用語解説

公開日:2017年3月18日 21時20分
最終更新日:2022年2月4日 00時17分

FXの損切りとは?ルールの決め方や損切り目安を予測する分析ツール


FXの損切りとは?


FXの損切りとは

FXの損切りとは損失を確定する行為のことであり、別名「ストップロス」とも呼びます。特に初心者の方は、利益を重視する傾向があります。含み損のポジションを保有していても損失を受け入れられず、損切りができない方も多いです。

しかし損切りができず大きな損失を出すのは、初心者の方によくある失敗パターンの一つです。FXは勝率100%の手法や相場分析方法などはありません。プロトレーダーでも損失を出します。FXで利益を上げ続けるためには、損失を抑えつつ大きく利益を得ていくことが大切です。

FX初心者の方が失敗しやすい事例については、以下コンテンツを御覧ください。

FXで失敗する初心者の方がよくやる11の事例とその対策を解説


FXは損切りをしないとどうなる?


損切りを早めにした場合としなかった場合

一般的にFX相場は、「トレンド相場が3割、レンジ相場が7割」と言われています。つまり7割がレンジ相場のため、トレンドは頻繁に出現しません。レンジ相場は価格が一定幅で動く性質があるため、含み損を抱えても保有し続ければ利益に転じる場合もあります。

しかし含み損のポジションを利益に転じるまで保有する行為は、非常にリスクの高い取引手段です。なぜならばFX相場は誰にも正確な予測ができないからです。

例えばレンジ相場だからと言って含み損のポジションを保有した場合、逆方向へトレンドが発生すれば大きな損失を出します。強制ロスカットのリスクもあり、これまで積み重ねた利益よりも損失のほうが大きくなってしまう可能性もあるのです。

FXは極端な話、1回の損失で証拠金以上の損失を出してしまうリスクもあります。大きな損失を出してFX相場から退場しないためにも、損切りは必須の行為です。

ロスカットとは?計算方法や回避する対策、メリット・デメリットを紹介


FXの損切り目安やルールの決め方


FXの損切り目安やルールの決め方は、以下の通りです。

  • 損失額で決める
  • 値幅(pips)で決める
  • テクニカル分析を活用して決める

損失額で決める


損切りを金額で指定

損切りは、損失額で決める方法があります。「1回の取引で資金の〇%損失が出たら損切りする」といったルールです。

例えば10万円の証拠金で取引をする際に、2%の損失が出たら損切りをします。この場合は、1,000円の損失が出たら損切りです。

損切りの割合を決める際は、許容できる損失額で決めることがポイントです。人は含み損が大きいと精神的負担が高くなり、なかなか損切りできない可能性があります。損失額で決める際は、許容できる損失額で決めましょう。


値幅(pips)で決める


損切りを値幅(pips)で決める方法があります。例えば30pips上昇したら損切りをするといった方法です。

値幅の決め方としては、多くの投資家たちが意識しやすいポイントを探しましょう。具体的には、直近の高値や安値です。以下のチャートを御覧ください。

チャート

仮に赤丸から売りエントリーをします。直近高値に水平線を引き、直近高値を価格が抜けたら損切りです。

一般的に直近高値や安値は、多くの投資家たちが意識しています。値幅で損切りを決める際は、投資家たちが意識しやすい直近高値や安値で決めるのも良いでしょう。

ただし値幅で決める際は、取引数量に注意しましょう。取引数量が大きければ、値幅を狭くしても大きな損失を出すリスクがあります。値幅で決める際は、許容できる損失額も併せて考えましょう。

OANDA(以下、弊社)では、取引数量の調整でリスクをコントロールするやり方を解説しています。詳しくは、以下のコンテンツを御覧ください。

FX資金管理のやり方②適切なポジションサイズの設定

pipsとは?損益の計算方法やMT4/MT5でpipis表示にする方法


テクニカル分析を活用して決める


テクニカル分析を活用して損切りを決める方法もあります。例えば代表的なテクニカル分析は、移動平均線です。以下のチャートを御覧ください。

下落して移動平均線を下回ったタイミングで損切り

移動平均線の上に価格があり、再度上昇するタイミングで買いをエントリーしたと仮定します。一旦は含み益を出せましたが、その後下落して移動平均線を下回ったタイミングで損切りです。

このようにテクニカル分析を使って損切りをする方法もあります。FXでは数多くのテクニカル分析があるため、使うものは人それぞれです。弊社では数多くのテクニカル分析の使い方を解説したコンテンツの提供をしています。ぜひご参考ください。

テクニカル分析とは?FX/CFDにおける言葉の意味や種類、手法を紹介


FXの損切りをするのにおすすめ注文方法


損切りができない方は、逆指値注文(ストップ注文)を利用してみましょう。逆指値注文とは、現在価格よりも不利な価格を指定して発注する注文方法です。指定した価格に到達すれば自動で損切りされるため、なかなか決断できない方にはおすすめの注文方法と言えます。

逆指値注文とは?言葉の意味や指値注文との違い、使い方などを紹介


FXの損切りを設定する方法


OANDA証券では、「MT4」「MT5」「fx Trade」といった取引コースを提供しています。「MT4」「MT5」「fx Trade」で逆指値注文(ストップ注文)を設定するやり方を実際の画像を用いて詳しく解説します。


