最終更新日:2022年9月20日 17時19分
逆指値 - FX初心者向け用語解説(ぎゃくさしね)
逆指値(ぎゃくさしね)注文とは?
逆指値注文とは、現在の価格よりも不利な価格、つまり、現在価格よりも高い価格を指定して買い、または、現在価格よりも安い価格を指定して売りを行うという注文方法です。
例えば現在価格が100円の場合、101円になったら買い、または、99円になったら売るという内容の注文です。

逆指値注文は買いの場合は指定した価格(トリガー価格)以上の価格、売りの場合は指定した価格以下の価格が配信されたときに、成行で注文の執行が行なわれます。
他に成行注文がある場合は、その成行注文が執行された後に執行されます。
同じ価格を指定した指値注文が複数ある場合は、注文を受付た順番に成行注文の執行が行われます。
指値と逆指値の注文が同価格の場合も注文を受け付けた順番となります。
ロスカット取引が発生した場合は、ロスカット取引が優先されます。
また、相場変動によっては指定したレート通りに約定しない場合もあり(スリッページの発生)、指定した価格よりも有利な価格で約定する場合もあれば、不利な価格で約定する場合もあります。
FXやCFD取引では逆指値注文以外にも、様々な注文方法があります。全ての注文方法について詳しく知りたい方は、「FXの注文方法はどんな種類があるの?使い方や設定方法などを解説」をご参考ください。
逆指値注文の使い方
逆指値注文の使い方は、ポジションを保有している状態と保有していない状態によって異なります。
画像1/逆指値注文(使い方)
画像1のように、ポジションを保有している場合は損切り、ポジションを保有していない場合は新規注文と使い方が分かれます。それぞれのやり方について、以下で詳しく紹介します。
ポジションを保有している状態(買い・売り)
ポジションを保有している状態では、損失を確定させる場合に使います。以下の画像を御覧ください。
画像2/ポジションを保有している状態(買い)
画像2では1ドル100円の時に売りを行い、102円まで価格が上昇したら逆指値注文の買いを発注しています。そのため102円まで上昇したら、自動的に買い注文が発注され損切りすることができます。
上記では逆指値注文の買いについて紹介しました、売りも見ていきましょう。以下の画像を御覧ください。
画像3/ポジションを保有している状態(売り)
画像3では1ドル102円の時に買いを行い、100円まで価格が上昇したら逆指値注文の売りを発注しています。そのため100円まで下落したら、自動的に売り注文が発注され損切りすることができます。
ポジションを保有していない状態(買い・売り)
ポジションを保有していない状態では、新規注文を発注する際に使います。以下の画像を御覧ください。
画像4/ポジションを保有していない状態(買い)
画像4は現在価格が100円でポジションを保有していない状態です。101円まで価格が上昇したら買いを狙いたいので、101円に逆指値注文で買いを発注します。価格が101円に到達すれば、自動的に101円で買いポジションを保有できます。
画像5/ポジションを保有していない状態(売り)
画像5は現在価格が102円でポジションを保有していない状態です。101円まで価格が下落したら売りを狙いたいので、101円に逆指値注文で売りを発注します。価格が101円まで下落すれば、自動的に101円で売りポジションを保有できます。
逆指値注文の使い方について詳しく紹介しました。それぞれの使い方について、以下の画像で簡潔にまとめました。
画像6/逆指値注文の使い方まとめ
逆指値買い(決済) | 逆指値売り(決済) | 逆指値買い(新規) | 逆指値売り(新規) | |
---|---|---|---|---|
ポジション | 売りポジション持ってる | 買いポジション持ってる | 持ってない | 持ってない |
予想 (指定価格に到達後) |
さらに上昇を予想 | さらに下落を予想 | さらに上昇を予想 | さらに下落を予想 |
注文タイプ | 損切り | 損切り | 新規の買い | 新規の売り |
逆指値注文と指値注文の違い
逆指値注文の反対の注文方法に、指値注文があります。指値注文とは、現在価格より高い価格を指定して売り・現在価格より安い価格を指定して買いを行う注文方法です。つまり現在の価格よりも有利な価格を指定し発注する注文方法です。逆指値注文と指値注文の違いを見ていく前に、まず指値注文について詳しく紹介します。以下の画像を御覧ください。
画像7/指値注文(利益確定)
画像1では1ドル100円で買い注文を行い、現在価格は101円という状態です。価格が102円になったら利益確定をさせたいと考えているので、102円に売りの指値注文を発注しました。
もう一つのケースを見ていきましょう。以下の画像を御覧ください。
画像8/指値注文(発注)
画像2ではポジションを保有していない状態で、現在価格が1ドル102円です。価格が101円まで下落してきたら買いたいと考えているので、101円に買いの指値注文を発注しました。このように今よりも有利な価格を指定して発注する注文方法を、指値注文と言います。
まとめると逆指値注文と指値注文の違いは、以下の通りです。
- 逆指値注文:現在の価格よりも不利な価格で注文を出すこと
- 指値注文:現在の価格よりも有利な価格で注文を出すこと
逆指値注文のメリット
逆指値注文のメリットは、自動的に損切りを行えることです。価格を指定し注文しておけば、その価格に到達後自動で発注されます。損切りが決断できず利益に転じるまで粘った結果、より大きな損失を出すというのはFXでよくある失敗パターンの一つです。損切りがなかなかできないという方は、逆指値注文を使ってみてください。
また逆指値注文を発注しておけば、常にチャートを監視している必要がありません。そのため精神的にも肉体的にも余裕のある取引を行えます。
逆指値注文のデメリット
逆指値注文のデメリットは、指定した価格まで到達しなければ取引ができないことです。どんなに優れたトレーダーでも、正確に予測することはできません。そのため相場状況によっては、指定した価格まで到達せず機会損失を出してしまう可能性があります。
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