前に発注できるので、効率よく取引することが可能です。

リスク管理と利益確定を同時にできる

IFD(イフダン)注文は、新規注文と同時に決済注文を1つ(利益確定もしくは損切り)しか発注できません。利益確定の決済注文を入れた場合、損切りを設定できないため、リスク管理に不安が残ります。

対して、IFO(アイエフオー)注文は、利益確定の注文だけでなく損切りの決済注文も同時に発注できることから、利益確定とリスク管理を同時に行うことができます。

IFO(アイエフオー)注文の注意点

メリットの多いIFO(アイエフオー)注文ですが、注意する点もあります。

  • ・新規注文が約定しない可能性がある
  • ・スリッページによる損失が発生する可能性がある

新規注文が約定しない可能性がある

IFO(アイエフオー)注文は新規注文が約定しないと決済注文が発注されません。

レートが新規注文の予約価格まで達しない場合、いつまでも約定せずに機会損失が発生する可能性があります。

スリッページによる損失が発生する可能性がある

新規や決済の指値(逆指値)注文は、重要指標発表時などの相場急変時にスリッページが発生し、予約していた価格と約定価格が乖離する可能性があります。

そのため、想定よりも損失が拡大する可能性があります。

IFO(アイエフオー)注文に関するQ&A

IFO(アイエフオー)注文に関して、よくある疑問点に回答します。

  • ・IFD注文とOCO注文の違いは何ですか?
  • ・IFO注文で取引中に決済はできますか?

IFD注文とOCO注文の違いは何ですか?

IFD(イフダン)注文は、新規注文と1つの決済注文(利益確定もしくは損切り)を同時に発注する注文方法です。

それに対して、OCO(オーシーオー)注文は新規注文や決済注文を発注する際に、2つの予約注文を発注して、一方が約定したら、もう一方の予約注文がキャンセルされる注文方法です。

本記事で説明しているIFO(アイエフオー)注文は、IFD(イフダン)注文とOCO(オーシーオー)注文を組み合わせた注文方法で、取引の一連の流れを自動化できる特徴があります。

IFO注文で取引中に決済はできますか?

IFO(アイエフオー)注文は、新規注文から利益確定・損切りまで自動で行ってくれますが、予約している決済注文(利益確定・損切り)にレートが達する前に、成行決済することも可能です。

【まとめ】IFO(アイエフオー)注文とは|メリット・デメリットを解説

FX取引におけるIFO(アイエフオー)注文とは、新規注文が約定したら、付随した2つの決済注文を発注するという注文方法です。

新規の指値(逆指値)注文が成立しない場合は、機会損失が発生するデメリットがあります。

ただし、新規注文と同時に利益確定と損切りの決済注文を同時に発注できることから、リスク管理を行いながら利益を追求できます。

エントリーから利益確定・損切りまでを全て自動化し、効率良く取引できるメリットの大きい注文方法です。

発注方法はもちろんのこと、メリット・デメリットを加味した上で、IFO注文を活用しましょう。


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