MT4(メタトレーダー4)の場合


MT4(メタトレーダー4)で逆指値注文を設定する方法について解説します。

  • STEP1:「新規注文」を選択してポジションを保有する
  • STEP2:ポジション情報の上で右クリックをして「注文変更または取消」を選択
  • STEP3:「決済逆指値(S/L)」に、損切りする価格を設定
  • STEP4:赤くなったボタンを選択して完了
MT4(損切り)

また保有しているポジション上で左クリックをしながら上にスライドさせることで、逆指値注文を設定することも可能です。

MT4(損切り2)

MT4(メタトレーダー4)の使い方についてはこちら


MT5(メタトレーダー5)の場合


MT5(メタトレーダー5)で逆指値注文を設定する方法について解説します。

  • STEP1:「新規注文」を選択してポジションを保有する
  • STEP2:ポジション情報の上で右クリックをして「注文変更または取消」を選択
  • STEP3:「Stop Loss」に、損切りする価格か損切り幅を設定
  • STEP4::赤くなったボタンを選択して完了
MT5(損切り)

また保有しているポジション上で左クリックをしながら上にスライドさせることで、逆指値注文を設定することも可能です。

MT5(損切り1)

MT5(メタトレーダー5)の使い方についてはこちら


「fx Trade」の場合


「fx Trade」で逆指値注文を設定する方法について解説します。

  • STEP1:新規注文を行いポジションを保有する
  • STEP2:チャート上で右クリックをする
  • STEP3:「トレーディング」→「新しい注文を作成」を選択
  • STEP4:「逆指値」を選択してレートに価格を記載して完了
fx Trade(損切り)

また弊社が提供する「fx Trade」では、Tradingviewと似たようなUIや機能で取引することが可能です。詳しくは以下のコンテンツをご参考ください。

「fx Trade」の使い方についてはこちら


FXの損切りに関する注意点


損切りをする際の注意点は、以下の通りです。

  • 損切り貧乏に気をつける
  • 根拠のないナンピン(難平)はおすすめしない
  • 損切りルールを決めたら必ず守る

損切り貧乏に気をつける


損切りは大切ですが損切りのやりすぎは、損切り貧乏を誘発させる可能性があります。損切り貧乏とは、損切りのやりすぎで損失が膨らんでしまうことです。

損切り貧乏を引き起こす原因は、主に長期足のトレンドを把握していないことに原因があります。例えば月足や週足といった長期足に上昇トレンドが発生している場合、逆張りで売りを仕掛けても失敗する可能性が高いでしょう。

FX相場は長期足のトレンドに従って動いていく傾向があります。1時間足や15分足といった短期足だけで取引するのではなく、月足や週足といった長期足を分析することが大切です。


根拠のないナンピン(難平)はおすすめしない


損切りができない人は、ナンピン(難平)をする傾向があります。ナンピンとは、ポジションを追加して平均コストを下げる取引手法です。

上手くいけば大きな利益を得ることも可能ですが、失敗すれば大きな損失を出すリスクもあります。またナンピンは資金管理や相場分析など多くのスキルが必要です。

相場経験が少ないと根拠のないナンピンをする傾向にあるため、初心者の方にはおすすめしません。ナンピンを覚える前に、損切りスキルを身につけましょう。

ナンピン(難平)とは?言葉の意味や手法、資金管理のやり方などを解説


損切りルールを決めたら必ず守る


自分で決めた損切りルールは、必ず守りながら取引をしましょう。FX相場は誰も正確に予測することは出来ません。この先どうなるかわからないからこそ、証拠金を守るためにもルールを守りながら取引をすることが大切です。


FXの損切り目安を予測しやすい分析ツール


OANDAオーダーブック

弊社ではOANDAグループの顧客取引状況をグラフ化して公開する、「OANDAオーダーブック」を提供しています。OANDAオーダーブックを使えば、将来の価格がどのように動くのかを予想するのに役立ちます。

例えばOANDAオーダーブックを使えば、未約定のオーダー状況を分析できます。どこに新規注文が溜まっているのか、はたまたストップロスが溜まっているのかなどを分析することが可能です。

またこのツールは無料で使えますが、弊社の口座をお持ちでない方はタイムラグが発生します。取引ランクによっても変わるので、以下の表をご参考ください。

                                             
口座未開設の方 REGULAR/SILVER GOLD
条件なし本番口座の開設・本番口座の開設
※一定条件のクリア
更新頻度30分に1回(30分遅れ)更新頻度20分に1回更新頻度5分に1回

オーダーブックはWeb版だけではなくMT4/5のインジケーターでも見られます。

オーダーやポジション情報をMT4/5のチャートに被せて見られるので、損切り水準の見極めから発注までを1つの画面で行えます。

本番口座をお持ちの方ならこのオーダーブックインジケーターは誰でも利用できます。

MT4・MT5用オーダーブックインジケーターのインストール、設定方法はこちら

弊社では新規口座開設をすると、翌月までGold会員資格をプレゼントします。更新頻度が5分に1回のため、より速く情報を取得することが可能です。無料で口座開設ができるので、ぜひご検討ください。

OANDAの口座開設はこちら

FXについてさらに詳しく学びたい方は、以下のコンテンツをご参考ください。

FXとは何か?これからFX投資を始める初心者の方向け基礎知識

FX初心者向け入門講座|覚えるべき基礎知識や始め方を紹介


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